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10. 狼とあれこれ


監視の為に集まった人集りの方に、男と一匹の狼が近づいて行く


「なぁ狼よ」


「なんだ」


「背中乗っけてーな」


「……」


「なぁなぁええやん。俺の格好良く見てよ裸やで誰のせい? 全裸で倒したウサギブラブラさせてるんやで」


「我も衣纏ってないぞ」


「狼の価値観とかいらんわい! 俺人間ですねん全裸じゃ社会的に死ぬねん。なぁええやろ背中乗せてーな」


「まぁ……良かろう」


「さんきゅ乗り物ゲットだぜ」


「おお! 目線が高ーい。なぁこれ毛掴んでも痛くないんか」


「我王ぞ。引っ張った位で痛いわけなかろう」


「引っ張られた痛みと王である事の関連性がいまいち分からんけど。ほな掴ませてもらいますわぁ」


「んじゃあそこに居る太い剣持った男の所までイケイケゴーゴー」


「ふん」


「あ、ゆっくり進んでな。なんか直で乗ってるからお尻の辺りふぁさふぁさするわ」


「知らん」


「冷たい狼やで」


倒したウサギを手に持った裸の男が大きな狼に乗って向かってくる。一瞬ギルマス達に緊張が走る


「うーすギルマスおつー」


「おう……大丈夫なのか色々と」


「召喚試したら狼出ましたわ。初召喚で狼って運がええ方や無いですか」


「運が良いかどうかは分からんがまぁ良い。これからどうするんだ」


「今持ってるこのウサギをギルドで買い取ってもらって金を得る! 見ての通り裸なんすよ? ほんでさっきの炎見てましたか、あれ火事とか大丈夫っすかね」


「ああ……凄い火球だったな。火事は大丈夫だろ、まだ青い草しかないから燃え広がったりはしないだろ。で、お前何故無事なんだ」


しもた。凄防御あるんバレそうや


「あ! えーと狼が手加減してくれたみたいで大丈夫でした」


「手加減したとかの問題じゃ無い気がするが……そうか」


セーフセーフ。俺の華麗な言い訳をすっかり信じ込んだみたいやな


「このままギルド行こうと思うんだけど行って良いすか」


「待て待てそのなんだ。その狼は危険じゃ無いのか」


「大丈夫っすよ。なぁ狼よ攻撃したり噛み付いたりせんでな」


「ふん」


「ね。大丈夫っしょっ」


「ふんとしか言ってないがお前の従魔って事で良いのか」


「なぁなぁ狼よ、お前魔物なん」


「我は一柱の王である」


「お前そればっかりやな。なんか従魔で良いみたいっす」


「そうか……考えても仕方ないか。許可はするが何か問題起こった時はお前の責任になるから気をつけろよ」


「りょーかいでぇーす。あ! フライ、パイセンやーん。

見て見て狼出てきてん! 凄いっしょ」 


「いやはやハレオ君まさか最初の召喚で此処までの相手を召喚出来るとは。一体君は何者何だい」


「正体がバレてしまったら仕方ない。俺はこの世界の王に成る可くしてやって来た男だ! 世界の全てを俺の手に……」


「我が王だぞ」


「狼さん……? 今はマジ王の話ししてへんねん、面白トークの真っ最中やねん」


「面白くなかったぞ」


「はぁこれだからコミュ障狼は、この会話の面白さが分からんとは……ヤレヤレだぜ」


「まぁ良いやギルマスぅ先に戻ってるぜ。パイセン、そう言う訳で先戻りまーす。

サールもまた酒飲もうぜ!

板……ミューズちゃーん俺やで俺此処に居るでぇ」


やべぇ! ミューズの奴、剣カチャってしやがった! 緊急回避!


「狼! あそこの門の方へゴーゴーハリーハリー俺の命の危機や」


「ふん」


大きな狼が門の方へ走り出す


「めちゃ早いやん。何時もこの距離ならテクテク歩いて十分位掛かるのに瞬きする間に着いたやん。やっぱスゲーな狼よ」


「我を誰だと思っておる」


「はいはい王ね王」


「うむ。その通りだ」


門まで来て


「門番さんちわっす。通りまーす」


「待て待て」


「あ! タグっすか。いやーさっき紛失しちゃってまたギルドで作ってもらいますんで。じゃあ通ります」


「違う。その狼草原に居座ってた危なそうな狼だろ」


「あー。そう言うのか……もうちょいしたら冒険者ギルドのマスター来るので聞いといてください。

ギルマスに通って良いって許可貰ってますんで。なんかあればギルマスの全責任なので。じゃ通りまーす。さらば」


厄介事全てをギルマスになすり付けて門を通り過ぎギルドの前まで辿りつく


「めちゃ見られたな。狼よ狼が余りの威光を放ってるから街の皆んながお前に注目してたな」


「そうであろう我が威光存分に浴びるが良い」


めちゃチョロいやんけこの狼。ギルドに入る直前に


「じゃあ狼様はここで待っててね。入れないっしょっ」


「我も中に入るぞ」


「え? あれ見てみスイングドアあの幅しか無いんやで。自分のサイズ確認してみ、入れる訳無いよね。王なのに頭悪いのかな」


「大丈夫であろう」


「え。まさかのサイズ変更可能な、ご都合主義狼やったんか」


「見てろ」


メキメキバキッバキ


「入れたぞ」


「なあ……入れたぞや無いよ。無理矢理壊して通っただけやんけ! これ通ったって言わんねん。無理矢理突破した言うねん。

あーあー。ドアの枠壊れとるがな。そう言えばギルマスから諸々の許可出して貰ったようなもんやし。ギリギリ俺の責任では無いやろ。セーフ」


「まぁ入れたんならええか。狼こっちやここが買い取りカウンターや」


「ふむ、この男を倒せば良いのか」


「んな訳無いやろがい、ここはさっき僕ちんが倒したウサギさんを現代貨幣に変換してくれる魔法のカウンターや。にいちゃん何時ものウサギ持ってきたで」


「おお、ウサギかちょっと待ってろ」


「ほれ銅貨六枚な。所でおっさんよ、横で見ているこのバカデカい狼は草原に居たって言う狼かい」


「お、確かに六枚。ああ、一月居座ってた狼ならコイツだな」


「危なく無いのか」


「今ん所危なくないぞ。危害加えようとしたら知らんけども普通にしとけば大丈夫なはずや」


「なぁ狼、突然噛んだりするんか」


「噛まないぞ」


「な、大丈夫やろ」


「お、おう、やたら迫力あったからどうなのかと思ったんだ」


「そかそか。そうや! ウサギ入れる袋パクられたねん。世の中悪い奴おるよな。やから代わりの袋ちょーだい」


「まぁ袋位なら良いけど次は無くすなよ」


「わかった。んじゃまた解体頼むわ。狼、次はこっちや」


トコトコと、いやドコドコ素直に着いて来る狼。サイズ感に目を瞑れば後ろを着いて来る可愛いペットに見えるのぉ……やっぱり見えんわ


「次は此処やバーカウンター。さっき貰ったこの硬貨で酒が飲める所や。そーいや狼は酒イケるんか」


「我酒を所望する」


「飲めるんか良しマスター、ワイン二杯よろしく」


「お、おう。ほれ二杯六銅貨だ」


「はーいこれ六枚ね」


「まいど」


「狼よこれぞ人間様が作った奇跡の水、ワイン様や。うまー。そう言えば一月も気絶してたから久しぶりの酒やがな!

むむ、狼よジョッキそのままじゃ飲まれへんのぉどれ口開けてみいほなゆっくり流すで。どう? つーかジョッキ分位なら一瞬で無くなるわな。流石身体大っきいだけあるわ」


「むむ。うまいな向こうにも酒はあったがこっちの方がウマイ」


「えぇ。こんな安酒で興奮するとか色々チョロいな。前の世界にまともな酒無かったんかの」


「もう一杯よこせ」


「は? もうさっき払ってた硬貨無いから飲めんぞ、ここでってかこの世界で酒を飲むには硬貨を稼がんとあかんのよ」


「何? 足りんぞ。良し確かハレオだったな」


「おう、そうやで」


「腹も減ったし狩りに行くぞ硬貨を稼ぐのだ」


「いや待ったらんかい。ちょい用事してからやないと外出られへん待てハウス。此処で伏せして待っといてや立ってたらデカ過ぎて邪魔やわ多分」


「ふん早くしろよ」


まだ裸なので手で前を隠しながらミーアの列に並ぶ、タグを作らねばならん


「ミーア長らく来れなくてごめんな……実は……世界を救ってて、やっと愛するミーアの元へ戻ってこれたんだ。寂しい思いさせて……ごめん」


「おっさんが居なくても寂しくは無いニャ」


冷たいわぁー


「で、用件なんニャ」


もうちょいウザ絡みしたいが仕方ない


「今の俺見てなんか思わんか」


「全裸の変態ニャ、最初見た時半裸で今全裸、衛兵を呼ぶか真剣に検討中ニャ」


「いやいやこれには訳があって。ってそうや無くて。タグ無くしたねん新しいのクレクレ」


「タグかニャ、ちょっと待ってろニャ」


「出来ればSランクのタグちょーだいね。ほら俺ってもーアレやん。だからSが相応しいと思うねん。よろしくネッ」

 

「……」


さて待ってる間エルフでも揶揄うかと何時もように左のデカ犬、板エルフと視線を動かす。あれ、なんかおかしいと思ったらデカ胸犬族おっとり受付嬢が狼ガン見しとるがな。

なんや種族近いから崇める対象とかなんかな。触りたいんやったら酒上納したらチョロく触れるでって教えたろーかな?


いや……狼を触らせたいんじゃ無くて、俺が犬族を触りたいんやから何時か交渉出来そうな時用に黙っとこっとムフフ


「ほれタグ出来たニャ」


「あざーす。ほな服買う為に頑張ってくるわ」 


「早く行けニャそして次こそは違うカウンターに行くんだニャ」


今日はなんかツンツンしとるなぁ。いや何時もこんな対応だったわ


「あ、ミーア」


「なんニャ」


「愛してるぜ」


「キモ」


ニャがねーぞミーア


タグ確認したらGだった



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