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二対一なら勝てるって?


 「ふぅ、危なかった。もう少し遅かったら殺しちゃうところだった。全体的に見てまぁまぁだね。反応速度も悪くないし、特にあのエネルギーを使った技。実践の際、有効打を入れやすそうだ。特に、三式?だったかな。あの、魔力でも神聖力でもないあの特殊なエネルギー。あれが何なのか気になるが一旦置いといてだ。あれはどれくらいの頻度で撃てる?」


「そうですね、三式なら大体15秒に一発位でしょうか。四式を発動して強化を掛けた状態なら、5秒に一回程度までもって行けると思いますが……」


15秒に一回か……。少ないな。特殊なエネルギー故に、俺にはわからないことが多い。基本は魔力で戦い、感知できないあの技で不意を突かれたら正直面倒だ。


あの技を奥の手として使うか、常時発動できるようにするかだな。もし奥の手にするのであれば、もっと精度と威力、それから体力消費を抑えなきゃいけない。常時発動できるようにするもの似たようなものだが、一発一発の制度は下がるな。


「うーん、どうしたものか……」


「あのー、一つよろしいでしょうか」


「どうした?篠川君」


「自分と彼、ラルク君のペアvsアルフレッドさんで戦うというのはどうでしょうか。かなりい良い勝負になると思うのですが」


「それは一回やってみたいです!アルフレッド様!ぜひお願いします!」


様って……。二対一か。乱桜流に、さっきのレウッド流剣術を合わせられると厄介だが、かなり面白いことになりそうだな。篠川君の実力は以前確かめたが、実践じゃ多対一の状況になってもおかしくないしな。数的有利の時にどう立ち回るか、どう合わせるかも見ておきたいしな。


「いいよ、やろう。その代わり、次は俺もちょっと本気出すからね」


「はい、ぜひお願いします!」


「ありがとうございます」


すごいなこの二人。元気なラルク君とクールな篠川君。見る限り正反対だな。それはそれで気が合うのかもしれないが。


「それじゃあ、始めるよ。この医師は地面に落ちたら開始ね」


「わかりました」


「じゃあ行くよ」


そういい、俺は石を投げた。上に上がった瞬間、ラルク君と篠川君の表情が変わった。集中しているのだろう。構えに少しの隙も無い。すごいな、この二人。切り替えが速い。


そして、石が地に落ちる。直後、ラルクの三式によって視界が遮られ、受け流す行動へと強制的に移行される。そこを、一の型で狙っていたかのように篠川君が詰め寄ってきた。


「一の型 零桜」


「四の型 影桜」


誘導されたな。だが、これで良い。四の型はカウンター式の技で、敵の攻撃直後を狙う。つまりは今、絶好のタイミングなのである。


……否、これも相手の誘導だ。ラルク君も篠川君も目がいい。俺の動きを二度も見ていれば、簡単に追い付いてくるだろう。だから、ここはこのまま攻めるべきじゃない。もっと粘ってから。限界まで誘い込み、そこに広範囲かつ確実にダメージを与えられる技をぶち込む。そう、六の型だ。


「乱桜流 六の型 夜桜狂咲」


俺が追い込まれ、限界まで粘って使った六の型。その技は、瞬時に二人の剣を切り払い、首元に刀を向けた。


「結構決着速かったね。残念、俺の勝ちだ」



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