厄災の根源
「貴方は吸血鬼の末裔よね?だったらわかるはずよ。この先にあるものが何なのか」
……何言ってんだ。吸血鬼の末裔だとしても、俺は異世界から転生してきたんだぞ?特に細かい情報知ってるわけじゃないし、何か特別なことがあるわけでもない。
……いや嘘、あった。俺の中には二人始祖が宿っている。だから、何かわかるかもしれない。とはいえ、そう簡単に情報を漏らすわけにもいかない。どうしたものか。
「貴方はアルフレッド・クランフィルド。そして最上 凜でもある。そういうことで間違いないわね」
「……なんでわかった。俺の名前が」
「簡単よ。私の能力に人の過去を見る力があるってだけ。それ以外なんでもないわ。それとも、私のことが気になる?」
「……あぁ。それはもちろん気になるが、情報交換となるなら今回は引かせてもらう」
「あら、用心深いのね。いいわ、今回は無料で教えてあげる。私の名前は斎藤 実桜。名前の通り日本人よ。まぁ、ほとんど海外にいたけれど。あっちで死んで、気づいたらこの体になってたの。正直私も何が何だか分からなかったわ。でもなぜだか、あの子、聖女は守らないとって思ったの。
なんでかは知らないわ。でも、なんとなく本能がそうしたの。それで龍からあの子を守って、魔導皇国へにげたってわけ。まぁ逃げたというか、拾われたんだけど。それで、城にこもってたら貴方たちが壁ぶっ壊して入ってくるものだからもう驚いたわ。
……昔話はこのくらいにして、本題に入りましょう。これよ。この洞窟の奥。ここにあるのは、今後現れるとされる厄災、その根源よ」
文字数がとても少なくなってしまい、申し訳ありません!ここ数日は超ショートの話が続きますが、ご了承いただけると嬉しいです!




