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町に降りよう

第1章 5話です!レビューやブクマなど、よろしくです!

    ~翌日~


 亮が転移するってのは知ってたけど、最近になってからだったのか。もうすでに転移していて、すでに30歳超えてるとかなのかと思った。まあ、年齢が近い状態で一緒に会えるかもしれないっていうのはうれしいな。どうやったら会えるかだよなあ。やっぱ町に降りるしかないよな。冒険者にもなりたいし。


 母さんに許可とるしかねえよな。一回聞いてみるか。


「母さん。俺、冒険者になろうと思うんだけど、どう思う?」


「ん~3つの方向から意見を言うね、まず最初。一般的な母親としていうなら冒険者にはなってほしくはない。危険だからね。2つ目、獣人冒険者としての意見。まだ未熟だから、まずは町に降りて修行を少し積んでからにしてほしいっていうのはある。3つ目。これは本心。あなたの人生だから、あなたが決めていい。 ただし、死ぬことと私たちに顔を見せなくなることは許さない。こんな感じ。」

 

すっごい一瞬で答えが返ってきたな。母さんのことだ。俺が何を言い出すかはわかっていたんだろう。


「ちなみに、うちの家族は一般的じゃないから1の意見は除外してよし。なので、好きにやりなさい!

 その代わり、堂々と恥の無い人生を送ること。わかった?」


 俺は、すごい恵まれた家庭に生まれたみたいだ。


「はい!」


「それで、いつ頃町に降りるつもりなの?」


 どのくらいにしようかな。なるべく早く降りたいんだよな。多分、亮は人間としてこの世界に来てるから速く合わないと死んでしまうかもしれない。それに、華についても情報が全くないからな。近いうちに…


「2週間、いや、1週間後に行こうと思うんだ。」


「そう、ずいぶん早いのね。ちなみに、何をしに行くの?」


「そりゃ、冒険者になって、自分の手で世界を見てみたいって思ったからだけど。」


「本当?昨日のあなたの勇者の名前を聞いた時の反応が引っかかるのよね。嘘はつかなくていいのよ?」


この母親って生物はなぜこんなにも鋭いのだろうか……それとも野生の感なのか、女の感ってやつなのか……本当に怖いもんだ。嘘をついてもばれるだろうし……本当のことを言うか。


「母さんは、転生って信じる?」


「転生?ん~、信じてるも何も、この世界には魔法があるからね。転生するすべがあってもおかしくはないと思うかな。それで、その転生がどうかしたの?」


「実は、俺はもともとはその勇者と同じ世界にいた人間なんだ。その世界で俺と勇者ともう一人の女の子がいて、その子たちと一緒に暮らしてた。なんだけど、ある日急に事故に巻き込まれて、死んだと思ったら転生してたってわけなんだ。こんなの信じてもらえないかもしれないけど、これが勇者の名前に反応した理由だ。」


あ~あ、言っちゃったよ。これであんた頭おかしくなったの?とか言われたら泣くぞこの野郎。あー怖い。


「なるほどね、あんた悲惨な人生送ってるのね。それで、全員こっちに転生してるの?」


……思ってた反応と違ったな。もっとこう、施設とかに入れられる勢いかと思ったんだけど。


「一応、みんなこの世界に転生してるって神様が教えてくれた。だから、探しに行きたいんだ。皆を。」


「そう、なら仕方ないわね。「善は急げ」ね。明日のうちに荷物をまとめておきなさい。明後日、

私の母国に一度戻るわ。そこで身分証を作って冒険者登録も済ませましょう。」


すっごい話がスムーズに進んでて自分が一番びっくりしてる。それに、なんか母さんの口調変わってんだよな。


「母さん、なんで今日そんな口調なの?」


「ん?ちょっと息子が旅立ちそうな雰囲気出してたから変になってただけよ。やっぱお前はあたしに似てるな。何から何までよ……」


何から何までって、どういうことだ?母さんも俺と同じ経験をしてるのか?……そんなわけないか。

転生する確率は本当にごくまれで、天文学的確率を引くようなものらしいし、3人そろってなんて適当に投げたボールが壁に跳ね返って車にはねられてぶっ飛んでなんやかんやあって地球一周するぐらいあり得ないようなもんだろう。


「とりあえず、明日準備するから。今日はもうゆっくりしてなよ。」


「わかった、ありがとう母さん。」


明後日か。すっごい速いな。さあ、気合いを入れなおすか。

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