学内ギルド
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俺たち3人はSクラスに配属され、最初のホームルームを始めているところだった。
Sクラスの人数は総勢15名で、クラスが下になるにつれて人も増えていく。Sクラスには魔力測定で紫以上かつ高密度の魔力の炎を出した人しか入れないらしい。白色は先輩の代で超極少数が出したことがあるらしいが、黒はいなかったようだ。
「では、まずは自己紹介から始めましょう。このクラスの担任を務めます、魔術教員のレン・エイフルドと申します。呼ぶときはエイフルド先生か、レン先生でお願いしますね。では、右側の席の人から順にお願いします」
「俺からか。名前はグレンだ。魔力量はそこまでじゃないが、体術や肉体強化を得意とする白虎の半獣人だ。よろしく頼む」
「僕はアルス。得意なのは風魔法で、聖級まで使える。体術はそこまでじゃないが、魔法の威力なら自身はあるよ。種族は人族。よろしくね」
グレン、アルスの二人を筆頭に自己紹介が進んでいき、俺や華たちの順番になった。
「私はクラリア・f・ローズ。名前だけは貴族だけど気にせずね!得意なのは聖属性の魔法です!よろしく!」
「僕はリョウ・サカタです。剣術とか結構得意だけど魔法はそこまでじゃないです。仲良くしてね」
「俺はアルフレッド。長いからアルって呼んでくれ。魔法も格闘もそこそこ位だ。よろしく」
そして全員の自己紹介が終わり、Sクラスについて軽く説明が始まった。
「このクラスは、授業があまりありません。というのも、Sクラスの方たちは実力だけで見ればB級以上の冒険者に匹敵するため、教えられることが限られてくるからです。
そしてその代わりに、Sクラスの方たちには学内ギルドに強制的に入っていただくことになります。場所は自分で選べますのであまり気にせず入ってしまってかまいません。学内のギルドはかなり多くの数がありますが、その中でもトップのギルド。五大ギルドに入ることをお勧めします。
五大ギルドに入ることができれば、専用の修練場があったり、迷宮探索などの使用の許可を省くことができたりするからです。では、説明はこの程度にしましょう。
あ、そうそう。言い忘れていました。週に一回、必ずクラスで集まり簡単なレポートを提出していただきます。レポートと言っても日記のようなものですが。では、失礼します」
そう言い残すと、その先生は普通に教室を出て行ってしまった。この世界ではこれが普通なのだろうか。教室案内とか、学内の設備の把握とか一切できてないんだが。
「どうしようか……。とりあえずギルドの見学行ってみる?」
「そうしようか。とりあえず、あの生徒代表見たいな人がいるって言ってたギルドにいこうか」
「うん、そうだね」
「なぁ、あんたら。ギルドに見学に行くのか?もし迷惑じゃなければ、俺たちも連れてってくれねぇか?」
そう話しかけてきたのは、肉体強化を得意とするグレンという名の男だ。虎のように毛深くはないが、確かにごつい。
白虎の獣人と人のハーフらしいが、意外と外見には影響しないのかもしれない。
「確か、グレンだったっけ?もうどこのギルドに入るとか考えてるの?」
「いいや、全く。でもどうせなら強い所行きたいだろ?だから色々見とこうと思ってな」
能力によらず脳筋じゃないのか……。などと余計な思考は置いとこう。
「じゃあ、一緒に行こう」
「あの、僕も御一緒してもいいかな?」
また一人話しかけてきたのは、魔法使いの少年アルスだった。中々行く人が増えていきそうだな。
ここはひとつ、勇気を出してクラス内の人に声掛けをするか。
「アルスくんだったっけ。いいよ、行こう。それから華、亮。もう人が増えるのをいちいち確認するのめんどくさいから、いろんな人に声かけようと思うんだけど、いい?」
「えぇ、任せるわ」
「僕も、凜に任せるよ」
「ok、ありがとう。じゃあ、声掛けするか。皆さん、耳を傾けるだけでいいので聞いてください!」
前世で担任の先生がよくやってた手法だ。少し大きめの声で響くように話す。
「これから自分たちは、学内ギルドの見学に回ろうと思います!人数は多いほうが好ましいので、
ぜひ全員参加してほしいです!仲も深めたいので!」
さすがに初対面でこの声量で話してくる奴怖いかなとか思いながらも声量は下げなかった。
すると、一人の女性が手を上げた。
「私も参加してよろしいかしら?」
「えっと、あなたは?」
「酷いわね、さっき自己紹介をしたばかりなのに。アデリーナ・サデス。氷魔術の使い手よ。種族は
ハイ・エルフ」
「アデリーナ、わかった。教えてくれてありがとう。名前覚えるのは苦手でさ」
「いいえ、かまわないわ。それより、ほかに志願者はいないの?」
アデリーナが後ろを振り向きほかのSクラスメンバーに問いかける。ほかの人たちは各々の場所を見つけたいみたいだ。誰一人として手を上げなかった。
「了解です。協力ありがとうございました!」
「いいの?全員連れて行かなくて。強制させることも可能だが」
「いいのいいの、アデリーナ。ほかの人もやりたいことがあるだろうし。それより、速くいこう?」
「俺も賛成だ。さぁ、まずは大手から見に行こう」
「ああ、そうだな。」
そうすると俺たちは学内ギルドの見学へと向かった。




