作戦会議とルーシアの強者
最新話です!今回長くなってしまいました!読みずらい方、ごめんなさい!
目標に間に合わせるためにここから1話2000文字から3500文字程度を意識して書かせていただきます!
さて、軍を一つ潰すわけだ。準備をしっかりしないとこっちがやられてしまう。
「つってもなぁ……」
何をどう見ても負ける気がしないんだよな……。だってこっちには黒龍と虚空級を使う魔術師がいる。
何をどうしたら負けるのかあんまり算段が付かないんだよな。そもそも何を準備すればいいのか……。
「戦争なんて初めてだしな。俺的には、あんまり死者を出したくない。相手の幹部か強い奴を倒せば士気が下がって相手も引いていくと思うんだ。」
できるなら、両者ともに被害は最小限に。俺はあんまり素性を出したくないからな。今後につながるならそれはそれでめんどそうだからな。
「とりあえず、クロハは黒龍になって相手を脅してくれ。そのすきに俺と兄さんは本隊に近づく。
相手の軍の構成はわからないけど、クロハの黒龍の姿なら結構なサイズだから相手もびびって散り散りになると思う。魔導皇国っていうぐらいだし、光線銃とか撃ってくるかもしれないからそういうのは避けること。本隊に近づいたら合図を送る。合図は、空に向かって放つ聖級の炎魔法、炎柱壁だ。その壁で、隊を分裂させる。ほかの兵士をルーシアの軍兵とクロハ、そして兄さんに任せる。」
そこでの死者は、俺や兄さんの守れる範囲じゃない。全部俺らがやろうと思えばできるが、素性がばれて今後に支障が出るようじゃ困る。仕方ないが、そこでは殺し合ってもらうしかない。
「分裂が完了したら指揮官とかその他もろもろがいそうな壁の内部を俺は叩く。それで内部を壊滅まで追い込むことができればほとんど俺らの勝ち。大将の首を見せてこれでもかってぐらいに差を見せつける。」
「なるほど。だがそれは君が勝つことが前提条件だろう?隊の分裂まではうまくいく確率は高いだろう。
だが、君がそこで負けた場合はどうなる?」
痛い部分をついてくる領主サマだぜ。でも、その心配はない。俺が死のうと、兄さんがいる。
兄さんでダメでも、クロハがいる。クロハでダメだったら、ほぼ確で母さんと父さんが殺したやつを殺しに行くだろうな。
俺と兄さんは、家を出る前に自身の魔力を魔石に宿して俺らが死んだらそれが割れる
仕組みを作った。だから、結果は何があろうと変わらないんだよな。
「領主サマさ、そんなことより一人呼んでほしい人物がいるんだ。軍を相手にするなら絶対に必要な存在だとおもう。」
「まさか、勇者か?」
「その通りさ。」
勇者、坂田 亮。俺の親友で、噂通りならすでに指揮官に上り詰めるほどの実力者。亮がいるのであればこっちの軍の士気は爆上がりだろう。それに、俺が死んだときの切り札としてもいてくれる。
「出来ることなら前線を張ってほしいと思っている。俺の代わりになる可能性もあるからな。」
「なるほどな。おそらく私が呼ぶまでもなく国が要請していると思うよ。」
「そうか。ならいいんだけど。」
人の命を気にしないのであればいくらでもできる。でも、大量虐殺は起こしたくないからな。
「じゃあ、一旦説明は以上だ。何か質問は、なさそうだな。じゃあ、領主サマ、住民の避難を開始してください。それから、ローズレインの街に入る許可証みたいなものをもらえたりしませんか?」
「かまわないが、なぜ?今から向かったとしても馬車で休まずに半日以上かかる。」
「俺が走っていきます。」
「何を言っているのかさっぱりだが、もう任せる以外に道はないからな。許可証はこれだ。これをもって城に直行しろ。おそらく勇者に会いに行くんだろう。
あとは任せたよ。」
「察してくれてありがとうございます。兄さん、クロハ、後は頼んだよ。じゃあ、行ってくる。」
そういって俺は外に出た。
さて、もうひとっ走り行きますか。ローズレインはこの国の中央だ。道はさっき領主様に教えてもらったしな。さあ、亮に会いに行くか。時間がないから、全力でで飛ばしてく。体に魔力を巡らせ、筋肉の繊維一本一本を強化する。肉体強化を何重にも重ね掛けして、初手からトップスピードで走る。
魔力の質を高めろ。練度を上げて、もっと強く、
もっと速く‼
「速度上昇魔法三重掛身体強化魔法 狂爆強化」「さあ行くぞ、位置について、よーいドン‼」
俺は音を置き去りにして走り出し、光の速さに近づくほどに、今までの中での最速地点に到達した。正確な速度はわからないが、音速の倍以上は超えていたと思う。スタートした瞬間に地面はえぐれ、周りの建物にひびが入っているように見えたからな。
それから数秒すると、ローズレインの城壁が遠目に見えてきた。そこで俺はジャンプし、城壁を超えて中に入った。着地の時にかなりの音と衝撃を放ったため、地面がかなりえぐれてしまった。衛兵に何も言われないといいが。
「そこのお前!何者だ⁉」
俺は黙って手に持っていた許可証を見せつけ、こう言い放った。
「勇者と国王に用がある。すまないが、行かせてもらう。」と
俺はそのまま王国宮殿の目の前まで猛ダッシュで到達した。にしても宮殿が派手だな。いやでも目にる。
「そこの者。許可証を提示しろ。」
「これだ。コルジオについてと勇者への面談。これはコルジオ領主、リシア・コルレインの印だ。」
「わかった。今宮殿内を案内する。勇者様は宮殿内にいらっしゃる。それまで待合室で待っていろ。」
さすがに怪しすぎるかなとか思っていたが、意外といけた。許可証の認識方法はやっぱり魔力と印か。にしても、えっらそうに上から物を語っちゃって。こっちだって忙しいんだよ。とか思いながら門兵の後ろ
についていく。
「ここだ。今勇者様をお呼びする。少し待っていろ。」
にしても、さすがは宮殿だな。異常なぐらいに広かった。通る道の一か所一か所に金銀の装飾がされている。これでも危機に瀕しているっていうのか。まあ仕方ないんだろうな。この部屋も、門から数分歩いて中に入ってそっから3分ぐらいかかる。面倒なつくりにしたもんだな。そんなことを考えているうちに、部屋のドアがノックされた。
「勇者様、こちらへどうぞ。」
「ああ、ありがとう。ドアぐらい自分で開けるのにな……」
俺の目の前には、まだ異世界に慣れていない、現代のままの坂田 亮がいた。
「君か、俺に用がるって言っていたのは。」
「君か、じゃねぇわ亮。大変なんだぞ?こっちは。」
あ、やべっ。と言葉を発してから気づいた。今の俺は最上 凜じゃない。アルフレッドだ。
「ずいぶんと馴れ馴れしいな。前にあったことがあったか?」
……ここまで来たら真実を話した方が速いな。そのほうが、話を聞いてくれるだろ。
「12月25日のクリスマスの日、俺らはあのままショッピングモールにいって、材料とかプレゼントを
買ってパーティーをするはずだった。」
「……何を言って、」
「でもそのショッピングモールに向かう途中の午後2時30分。トラックの居眠り運転によって、俺らは死んだ。そうだろ、亮。」
「なんで、お前、まさか……」
「ああ、そのまさかだ。忘れたとは言わせねぇぞ。亮。」
「君は、凛なんだな?」
亮の目尻から頬を伝い、涙が地面に落ちた。
「ああ、久しぶりだな、亮。でも、泣くには早いぞ。泣くのは全員そろってからだよ。」
「ああ、そうだな、悪い。話を聞かせてくれ。」
「ああ。もちろんだ。」
亮は涙をぬぐい、椅子に座りなおした。そして、俺は久々に会った親友、幼馴染にすべてを話した。
今後もよろしくお願いします!




