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金魚の願い  作者: 千夢
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選ばれる

 7月下旬、最終選考の発表がある。下手に1次審査通過してしまったため、毎朝ドキドキが止まらない。

 今日は7月24日。レタスサンドをほお張りながら日課になっているパソコンの立ち上げ、メールチェックする。メールを適当に眺めていると、見慣れないメールがあった。

『あなたの作品が佳作に選ばれました』

「ふふぉ!」

 か、かさくって、あの佳作ですか? よい作品として認められたということですか?!

 口の中のサンドイッチが驚きのせいで飲み込めなかった。メール文を読み、必要事項を打ち込んで返信する。

 頭の中がポヤポヤする。いいんですか、私で。いや、いいからこのメールが来ているんだろう。

 発表は少し先ということで、誰にも言えない時間ができた。

 うぅ~ん、苦しい、嬉しい、言いたい!


 そして、コンテストのサイトが受賞作を発表した。学校に行くとクラスのみんなが集まってくる。

「おめでとう! すごいね、入選するなんて!」

 人の輪ってこんなに暖かかったんだ。

 彩奈がその輪に入ってきた。

「……おめでと。はは、私、見る目がないな。入選作品をボツにするなんて」

「彩奈……」

 人間関係下手な私はこの言葉に返事するスキルがなかった。

「今度、どうして琉金にしたか教えて! 私、これから頑張って梨乃のライバルになれるように頑張る! 佳作入賞おめでとう!」

 彩奈は手を差し出した。もともと、彩奈はサバサバしたいい子。こんな風に言える子を嫌いになんてなれない。


 佳作に入選したことで、私は前向きになった。もちろん、これだけではイラストで生活していけないだろう。でも、私はチャレンジすることの大切さを知れた。大好きな仲間がいた。

 手に入れたものは、とてつもなく大きかった。

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