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お釜大戦  作者: @FRON
第三章 ようこそ揺籃寮へ!
61/340

∥003-11 説明はキンクリされてしまった!!

#前回のあらすじ:説明の内容は第一話あたりを読み返してね!



[アルトリア視点]



「―――つまり、エイリアン・クラフト(U  F  O)と戦う為の戦力になって欲しい、という事なのね?」


「ですです」



真っ白な空間にて、純白のサマードレスを纏った少女がふわりと漂い、私に向けて両手で大きく「○」のポーズを取る。

彼女の名前はヘレン、本名か偽名かは知らないが、自己紹介の際にそう名乗ったのは確かだ。


私―――コンゴの港町へ漂着した英国人の末裔であるアルトリア=ジャーミンは、齢19にして溺死という哀れな末路を辿った。

だがヘレンが言うには、私にはある種の()()があり、それを活かして自分の下で働くのならば、第二の人生を歩むことが可能なのだそうだ。


はっきり言って、物凄く胡散臭い。


胡散臭いのだが、その事実を含め本人に隠し事をする様子が全く見られない。

何か裏が無いか探ろうにも質問にはすらすら答えるし、そもそも自分にとってこの『取引』はまさに破格の条件なのだ。



「・・・あなたって、悪魔(demon)なのかしら?」


「―――はい?」


「あ・・・ごめんなさい、悪気は無かったのよ、つい・・・」



無意識に言葉に出ていたと気付き、慌てて謝罪の意を示す。

少女はきょとんとした表情のまま右に30度ほど傾くと、そのままくるりと一回転してからけらけらと笑い出した。



「あはははは、あーうん、そうですねー、クリスチャン的には私のよーな存在はデーモンと呼ぶんでしょうけど。確かに取引もするし対価だって貰いますけど、魂を取ったりなんてしませんよ?」


「そ、そうなのね・・・否定しないんだ。―――それで、その対価というのがさっきの話なのね?」


「ですです、対価は労働で、功績如何によっては賞与や昇進だって検討しちゃいますよー?うちは青色申告・健全経営のアットホームな職場ですから!」


「たまにこの子が何を言ってるのかわからなくなるのよね・・・これが未来の言葉という奴なのかしら」



多分に呆れを含んだ苦笑がつい漏れる。

ヘレンはそんな私ににっこりと微笑むと、いくらか表情を引き締めてから両手を打ち合わせた。



「―――さて!業務内容の説明はこんな所でいいとして、続いてはいよいよ働く上でのメリットについてお話しましょうか」


「・・・二度目の人生を送れるというのはメリットじゃないの?」


「それもあります。ですがアルトリアさんの場合はそこが主眼じゃないのですよ。特に貴女の場合、生活する上で今のままだと色々と問題がありますよね?」


「あっ―――」



そう言われて、思わず自分の身体を見下ろす。

シンプルな深緑色のシャツの袖からは、剛毛に包まれた両腕がにょっきりと突き出している。


見慣れたとは言え、できれば人目に晒したくないこの姿は確かに問題過ぎる程に問題だ。



「私ヘレンちゃんのリサーチによって、アルトリアさんの身体に起きた異変の原因と解決法はすでに解明済みです。特に隠すような内容でも無いので、今からチャッチャとご説明しちゃいましょうか!」



そうして、驚く私へ褐色の少女はウインクを送るのであった―――



ヘレンちゃんが出てくると筆が乗る現象・・・すなはちヘレンちゃん(ヘレンティック・)現象フェノメノンッ!!

続きは来週です。

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