表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お釜大戦  作者: @FRON
第一章 恐怖!町内巡回バスUFO襲撃事件!!
5/318

∥001-05 必殺名○屋打ち!

#前回のあらすじ:トンネルを抜けるとそこは・・・?



[マル視点]



「な・・・何じゃこりゃ~~~~っ!!???」



車種としては中型に分類される、コミュニティバス。

あちこちに補修の跡が散見される()()()()()車内にて、ぼくは驚愕の表情を浮かべまっすぐ窓の外を指差していた。


()()()()()()

()()()()()U()F()O()()()()()!!


驚きのあまり尻もちをついたぼくの目の前で、未確認飛行物体(U F O)どもはビュンビュンと不規則に飛び交い続ける。


UFO。

いわゆる『空飛ぶ円盤』と呼ばれる存在は、()()()()()()()()()()()()


第二次大戦中は、戦闘機乗り達によって『フー(foo)ファイター(fighter)』として。

戦後から現代に掛けては、陰謀論、あるいは怪談のファクター・・・『異星人(alien)の船』(craft)として、まことしやかに囁かれた。


その形状、実体には所説あれど。

何れにせよ―――()()()()()()()()()()


それが実体を伴って、白昼堂々姿を現すような事などありえない。



「その、筈―――なんだけど。何かコレ、()()っぽい?」



()()()、と窓ガラスに掌を添え、ぼくはそう一人ごちる。


車道を飛び交うUFO達は20体程で、サイズもまちまち。

目測で50cm~1m強くらいだ。


宇宙船として見るには、いささか()()()()()()ように思える。



「―――いや、そういえば。宇宙人自体があのサイズに収まるくらいのミニサイズだ、とか。そんな()を何処かで聞いたような・・・?」



そんな、胡乱な思索に浸るのも束の間。

ぼくの存在に気付いたのか、付近に居た円盤のうち数体が()()()、と滑るように移動し、目の前に現れる。


そして、次の瞬間―――



『TuLiLiLiLi・・・!!』


「うわぁ!?」



突如、()()()()と窓ガラス一面に円形の物体が張り付いてきた。

ガラス越しに見える円形の中心には、びっしりと細かいキバらしきものが同心円状に並び、()()()()とガラスの表面へかじり付いている。


いつだったか、海の生き物を紹介する番組で見た、ヤツメウナギの口腔を想起させる光景。

そのおぞましさに、ぼくは思わず悲鳴を上げて窓際から飛び退いた。


()()()、と床の上に尻もちをついた後、わなわなと震える指先を窓の外へと向ける。



「お、襲ってきた・・・()!?つまり―――ぼくに()()()()()()()()()()()()ってこと!!?」



なんてこった、UFOは実在したのか。


()()()()と光るメタリックなボディは伝承通り。

にも関わらず、その生態は野獣と大差のないもののようだ。


勿論、謎空間へ呼ばれる前は()()()物体、影も形も無かった筈である。


あの少女―――ヘレンはぼくの死因について、『()()()()()()』と言っていた。

そして、戻ってきたこの場所には、その言の通りに違和感全開の闖入者(エトランゼ)が存在した。


そこから導き出される答えはひとつ。

―――()()U()F()O()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


()()()、と人知れず唾を飲みこむ。


見たところ、円盤の数はこの場に居るもので全てのようだ。

サイズは小型犬~大型犬程度、宙に浮かび高速で飛行する特性も加味すると、中々の難敵と云えよう。


仮に銃火器で武装していたとしても、ソロではちょっと戦闘を躊躇うような相手。

だが、こちらにはヘレンが授けてくれた『()()()』もある。


()()()、と微動だにしない他の乗客達に視線を走らせる。


彼女達を何時までも、()()()()にはしておけない。

覚悟を決めるのなら、早い方がいいだろう。


意を決し、ゆっくりと立ち上がる。

―――そこへ出し抜けに、野太い男の声が飛び込んできた。



「おぉ!おんしが()()()が言うておった新入りか!」


「・・・!?」



さあ行くぞ、と意気込んだところに上がった声に、()()()と肩を震わせる。

おそるおそる首だけを巡らせると、いつの間にやら車内には見知らぬ男女の姿が現れていた。


数は1,2,3・・・6人。


それぞれ3人ずつ、綺麗に男女別に分かれている。

そのうち近い方の集団へ目を留めると、やたらと恰幅のいい五分刈りの青年へ視線が吸い寄せられた。


どうやら、先程の方言混じりの声は彼のもののようだ。

青年はこちらを認めると、()()()と人好きのする豪快な笑みを浮かべるのであった。



「凍てつく刻の戦場へよう来た!わしは西郷(さいごう)、此処に沸いた【()()()】共を討伐せんとはせ参じた【神候補】―――つまり、()()()()()()ばい!!」


※2023/08/16 文章改定

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ