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お釜大戦  作者: @FRON
第二章 ようこそイデア学園へ!
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∥002-03 しばしのお別れ

#前回のあらすじ:敵を倒すとドロップアイテムが出る、知っておいて!



驚きのあまり口をあんぐり開けてその様子を眺めていると、犬養氏の背後では同様に、各人がめいめいの方法で【魂晶】(ジェム)の収納を行っている場面が目に入ってきた。

その傍らには目を白黒させたまま口をぱくぱくさせているあーちゃんの姿があり、不覚にもなんだか安心してしまった。



「―――さて、我々はそろそろお暇しなければなりません」


「え?あ、そうなんですか・・・でも帰るって言っても一体どこに?」


「それについては、彼女から詳しく説明があるでしょう」



促されて視線を向けた先には、にこにこと微笑むヘレンの姿があった。



「では―――御機嫌よう、【イデア学園】にて待っていますよ」


「うおっまぶしっ」



革靴のかかとを揃え、深々と一礼した犬養氏の姿はその輪郭を失うとたちまち光の柱へと変じ、次の瞬間にはその姿を消していた。

他の面子も同様に姿を消すなか、諦めの悪い若干一名がいやいやと首を振りつつ少女のスカートにすがり付いている様子が目に留まる。



「嫌ですわーっもうちょっとだけお話ししたいのですわーっ!あと5分、5分だけですから!!」


「え、えーっとぉ・・・?」


「リズ、みっともない真似はおよしになって下さい!」


「・・・わがまま言わないの」



エリザベス嬢だった。


すがり付かれている側(あずさ)から助けを求める視線を向けられ、ぼくはどうしようかと頬をかいて視線をさ迷わせる。

そうこうしているうちに背後からはがい締めにされたナイトドレス姿の令嬢は、出荷される子牛よろしく絶望の表情のままずるずると引きずられていった。


最後にその傍らで終始すまなそうに恐縮していた清水嬢がぺこりと頭を下げると、3人娘のシルエットは光柱を残して消え去る。

そんな様子を茫然と見送ったぼくたちは、互いに向き合うと思わず苦笑を浮かべるのであった―――



今回の投下はここまで。

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