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お釜大戦  作者: @FRON
第一章 恐怖!町内巡回バスUFO襲撃事件!!
19/340

∥001-19 ピンチ!そしてまたピンチ!!


#前回のあらすじ:愛と友情のツープラトンでごわ!!



[エリザベス(Elizabeth)視点]



西郷(さいごう)とツン、一人と一匹から生じた巨大な竜巻。

それは()()()を上げ、紫電を迸らせながら空を()()()()―――巨人の胴体へと衝突した!



「うぉりゃああああああ!!!」


「わぉーーーんっ!!」


『!?!?!??』



天が裂けるような大音響。


それと共に、凄まじい衝撃波があたりを薙ぎ払った。

慌てて【猫女神の盾】(ペルシウム)の後ろへ隠れるエリザベス達。


―――爆風が収まった後。

彼女達が目にしたのは四肢が千切れ飛び、巨体の大半が菫色の光へと変じた『フライングヒューマノイド型シング』の姿だった。


明滅する巨体は再び途切れ途切れの断末魔を上げ、それは次第に弱まってゆき―――




  ・  ◇  □  ◆  ・




[マル視点]



()()()!!?」


「何処から・・・!?」



一方、その頃。


横合いからの激しい振動が車体を揺らし、ぼくは慌てて()()()を踏んだ。

上空の決戦に気を取られていた時、不意を突くように起きた出来事である。


()()()()と細かい埃が降りしきる中、ガラス窓を通して外へ視線を飛ばす。

窓のすぐ外には、灰色のレンガで造られた防壁が四方を取り囲んでいた。


先程の場面から、『()()』達が協力して築き上げた壁だ。

その強度は十分らしく、敵の攻撃らしき先程の衝撃にもビクともしていなかった。


更に視線を巡らせてゆくと、壁の隙間から()()()と光るものが僅かに垣間見える。

その辺りへじっと目を凝らしていると、少し間を置き、再び()()は壁の側を通り過ぎた。



「鈍色に輝く、()()()()()―――!」


「UFO!?西郷どん達の回りからは一掃された筈なのに・・・」


「恐らく先程の戦闘で散ったUFO達が、再度集まってきたのでしょう・・・」



()()()()()()と、壁の向こうに見え隠れしていた襲撃者の正体。

それは頭上の戦いで大量に召喚された、空飛ぶ円盤(UFO)達であった。


【猫女神の盾】によって周囲へ弾かれた彼等は、果敢にも再突撃し撃破された一派と、手薄になった地上側へ降下した一派とに分かれていたのだ。


壁の周囲を旋回しながら、()()()()と体当たりを繰り返す円盤群。

しかし、犬養青年によって築かれた無骨な防壁は、その見た目通りの防御力を誇っていた。



「何ともない・・・?一瞬焦ったけれど、これなら放っておいても大丈夫かな?」


「!?いけません・・・っ!」



窓ガラスに頭突きを続ける()()()()()()()の如く、無策に突進を繰り返すUFO達。

一向に破られる気配のない壁の丈夫さに()()と嘆息すると、ぼくは()()()と呟いた。


一方、油断なく外部の様子を宙に浮かぶパネルを通し伺っていた犬養は、上空で起こりつつある危険な兆候に思わず声を荒げる。

何事か、と彼の方を向いたその時。


先程とは比べ物にならぬ程の衝撃が突如、車体を襲った!



「うわあっ!?」


「マル君・・・()()()!!」


「・・・()!?」



ついに立っていられなくなり、床へ手をついたぼくの頭上に青年の声が降りかかる。

慌てて顔を上げると、そこには()()()()()()()()()()()()()()()


バスの後部を覆う継ぎ接ぎの壁、それが再び弾け飛び、上半分が()()()()無くなってしまっている。

その向こうにあるべきレンガ壁も崩れ、その奥からは銀色の巨人の、()()()()とした頭部がこちらを覗き込んでいた―――!



()()―――!?」


「くっ、間に合ってください・・・!!」



巨人の腕が振り上げられる。


視界の端では、『()()』を操りそれを迎え撃とうとする犬養の姿が映る―――()()()()()()

このままでは、恐らくぼくらはバスの乗客もろとも、仲良く()()()()()だ。


再びの絶対絶命。

今―――この場において、自由に動けるのはきっと()()()()であろう。


だが―――()()()()()


その時、ぼくの脳裏に浮かんだのは此処へ来る前の場面。

謎空間にて、サマードレス姿の神様と語らった()()()の出来事であった―――



※2023/11/20 文章改定

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