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5.三度目の転生 ~今度こそ幸せに天寿を全うしたい~

 (追記)すまねぇ、感情グラフを乗っけるのを忘れていた。

 追加したから、読みたい奴は読んでくれ。

 




 どうも、あっちいけだ。


 さて、今回は残念なことにどーでもいい話を挟んだりはしねぇ。ああ、前回あとがきでたらふく語ったからな、話題がねぇ。


 更に言うと、気づいたか? お前の見ているパソコンかスマホの画面の右端。そうだ、スクロールバーがあんだろ?


 ちっせぇよな? 当たり前だ、今回の文字数は今までと段違い、1.6万文字にも至っている。もちろん、その文字数の中には引用している文が含まれているから全部俺が打っているわけじゃねぇけど、うん、相当書いちまった。


 だからな、今日は言いたいことを感想全振りでぶちまけていくぞ。


 ただ、先に言っておく。


 グロ注意だ。作者も観客席の奴らも、覚悟しておけ。










 さて、今回とても初々しくも溌溂はつらつとした表情で踏み台を差し出してきてくれたのは同志、絢君だ。


 ちなみに、名前が女性っぽいからもしかするとリアル性別女性なのかもしれんが、リアル性別を推理して言い当てることなど面倒だし俺にとって何らメリットがない為、俺はここでの同志を全て君付けで呼ぶと決めているし、3人称として指す時には『彼』と呼ぶことにしている。


 だが、そういった性差の機微が最近非常にセンシティブな話題であることも知っている。よって絢君、もし君が君付けであったり彼呼ばわりされることに抵抗があるのであれば言ってきたまえ。大急ぎで改稿することにしよう。


 ああ、ちなみに安心してくれ。俺は相手が男だろうが女だろうが公平に褒め称えるし、平等に殴る。そしてランキング常連であろうとブクマ評価無し無し君であろうと、素晴らしければ称賛するし、気に食わなかったらぶん殴る。


 よって何かの立場や他人の声によって自尊心を守っている奴。悪いことは言わねぇから俺の前から消えた方がいい。もしくはその糞みたいなプライドを脱ぎ捨てて、生身で体当たりしてきてくれた方が俺としては嬉しい。


 切磋琢磨だ。俺は俺の『本気』を出すし、お前はお前だけの『本気』を見せつけてくれ。


 ……話が盛大に逸れたな。すまねぇ、絢君。


 以下、募集要項からの引用だ。先に目を通してくれ。



 ――――――――――――――――――――――――


【タイトル】

 三度目の転生 ~今度こそ幸せに天寿を全うしたい~

(https://ncode.syosetu.com/n2647ff/)


【あらすじ】

 これまで歩んできた人生は、今回を合わせて四回。死んだ理由はどれもこれも、納得の出来るモノではない。だからこそ、どうしても天寿を全うしたい少女(累計年齢54+10)が奮闘するも結局はあらぬ方向へ転がって行ってしまいます。


【セールスポイント】

 この作品は転生物ですが、簡単にイケメン&美女だらけパーティ作ったり、チートで「素敵っ?」となったり、魔王ぶっ倒して「さすが勇者様っ!結婚して?」「私が先よ〆てやる!」「二人とも落ち着いてっ(本当は嬉ピーw)」なんて事にはなりません。

 ……何が言いたいかと申しますと、転生に見せかけた一人の人間のヒューマンドラマです。

 序盤は楽しく過ごしてますが、第二章からは簡単に事が良い方へ進まない転生です。


【フックポイントの話数】

 取り敢えず、タイトルがフックです。

『転生』から落とします。

 本編五話の『主人公が勝ち組』と見せつけて落とし、勝ち組なんて異世界にも存在しない事を主人公に身を持って実践させます。


【本気で書いているかどうか】

 小説を書くのは初めてですが、私は『転生』という人気ワードを使って、今までに無い作品を作るつもりです……いいえ、作ります。

 ありきたりなワードをあえて使う事で、自分に大きな壁を作り、狭い世界でどうもがくかを毎話考えています。

 正直に言うと評価を貰うのは嬉しいです。しかし、評価が増える事で、厳しい目で見て下さる方の目に留まる可能性が増えます。

 そこでアドバイスを貰い、自分のこれからの作品に生かしていく事が本当の目的です。

 転生物は沢山種類があるので、オリジナルを作るのは、とても難しいと思います。

 だからこそ、書き手として面白いと思うのです。

 あっちいけ様の言う【本気】と私の【本気】ではジャンルが別かもしれませんが、私が今出している【本気】が『三度目の転生』です。

 もがき続けても、結局テンプレに勝てないかもしれませんし、そもそも私がもがいた所で、転生は全て〈テンプレ〉のままで終わるかもしれません。

 この企画に参加する方々は、私よりも遥かに広い世界を目指していると思います。

 私が訴えかける相手は、読んで下さる方の〈転生へのテンプレ〉と私自身が考える〈転生へのテンプレ〉という、狭い世界です。

 こんな小説でも読んで下さるのなら、是非的確なアドバイス(毒舌評価)を宜しくお願いいたします。


 ――――――――――――――――――――――――



 引用ここまで。







 ああ、とうとう来てしまったな、転生物が。


 言っておくが俺はこの『転生物』というものに対してかなりアレルギーを持っている。何故なら、世に出ている粗悪な(それでいて有名になっちまっている)作品の多くがこの『転生物』だからだ。


 勿論、中には素晴らしい作品があることも知っている。何なら今でも一番好きななろう小説は『転生物』だ。


 まあ、逆にそいつが非常に素晴らしかっただけに『転生物=面白いはず』という式が俺の中で出来てしまって、いろいろと読み漁った結果そのほとんどが糞だったという苦い経験があったからアレルギーになったんだがな。


 おっと、すまねぇ。話がまた逸れちまった。話を戻すぜ。


 さて、今回踏み台として差し出されたこの『三度目の転生 ~今度こそ幸せに天寿を全うしたい~』(以下、天寿)についてだが、絢君は応募要項の中で俺の危惧を鼻で笑うように『今までにない転生物を作る』と言ってきてくれた。


 これは期待だ。さて、その内容についてだが。


 いつものごとく読んでねぇ奴らの為に、以下概要だ。





 主人公の名前はスノー・ホワイト。彼女は転生者であり、此度の転生においてはコントラスト王国の公爵令嬢として生まれた。


 彼女には生まれた時から転生者としての自覚があり、前世の記憶を有している―――のだが、今生より遡って3代前。前前前世から前世に至るまでの人生3回分もの記憶を持っている。


 しかもそのどれもが悲惨な運命を辿っている。1回目は墜落事故でミンチに、2回目は恋人に暗殺され、3回目は母の目の前で交通事故死と凄惨な最期を遂げ、しかも全ての人生においてうら若き10代で世を去っている。


 そうして生まれた今生。三度目の転生、四回目の人生を前にして彼女は小さく祈る。


「今回の人生は、幸せに天寿を全うできたらいいなぁ」


 はたして、そんな彼女の願いは叶うのか。勿論そうは問屋が卸さない。勇者に選ばれたり片眼が潰されたり、この世は本当にままならないことばかり。


 怖いものは車と男、そんな彼女が巻き起こす冒険活劇を、とくとご覧あれ!!








 うん、いつも通りだ。上のは本当にいつもの如く『こんな感じだった気がする』で書いたもの(以下略


 絢君、文句があればどうぞ大いに感想欄で暴れてくれ。









 さて。流れでこの作品の良いところを語っていこう。


 まず、設定の突飛さ。何度も転生を繰り返し、その全てが報われない最期であるという設定はまあ、世に蔓延はびこるテンプレから多少は外れているだろう。全くないとは言わないがな。


 ちなみに一度目の人生においての名前が『美咲』、二度目が『レイ』、三度目が『美代』、それで今作の主人公でもある四度目が『スノー・ホワイト(以下スノー)』なわけなんだが。


 全く世界観が異なる場所で人生を歩み、尚且つどれもか凄惨な最期を迎えている。だからだろうか、主人公の精神状態に注目して読み進めると1つ面白いことに気がつく。


 この作品は主人公である『スノ―』目線で語られる一人称視点なんだが、彼女は自分を指して『私』と言う場面もあれば、『スノー』と言う場面もある。


 それが、例えば四回目に生まれた世界を指して『スノーの世界』とかいうのであればまだ違和感はないんだが、時たま何でもない日常動作の中でも主語が『スノー』になることがある。例えば、『スノーは◯◯した』みたいな感じで。


 例文としては、『これまでの人生の中で、スノーは一番好き勝手に生きようと思う』とかな。ここの場面で『私』とか『スノーとして生まれた私』とかではなく『スノー』と言い切っているあたりに、『私=スノー』が完全に成り立っていない節が見える。


 この表現を、彼女の自己同一性が未だ不安定であることを表していると解釈すると非常に面白い。彼女は心の動きのことを『私』と表現し、体の動きのことを『スノー』と言っているのだ。それはつまり『スノー』の身体や人生は彼女にとって『私』のものではないのだ。


 それでは彼女が言う『私』とは誰のことなのか? それは恐らく最初の人生である『美咲』であろうと最初は思ったのだが、どうやらそんな単純なものでもないらしい。


 彼女の意識は『レイ』であった頃の自分も『私』と呼んだり、『美咲』も『私』だったり、『美代』も『私』だったりと呼ぶ。かと思えば過去の自分である『レイ』を全くの他人事のように語っている時もある。


 つまり、彼女の心は非常に不安定なのだ。一見すると普通に『スノー』として生きていこうとしているように見えるがその実、かなり危うい精神状況が読者にだけ暴露されている。今生の命すら他人事のように捉えているような主人公の心理描写に、読者は病んだ人の心の闇を垣間見る。


 それも一応、30部分「救出」において今生の父のことを、スノーが『スノーのお父さん』から『お父様』へと呼び方を選び直している描写があることから、そこで初めて彼女は『私=スノー』であるという自己認識を立てられたのだろうと思う。良かった良かった。


 以上。














 ―――さて。





 今回、俺はまたもや非常に苦しい戦いを求められている。


 相手は処女作を捧げてくれた初々しい絢君だ。そんな彼をぼっこぼこに殴ってしまうことは果たして正しいことなのだろうか? 疑問に思わないこともない。


 だが、絢君は今まで俺が書いてきた感想を見てきたうえで、それでも感想を消さずに真っ向勝負をかけてきてくれたのだ。さらに言うと俺の本気に応える為に寝食削ってまで改稿作業をしてくれたのだ。


 その想いに、その『本気』に―――俺は『本気』でもって応えようと思う。


 覚悟しろ、絢君。


 今日も俺は、鬼となる。










 さて、この『天寿』について、俺が言いたいことは山ほどある。


 その1つ1つ言っていくと文字数が~、時間が~、となる。いつもの俺であれば全部は言わず、大きなところでまとめて指摘していくだろう。


 だが、今日の俺はより『本気』にぶち当たっていく。気に食わんところは全部、重箱の隅を叩き割る勢いで書いていく。


 だから文字数は多くなるだろう。読み進めるのが苦しければいったん休憩を挟め。


 だが、全部読め。全部を読んだ上で受け止めるかなすか、部分的に腑に落とすか、決めてくれ。










 では、始めるぞ。






 まずはいつもの感情グラフを出しておくぞ。ほれ。



【PC版】

挿絵(By みてみん)



【スマホ版】(レイアウト崩れ注意)

挿絵(By みてみん)



 さて、早速だが今回の感想はこのグラフに紐づかないところでやっていくつもりだ。


 何せ一回、このグラフを掲載し忘れて投稿しちまったくらいだからな。まあ、すまねぇ。他意あってのことではねぇんだ。ただ、グラフよりも先に感想言いたいが先行しちまった。許してくれ。





 さて、まず俺が突っ込んでいきたいものは描写力不足についてだ。


 俺的に描写関連に及第点(合格点ではない)を与えられるのは「新しい人生~天寿を全うしたい理由part3」までの4話だけだ。


 ここら辺はまあ、及第点だ。主人公の一人称視点であるという点を鑑みて、なろうに蔓延る小説超ライトユーザー向けであれば、これくらいは許せるだろうなという範囲内。決してうまい描写であるとは言っていないからな、解釈を間違えるなよ?


 そしてその後、「幼少期」からきな臭くなる。聞いてもいないことを勝手に語りかけてくる主人公の説明ラッシュに辟易し始める。俺が『ああ、もういいよ…』と思った該当部分、引用するぞ。


 ――――――――――――――――――――――――


 この世界では美咲と美代の世界の様に名字が無い。レイと同じだ。

 美咲と美代時代では、名前の間に『・』が付けば名字と名前に分かれていると判断されていた。

 しかし、この世界では違うらしく、名前が1つだけでもいいが、2つ付けても良い法律だという。

 だから、産まれたときは『スノー・ホワイト』+『名字』だと思っていたが違ったのだ。

 つまり私は、名前が2つある……『スノー』+『ホワイト』=『スノー・ホワイト』って事。

 呼び方は3通りあるけれど、大体は『スノー』か『スノー・ホワイト』と呼ばれている。

 この名前、最初はあまり好きではなかったけれど、今はとても気に入っている。


 それと住んでいる家だが、今までの家で一番豪華。

 公爵の名は本当に凄くて、家と言ってもほとんどお城みたい。

 お金持ちのお土地持ち……まさに、ザ・貴族。

 初めの頃はあまりにも広すぎて、庭園で迷子になったりもした。

 ……というか、いまだに気を抜けば絶対迷子になる。

 家の中ですら、部屋が何部屋あってそれぞれどんな部屋なのか……と聞かれても答えられない。

 カルチャーショックすぎて、転生を繰り返した私でも、夢を見ているのではないか……と、定期的に疑ってしまう。


 家は快適すぎてむしろ落ち着かないが、家族はというと……凄く優しい。

 豪邸には沢山の執事やメイドがいて、敷地内に使用人の家もあるのに、子育ては人任せにしていなかった。

 母は母乳が出なかったので、ミルクを私に毎日飲ませてくれた。

 父も積極的に育児に取り込み、私がランダムでやる嘘夜泣きの際は、母よりも早く起き上がりあやしてくれる。


 そんな父は高身長高学歴のエリート貴族。

 だけど、たまに天然な事をやりだすのが面白い。

 母はとても優しく、美しい人だ。

 中でも絹のように質のいい金髪と、深く吸い込まれるような緑の瞳には、娘の私でも見とれてしまうほど。

 なお……父は、金髪に珍しい紫の瞳だ。


 ――――――――――――――――――――――――


 引用ここまで。


 さて、ここでのキーワードは『読者の興味』だ。お前は勝手につらつらと名前についてだったり家の話だったり家族の話だったりを始めただろう? あんなのこっちは聞いてねぇし、聞く心構えだって整ってねぇよ。


 まあ、そういう設定話を入れたくなる気持ちは分かる。でもな、それを話す為には読者の興味を名前だったり家だったりに向けさせる努力をしろ。


 例えば名前についての話をするんだったらサブキャラにスノーの名前を複数種類で呼ばせてみろよ。『おはようございます、スノー様』『ホワイト様、ご機嫌麗しゅう』みたいにな。そうしたら読者は名前に注目してくれんだろ? 「あれ、ホワイトは苗字じゃねぇのか」とかな。そうでなくても名前の話題が上がれば主人公が名前の説明をし始めるのにも違和感はなくなるだろ? そうして注意を惹きつけておいてから名前の話について始めればいい。


 他の話題で家についてもそうだ。まずは主人公を家の中歩かせて、主人公の目線で家を眺めて、それについて説明加えていく形にしていけよ。名前の話が終わった後にいきなり家の話をされても読者は戸惑うばかりだぞ? 家族の説明も、きちんと主人公の目の前に立たせて、主人公の関心がそっちに移ったタイミングで説明した方がいい。


 一人称小説において大抵の読者は主人公に感情移入しながら話を読み進める。だから主人公が興味を持ったものに読者も興味を寄せることが多い。


 だから主人公を動かせ。そうしなければ世界は広がらねぇ。そもそも聞いてもいねぇのに『家族ってこんな人なんだよ、家はこんな感じだよ、私はこんな感じだよ』ってべらべらしゃべってくる奴なんかリアルでも鬱陶しいだけだろ?


 『主人公を動かして読者の興味を誘導する』、それがここの「幼少期」における改善点だ。





 次、「入学式当日」において。引用するぞ。


 ――――――――――――――――――――――――


 ん~、挽きたてのコーヒーの香りが部屋に充満している……!

 幸せだーっ!……おっと、テンションが上がりすぎたよ。

 調子に乗って物事が上手くいかなかった事があったし、ここは冷静を保たなければ。


「まあ!ありがとうございます。シェフにもありがとうと、伝えてください。」


 私はいかにも『伯爵令嬢』のしゃべり方で、部屋の隅に立っていたイザベラに伝える。




 ……入学式当日の出だしは順調だった。


 しかし、なぜだろう。


 自家用ペガサス車で大学に向かって、首席のスピーチを終わらせたのに。


 入学式だから、早く学校が終わって、帰り支度もすませたのに。


 校庭を歩いていたはずなのに。


 なぜだろう。


 私はなぜ、青い空をながめているのだろうか?


(話数またぐ)


 拝啓 過去の私へ

 私は大学の入学式というものに、始めて出ました。

 しかしながら、スノーは今…青空を眺めています。

 何故こんなことになったのかは、少々遡るといたしましょう。


 ――――――――――――――――――――――――


 引用ここまで。



 お前は「入学式当日」の話の最後に次回へのフック(読者誘因)で「私はなぜ青い空を眺めているんだろうか?」って書いているよな。


 っていうかな、そもそもあそこ一体の文、唐突すぎ。複数行前までは普通に家でパンケーキ食ってたのがいきなり場面転換で入学式当日になったから???ってなったわ。ここについてはなんやかんやで普通に入学式に向かったってところで話を終わらせていいんじゃねぇか?


 それでここの文に対して、本当に突っ込みたいことは別にある。ここでフック的な話をしているのに次の話の冒頭でまてフック的な話し方してるんだから、これだとダブルフックで読者の期待が肩透かし状態になってんぞ。


 『読者の期待は引っ張ってもいいが使い方を誤るな』。ここで言いたいのはそんなことだ。お前のやっていることは『正解はCMのあと!』って言いながらCM明けにもう一回クイズの問題流して答えを出さないまま再度CM挟むくらいに鬱陶しい。フックは1つの話題につき1個だけにしておけ。





 次、「青い空」において、お前は一人称視点において最もやっちゃならんことをしている。


 それは「この言葉を聞き逃していた。この言葉を聞いていれば何かが変わっていたのだろうか」って部分だ。


 一人称小説っていうのはな、主人公が見た・聞いた・知った・考えたことしか書いちゃならねぇ。そのルールをここでお前は破っている。しかもそんな重要そうでもないところでな。


 っていうかまたここで同じ話題で引っ張ってんじゃねぇか。フックだらけで読者は既に期待の熱から醒めて『もういいよ…どうせなんかゴタゴタに巻き込まれんだろ? 分かったからさっさと書けよ』っていうブーイングモードに入ってるかんな?







 あとな。ここら辺(青い空あたり)から目に見えて力尽きてんのが分かるぞ。


 例えばイザベラの紹介文、ありゃひでぇもんだった。引用するぞ。



 ――――――――――――――――――――――――


 実はメイドのイザベラは、王立コントラスト大学執事学科に通っている13歳なんだ。

 コントラストでは王立コントラスト大学執事学科出身の執事が、最も執事として優遇される。

 それだけこの大学は、名門だという事だ。

 勿論普通執事として職に就くには、卒業しなければならない。

 しかし、イザベラの家は代々私の家に仕えていて、私が生まれた時から一緒に暮らしている。

 家の廊下の先に、イザベラ一家の家があったりもする。

 なお、イザベラは飛び級で大学に入学しており、今年から大学二年生だ。


 ――――――――――――――――――――――――


 引用ここまで。



 もうな、説明したいことが山盛りなのは分かるよ。ただもう少し読者へ何を伝えたいか分かりやすくする努力をしろよ。


 ……しかも細けぇこと言うと、途中の『しかし』が何にかかっての『しかし』なのか分かりにくすぎるわ。


 多分、『執事になる為には卒業しなくてはならない』ということと『イザベラが既にメイドとして働いていること』が逆説になっているんだろうが、お前がここで言っているのは『イザベラが生まれた時から一緒にいる』という情報だけだ。前後の文と接続詞が噛み合っていないし、噛み合わせないことによる印象付けという手法とも考えられない。極めて悪文だ。


 ああ、また話が逸れちまった。それでな、話を戻すが短文で説明連打されたら、『で? 結局何が言いたいの?』ってなっちまうんだよ。


 ここで言いたいのはイザベラが13歳ってことか?

 執事になる為の条件か?

 通っている大学が名門であるという自慢か?

 イザベラとスノーの関係性か?

 イザベラの家の在り処か?

 イザベラの有能性か?


 もうな、どれに焦点当てていいのか分かんねぇんだよ。ちなみにこれくらいの文なら全部理解しろよって踏ん反り返るのはやめておけ。読者の理解のためにはまず、読者からの歩み寄りよりも先にお前の努力が必要だ。


 『読者に伝える情報は整理する』、これを徹底しろ。より多くの情報を伝えたい場合は登場人物を動かしたり間に関係するセリフを挟んだりして読者の興味を誘え。ばぁーっと説明連打されるとな、下手すりゃ読者は読み飛ばして一個も情報を手に持たず次に進んじまうぞ。








 とまあ、ここまで細かに言ってきたが総括すると『読者目線を気にしろ』だ。


 こればっかりは経験がものを言う。よく言われる解決策としては『書いてからしばらく経った後に同じ文を見て問題ないと思ったらOK』というものだ。俺もよくやる。自分が書いたものを客観的に見たらどう映るのか、伝えたいことはきちんと説明できているだろうか、行間読めば伝わるようになっているだろうか見直す。人によって『校正』だったり『推敲』だったり言われている作業のことだ。


 ただしこの『しばらく』というのが曲者だ。俺も初心者の頃は一週間や一か月経っても問題ない!と思っていたものが一年経った後に見たら悶絶するほどの悪文だったと気づくということがあった。慣れれば大体2~3日置くだけで見る目を切り替えられるようになる。


 ただ、今頑張りたい絢君に対して『一年後に見返して反省しろ』というのは酷だと思っている。だがこればっかりはしょうがない。それまでひたすら書き続け、少しでも己のスキルを高めておけ。


 前半のまとめ―――お前の文章は読者へ理解させるつもりのない文章ばかりだ。特に『青い空』以降は伝える努力を全くしていないように見える表現ばかりだ。


 読者にとって分かりやすく、納得しやすく、理解しやすい描写を心がけて、ここから腕を磨いていってくれ。














 ―――さて。


 ここまで色々語ってきたが、絢君、どうだ? お前の心はまだ挫けていねぇか? それとももうやめてくれと折れそうになっているか?


 今のお前がどういう気持ちになっているのか、俺には分からない。ただな、言っておくがまだ言いたいことの半分にも至っていない。むしろ今までのは軽い前哨戦みてぇなもんだ。


 ここから先はもっと酷なことを言っていく。もし疲れたのなら一回休め。甘いものでも食べて、お茶でも飲んで、目がしっかり開いてきてから読むと良い。





 ……準備はいいか? よし、なら行くぞ。








 『青い空』でのライとのやり取りについて。


 描写不足、というのは上で散々に語ってきたから飛ばそう。ここでは別の問題について語る。以下、引用するぞ。



 ――――――――――――――――――――――――


「ラ、ライ?どうしてここに?」


 その男子、ライはこの国の王の息子。つまり王子様って事。

 父親同士が同級生で仲が良いため、私の幼馴染みでもある。

 だけど、少々性格に問題があって。


「お前が首席のせいで、俺が霞むじゃねえか!」


 ……って感じで、人のせいにしてくる事は多々ある。

 その度にスルーも出来るのだが、こいつに限っては黙っていられない。


「は……はあぁぁぁ!?私はライがここにいるなんて知らなかったし!」


「お前の次に良い成績で、ここに入学したんだよ!首席じゃないから、父さんに叱られたんだぞ!?」


 そんなこと……。


「私が知るわけないわぁー!!」


 ……その瞬間、怒りが爆発して、気づけばライを背負い投げしていた。


「あ、やっちまった。」


 そう思った時には、もうすでに時遅し。

 地面に倒れているライを見ずに、私は空をながめていた。

 汚れたドレス、王子を投げ飛ばした、周りには野次馬、綺麗な空。

 私は心底、自分の身体能力を恨み、何故突き飛ばされる前に油断をしていたのかと、ひたすら後悔をした。

 ……きっと、私は『死ぬ』だろう。

 長年生きてきた勘で、それ位は分かる。


 ――――――――――――――――――――――――


 引用ここまで。



 ここでは『不自然な心の動き』というテーマでもって語ろう。


 このライが登場してくるまで、主人公はわりと淡々とした感じで話していたよな? 他人に対しても、地の文であっても。


 3度転生してその全てが凄惨な最期を遂げているが故に、どちらかというと諦観とも捉えられる何か悟ったような、斜に構えているような語り口だったと俺は思っている。


 だがここではライに対して、突然ハイテンションにキレ始める。勿論相手から喧嘩を売ってきたから買うのは別にいい。だがな、その買い方を見てるとだな、今まで7話分くらい一緒に歩んできたスノーがどっか行っちまったような気がしたんだ。


 お前の頭の中ではきっと、何か理由が作られているんだろ? それが証拠に『こいつに限っては黙っていられない』なんて表現がある。主人公の頭の中には、ひいてはお前の頭の中には『他の人から同じようなことを言われてもスルー出来るが、ことライに関してだけは黙っていられない』理由があるはずなんだ。


 なあ、その理由はいつになったら出てくるんだ? 最新話に至っても納得できる材料は出てきてねぇぞ?


 頼むから理由を明示してくれ。でないと読者はいきなりそこらのガキみたいに怒り始めたスノーに対して『こいつ誰だ?』って不信感を抱いちまうだろ? それまで読者が抱いていたスノー像とかけ離れる行動をとる『こいつ(スノーであってスノーでない者)』に対して、スノーへより感情移入していた読者ほど嫌悪感を抱く。


 というかこのライな。主人公とどういった関係性であるのかきちんと説明してくれ。今までどういった距離感で話してきて、なんでライがこんな風にスノーに突っかかてくるのか、まったく!!!説明もされずにやんややんやされるとな、内輪のノリを見せられているみてぇでイライラすんだよ!


 後々の描写から推測するが(しかも描写不足の悪文だらけだから正解なのかどうか分からんが)ライはスノーのことが好きでちょっかいをかけている感じなんだろ? 多分。


 だったらそれを先に語ってくれよ。それならどうしてこの場面でライが突っかかってきたのか、スノーがなぜ『私は死ぬ(←恐らく、笑い死ぬって意味なんだろ?)』とかっていう表現を使ったのか、そういったことを全て納得しながら読めるだろ?


 それとな、『私は死ぬ』っていう表現。『王子に不敬を働いたから極刑に処される』という意味で読者にとらえてもらうために書いたんだろうけどな。


 お前のそのミスリード、このままだと解消されずに読み進められちまうぞ。『結局スノーが言ってた『死ぬ死ぬ』っていうのは何だったんだ?』ってなったままモヤモヤ抱えて読者は進んでいくぞ。







 次だ。そして指摘としては最後の項目になる。


 ここからは絢君にとって非常に申し訳なく、さらにつらい話になるかもしれない。


 ……本当はな。俺はスノーの心情に立って、勇者になって以降の集落の話とか山賊狩りの話とか、『ここの心の動きがおかしい』とか『どういうつもりで書いているんだ?』とかいう指摘をしていきたかったんだ。


 だけど、すまねぇ。正直に言おう。


 俺は勇者になる下りで完全にこの作品の方向性と主人公を見失ってしまった。もっと正直に言おう。読むのが苦痛で仕方がなかった。


 そこから先を読んでいって、スノーがおかしな行動を取っていたり心の動きを不自然に感じても、俺の読み方がおかしいのか、スノーがおかしいのか、はたまた絢君の書き方がおかしいのか。もう分からなくなってしまった。


 何回読んでも、俺は俺を納得させられる材料を1つも見つけられなかった。


 ……本当は1つ。俺を無理やりに納得させるとすれば、それはスノーが勇者を押し付けられた時に自暴自棄になってしまって、前世の人格達と混ぜ合わさったものが今のスノーとなってしまっており、スノー自身も自分の心の動きを把握できなくなってしまっている、という解釈なのだが。


 それにしたって描写不足だと俺は思ってしまった。俺はいつも、『ここで作者は何を書きたいのだろう?』、『何を見せたいのだろう?』というものを考えながら読んでいるんだが、俺にはもう、そこらの文が滅茶苦茶に書かれているようにしか見えなかった。


 その時その時、『こうしたら主人公はかっこよく見える!』『こうしたら憂いを帯びて見える!』『こうしたら悲劇っぽく見える!』みたいに、場当たり的に適当な描写を羅列しているようにしか、残念ながら見えなかった。


 ……すまねぇ、絢君。だから本当は色々とその後の展開(11才~15才の話だったり、コントラストに戻ってきてからだったり)にも突っ込んで、俺なりの解釈はこうなっちまったと言っていきたいんだが。


 見失ってしまった主人公が邪魔をして、何回読んでも何もかもが嘘っぽく見えて駄目だった。俺の知っているスノーとは違うやつがいきなり主人公になったみたいで、まともに読むことが出来なかった。


 ……伝えておこう。俺がスノーを見失った理由は『展開の急さ』だと思っている。


 勇者になる下り、王城に呼び出されてから聖剣を渡されるまで。


 重要そうな場面をなぜ箇条書きで書いてすっ飛ばした?

 渡されそうになっている聖剣ってなんなんだ?

 勇者って何をするんだ?

 勇者になることを何故スノーは嫌がっているんだ?(←約束が守れないからとか言うんじゃねぇぞ。なぜ約束を守れないとスノーが思ったのかが分からねぇんだ)

 初めて(少なくとも読者の前では)人に向かって魔法使ってるけど、主人公は強いのか? そして自分が強いという自覚をもって攻撃しているのか?

 女一人の逃亡を許すほど城の警備は甘いのか? それとも主人公が強すぎるのか?


 それら主人公の行動の原動となる場面や気持ち、情報が全て抜けている。俺の知らない間にスノーは旅立ちを決意していた。十字架の前で決意を新たにしている様子も、俺の心の表面を撫でて行っただけで全く腑に落ちなかった。


 主人公の心も作者の意図も、完全に見失ってしまった俺はもはや読者ではない。その後の山賊狩りも、15歳までの話も、コントラストへ戻る話も、柚との話も、親との和解も、すべてが俺にとって違和感の塊だった。それを言語化することは、難しいがあえて言うならご都合主義。それも主人公にとってではなく、作者にとって都合のいい事柄だけが述べられている、そんな風に感じてしまった。


 何故剣で切り付けられて右耳と右目だけで傷が収まるんだよ。なあ? どういった風に斬られたか分からねぇんだよ。振り下ろされた斬撃からアーサーを守る為に頭を突き出したのか? お前な、それで剣を防げるもんなのか? っていうかどういう風に右耳と右目を欠損したのかきちんと描写してくれよ。主人公が痛み、アーサーが罪を背負う大事な場面だろう。そんな大事な場面なのに、下手したら右目の穴から右耳まで剣が突き刺さっている図やスノーの顔の右半分に剣がぶっ刺さっている図すら想像したぞ。そんなことをされても人間生きられるようなギャグ的な世界なのか? なあ、違うだろ? であればそう取られないように、きちんと描写してくれよ。


 そもそもな、主人公が何故アーサーをかばったのか最後まで書かれてねぇだろ? 目の前で誰かが死ぬのを見たくないという気持ちなのかもしれないが、どういった気持ちで助けたのかきちんと明文化してくれよ。イケメンだから助けたとか、何となく助けたとか、自分の命はもうどうでもいいとか、どんな解釈でも余裕で出来る状態になってんだよ。スノーが語る、『道なんて1つしかない』という道が何なのか、はっきり言ってくれよ。どうして一人称視点の小説なのに主人公の心の声をもったいぶって隠しまくってそのままどっかにやっちまうんだよ、マジで。一言でいい、『私は目の前で誰も死んでほしくない』ってスノーが言ってくれたら、それがその時のスノーの真実になるだろ? それすら明確にせず、勝手に納得して山賊ぶっ殺していく奴を、俺はスノーだと思いたくない。ただの頭いってる奴だ、不愉快だ。


 それにどうして頭なんだよ。ってかどうして生きてんだよ。振り下ろされた剣は剣で押し返そうにも力負けしそうなくらい強烈だったんだろ? そんな勢いで振り下ろされた剣をどうしてスノーは頭で受けに行ったんだよ。そしてどうしてそれが右目と右耳の欠損だけで済むんだよ。そもそもどうして振り下ろされたのに欠損したのが右耳と右目なんだよ。どう考えても水平に斬らなきゃそんな傷にはならねぇだろ? もっとな、納得できるように描写してくれよ。


 右目と右耳を失って激痛が走っているのに、どうしてスノーは滅茶苦茶普通にしゃべってんだよ。普通痛みにもがくだろ? それに耐えている理由を教えてくれよ。暗殺者として育てられたレイの人生のおかげなのか? それで痛みに強くなった、あるいは耐える術を身に着けていたから激痛にも耐えられるのか? 明示してくれ。


 それとな、どうして11才~15才までの間、1話で1年吹っ飛ばしてんだよ、マジで。これは、なあ、プロットなのか? 俺が読んでたのはプロットなのか? メモ書きなのか? 妄想ノートの端切れなのか? 違うだろ? 旅立ったスノーとアーサーが仲良くなっていくところを見せつつ柚が転生して成長する時間を稼がないといけないのは分かる。だがな、乱暴すぎんだよ、マジで。絢君的には日常回を挟んだつもりなんだろうがな、こちとら10歳のスノーがいつの間にか11歳になって、何とか納得しようと頑張ってたところで次の話で12歳になってんだぞ? どんどん見失いそうになっているスノーがますます見失われていくわ。もはや興味も持てなくなるわ。


 そしてコントラストに戻ってからな。悪魔の出現に驚いているが、その悪魔っていうのがどれくらい恐ろしいのかこちとら見当もつかねぇんだぞ? 人間よりも強いのかどうか、強いとしてもどのくらい強いのか、お前がまったく書いてねぇからな。そんなんじゃ読者はコントラストが陥っている悲惨さに納得も理解も出来ねぇし、っていうかそもそも悪魔っていうのが人間と敵対しているかどうかすら分からねぇし、何故スノーが『悪魔なんておとぎ話みたいなもの』って言ってるのかすら、まったく!! 何もかも!! ぜんっぜん!! 分からねぇ!! 昔に根絶やしされたとかなのか? 生きている世界がそもそも違うからなのか? 何をもって悪魔がはびこっている様を異常事態だと思っているのか、その根源たる情報を明示しろ。読者とスノーの間で起きている情報格差を埋める努力をしろ。


 王や親が捕らえられている牢獄な。主人公が風の魔法で簡単にスパスパ切っていたが、あれはなんだ? あんな風に簡単に脱獄できるような代物なのか? 違うだろ? お前の中では『主人公の強い魔法の力で困難が呆気なく解決された』という描写にしたかったんだろうが、お前は今まで主人公の魔法の力がすごい強いことだと言ってこなかった。言ってないよな? 俺が見逃しただけか? 5回くらいは全体を読み直したがそんな描写はなかったぞ。あのな、主人公だからさも当然と言わんばかりにいきなり主人公補正が働くのを見てな、辟易するんだよ。それがな、まだ大学に在学している時に非常に強いという描写があったらまだ納得できるよ。あ? もしかして『大学入学主席だった』って言っただけで魔法も強いってことを描写したつもりになっていたか? 分かるかそんなもん。あそこでスノーは『勉強は頑張った』みたいな感じにしか書かれてねぇし、そもそも魔法は誰でも持っている力だみたいな風にしか書かれてねぇよな? 魔法の強さが何によって変わるのか、まったく書いてねぇよな? 主人公が魔法で無双しているのを見ても、『これは主人公が強いのか? それとも魔法がすごい便利で発想勝負みたいなところで主人公が強いのか?』みたいなモヤモヤがずっと解決されねぇままだ。どっちだ? まあ、分かるよ。お前はきっと前者で書きたいと思っているんだろうってな。ただな、それだったら周りの反応を書けよ。牢獄をスパスパ魔法で切っていくスノーを見て、ソレアが『なんてすごい力…』みたいな反応してたら、読者は『ああ、スノーの力が強いのね』って納得できる。逆に反応が『こんな発想なかったわ…』だったら、読者は『ああ、魔法って発想勝負なのね』って腑に落ちるだろうが。それをお前は!! スノーが魔法を使ってきた今までの悉くで!! 描いてこなかった!! あったのは大学教授の下りくらいか? ああ、すまねぇ、そこからは俺は推測できなかった、何故ならそこはふざけた『箇条書き』の下りだったからな!!! あんなので分かれだなんて決して言うなよ? そもそもそれだって別にスノーの魔法を見たから慌てたのかどうかすら分からねぇ、ミスリードの可能性だってある。何もかも!! 全部が全部!! 一から万まで!! ……お前は説明をしなさすぎだ。


 頼むから、読者へ意図をきちんと伝える努力をしろ。お前の作品の一から百まで知っているお前と、一から少しずつ理解を増やしていく読者とでは圧倒的に見ているものが違うんだよ。


 上で語ってきたのを見て、分かるだろ? お前が納得して書いていたそれらが、俺から見るとこんな風にも見える。あんな風にも捉えてしまう。そのすれ違いは、悲しいよな? せっかくお前が素晴らしい話を書こうとしても、読まれ方によって台無しになっちまう。そんなことは、いやだよな?


 だから、描写しろ。説明しろ。ただし、分かりやすく読みやすく納得しやすく。


 お前の中でさも当然とばかりにある世界設定をきちんと明文化しろ。悪魔っていうのは悪い奴で当然、主人公っていうのは強くて当然、なんてな、そんな『当然』なんて人それぞれちげぇんだよ。お前の中の『当然』を共通言語のように語られるとな、うんざりなんだよ。


 分かるよ、字面からすれば一発で分かる。悪魔っていうのは悪いやつだろうな、主人公っていうくらいだから強いんだろうなって。その『だろうな』を『やっぱりそうだったんだ』と納得できる材料を俺たち読者に与えてくれ。


 お前が描く世界を正しく俺たちが理解するために、納得するために、腕を磨いてくれ―――それが、俺から絢君に言いたい、まとめの一言だ。







 すまなかった。


 俺はお前を貶すつもりも、莫迦にするつもりもない。


 だが、今まで語ってきたのが俺の正直だし、『本気』でぶつかってきたお前に返せる俺の『本気』だ。


 それでもやっぱり謝りたくなるのは、昔の俺を見ているようだったからであり、昔の俺はこんなことを言われたら泣いていただろうと思ったからだ。


 でもな、勝手なことを言うが、それでも書き続けた奴がうまくなるんだ。俺も人からぼっこぼこに殴られて、貶されて、そこからナニクソと思って頑張ってきたから今の自分があると思っている。


 だから、筆を置いてくれるな……酷なこと、都合がいいことを言っているのは分かる。


 だがな、どこが悪いかとか、言ってくれる奴がいたから俺は成長出来た。


 俺は、未来の絢君の為に、言葉を尽くした。


 これ以上、俺は何も言うまい……あとは全て、お前次第だ。









 ※ここで書かれている内容は全て個人的な意見であり、真に受けるかどうかは読み手に任せる。無視するも反論するもナニクソと思うも好きにしろ。






【作品名】三度目の転生 ~今度こそ幸せに天寿を全うしたい~

【URL】https://ncode.syosetu.com/n2647ff/

【評価】0.5点



 こんな話の後に紹介されるのも嫌だろうけどな。ここから気分を変えるぞ。




 まずは事務連絡だ。


 この日誌について、今の進捗がどうなってるのかあらすじに書くことにした。


 まだ読んでるのかな? それとも感想書いてるのかな? どうなんだろう?ってヤキモキしていた酔狂な奴らには朗報だ。


 詳しいことは見りゃ分かんだろ。気になる奴だけ見ればいい。





 それとありがてぇことに、貰いもんだ。


 この日誌に対して応援バナーを頂いちまった。このあとがきの下にも載っているものなんだがな、同志『りくのすけ』君から頂いた。


 彼曰く、『あっちいけさんはスコップを鈍器だと言って鼻で笑っていそう』とのことだった。ああ、言い得て妙だな。そう言われるとそんな気がする。


 俺は今のところ殴っているだけだ。殴って、殴り合って、俺自身の感覚を研ぎ澄ましている最中だ。


 俺は挫けねぇ。俺は『本気』で感想を書き続ける。


 俺の為にもやっていることを応援してくれて、感謝だ。ありがとう、同志よ。




 さあ、次は神父野郎(父)の出番だな。


 どうか、僕のパートナーになってください。

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