14.孤児院出の魔法騎士 ~結界魔法剣士の成り上がり~
どうも、あっちいけだ。
さて、今回はどーでもいい話は置いておこう。特に話題がないからな。
そんなわけで今回踏み台を差し出してきてくれたのは同志、『こおり ほのお』君だ。応募してきてくれた時は漢字だったのに、いつの間にか可愛らしくひらがなに変貌を遂げていた。個人的には漢字だった頃の方が好みなのは内緒だ。
そして半ば俺の中で恒例となっている同志へのあだ名付けについて、大体は読む順番が来てから決めることが多いんだが彼に対しては応募してきてくれた時から既に決めているものがあった。
ただ、なぁ……いかんせんちょっと古めなネタなのだ。意気揚々とあだ名つけたものの「え、どういう意味? なにか元ネタでもあるの?」とか反応されたら悲しいなと思っていたわけよ。
ところがだ。まさかのここにきて元ネタアニメ化だ。うん、これはもうあだ名これっきゃないだろう。
ということでフレイザード君。俺はこの日誌内では君のことをそう呼ぶことにする。異論があれば感想欄で大いに暴れてくれ。
さて、そんなわけでフレイザード君が応募してきてくれた作品について、まずは募集要項から引用してこよう。以下、まずは目を通してくれ。
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【作品名】:『孤児院出の魔法騎士 ~結界魔法剣士の成り上がり~』
ncode.syosetu.com/n8818dt/
【簡易的なあらすじ】:
剣と魔法が武力の幅を利かせ、それでいて魔法の原理解明が進んでいない世界。
孤児である少年クレイは、自らの剣術と魔法の才能を活かし、王国の騎士になろうと旅立つ。
それがきっかけで、大陸全土を巻き込む戦乱の大英雄とまで呼ばれるようになることを、この時はまだ誰も知らなかった────
【セールスポイント】:
バトル描写と必殺技名。
王道的なストーリー展開。
【フックポイントの話数】:
最初の一話、及び次のバトル回である四話。
21話はプロにイラストを頼むほど魅せたかったシーン。
『悩み』:
正直にいうと、なろうでのポイントが伸びなやんでいる所。
やはり多くの人に見てもらわない事には自己満足で終わってしまう。
しかし当然、流行りの傾向が自分の好みに合わない場合、それを少なくともこの作品には反映させたくない。
(2021年4月追記:以前は人気関係の悩みを書いたと思いますが、そこは現在気にしてなく、『スランプが長年続いて続きが全然書けないこと』が今の悩みです 笑)
【本気で書いているかどうか】
十数年前から思い描いていた作品。
大まかなストーリーは頭の中で完成しており、尚その細部に頭を悩ませている。
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引用ここまで。
さて、前回に引き続き異世界転生ものではないファンタジー小説だ。うん、いいぞ。流れがあっちいけを楽しませようとしているのを感じる。
さらにタイトルからすると成り上がりものだということだ。うむ、俺は成り上がりものが結構好きだ―――ん、待てよ? 好きだと公言してみたもののあまり具体例を挙げることが出来ない。少なくともなろう界隈で言われている成り上がりものは嫌いなジャンルである。何故なら、俺にとって成り上がりものとは努力して最下層から徐々に這い上がっていくものであり、なろう界隈における成り上がりものとは一気に下から上への下剋上的なものだという偏見がある。そういうのは俺は求めていない。
そんな俺が成り上がりものと聞いてふっと思い出した作品は―――『〇〇の〇ー〇ティア』(←訳あってかなりぼかしてる)とかだな。うむ、あれは良い成り上がりものだった。一つ事件を解決する度に段々と主人公の立ち位置が変わっていって、それに伴う周りとの軋轢が生まれ、上へ行けば行くほど政治的なしがらみが多くなっていき、主人公の持つ武力が通用しなくなっていって、力で成り立っていた自尊心、自分の居場所が砕かれ、それでもなお自分にとって唯一誰にも譲れない正しい在り方をもがき探す様は非常に素晴らしかった。
そしてそれ以外、今のところ成り上がりものと聞いてピンと来ているものはない。あれ、これって下手したら苦手ジャンルに入るんじゃ…?という予感もひしひしと感じつつ、まあそんな細けぇことは置いといて。
それ以外、特に募集要項に突っ込むことは何もないように見える。ああ、本気で書いているかどうかの欄で『十数年前から思い描いていた作品』というあたりが吉と出るか凶と出るか、懸念事項はそこくらいか。
ってなわけで、早速いくぞ。まずはこの『孤児院出の魔法騎士 ~結界魔法剣士の成り上がり~』(以下、孤児騎士)の概要だ。
その世界では『魔法』の存在が認められていた。しかし使える原理は不明で、使える魔法は1人つき原則1個。しかも使える魔法は誰とも被りがない唯一無二なものであるが為、魔法の学習手段が確立されておらず、扱える者は10人に1人ほどといった世界。
主人公であるクレイは『結界』を生み出す魔法を持ち、『破壊』の魔法持ちのブレイバスと『癒し』の魔法持ちのリールという2人の幼馴染を引き連れ王国騎士団へ入団するために王都へ旅立つ。
そうして迎えた騎士入団試験の日、王国は災禍に見舞われた。突如起こった大地震、その影響で封印されていた悪魔が蘇る。
「悪魔を倒せば騎士として取り立ててくれるかもしれない!」と功名心に駆られた幼馴染のブレイバスの策に巻き込まれ、悪魔討伐の為に編成された騎士団の中に紛れ込むことになってしまったクレイ。
己が身を護る為の結界。しかしただ護るためだけの道具ではない。己に与えられた唯一無二の魔法を活かし、工夫し、彼は戦う。
空を駆け、空を裂き、あるいは束縛までしてしまう。強くなればなるほど器用貧乏感が出てしまうのは、本人の苦労人気質のせいもあるだろう。
面倒見がいいけど苦労人。そんな彼が大英雄と呼ばれる日に至るまでの物語―――刮目せよ。未完だけど(←
ってなわけだ。うん、書いた本人が言うのもなんだけど細かいところが違っているのは分かっちゃいるし、おふざけもしてしまった。
だけど、うん。こうやって概要説明するのってノリが大事なんだ、ノリが。なので俺のノリの為に細かいところが犠牲になっているんだ、分かってくれフレイザード君。
ただし反論はもちろん受け付ける。そんな物語じゃねぇよ!!って暴れたかったらフレイザード君、遠慮せずにフィンガーフレアボムズを感想欄で放ってくるがよい。
閑話休題。
さて、今回はどうやって感想書こうかな~。こうして構成に悩むものの前回気になる点から先に書くという俺的暴挙をやってしまった後なので、悩んではいるものの俺の心は軽やかだ。
ふむ、ふむ。そうだな、今回はこうしよう。
あえて感情グラフを最初に出す。ほらよ、以下、感情グラフだ。
【PC版】
【スマホ版】
さて、わりと良いグラフになっているな。
大体は50点をベースに45点だったり55点だったりをうろうろし、時たまぽーんと高い点をたたき出し、読者たる俺のモチベーションを上げてくれただろう作品に仕上がっている。
例えるなら、前回の『まにてん』のグラフだと俺は貪るように読み進める感じで、今回の『孤児騎士』のグラフだと暇が出来た時についつい読んでしまう、くらいの感じだ。微妙に作品へのお熱の入り方が違うものの、一度捕まえた読者を離さないといったレベル感では同等だと思う。
そして今回、先にグラフを出したのには訳がある。先にネタバレしておくがこの『孤児騎士』で俺的に気になるところはたった1個だけであり、称賛できるところは複数ある。そしてそれらを語り始める前に、『今回の俺はこんな風に作品を評価した』というのを予め言っておいた方が、後々説明しやすいところがあると俺が思ったからだ。
つまり、どういうことかっていうと「俺はこの作品を『楽しんで読める作品だ』と評価している」ということと「その前提でこの後の感想を読んでもらいたいと思っている」ということだけ理解してくれればいい。
まあ、まどろっこしい話は終わりだ。じゃあ感想の方へ行くぞ。(ちなみに、ここからはある程度のネタバレありだ。注意しな)
さて、まずはこの作品の良いところを語って行こう。
まずは『魔法』という設定。これは俺的に乙なポイントだった。
この『孤児騎士』における魔法というのは、一般的なファンタジー世界とは設定が異なっている。概要で説明した通り『1人の魔法使いが使える魔法は1つだけ』という原則がある。例えば主人公のクレイが使える魔法は『結界を生み出す』というもので、一般的なファンタジー世界のように炎を出すとか水を出すとか、そういったことは一切できない。どれだけ強い魔法使いであっても基本的には1個しか魔法が使えない、というルールがある。
ただし、この世界に住む魔法使いは1個の魔法で複数の使い方を編み出すことにより、臨機応変に戦ってみせる。主人公も結界を剣気に乗せて飛ばして遠距離攻撃をしてみたり、足裏に結界を作って二段ジャンプしたり空中で軌道を変えたりする。言ってしまえばこれは魔法という名前を借りた『能力バトルもの』なのだ。
そしてそんな話を出したところで2つ目の良いところ、『能力ものらしく、ユニークさで魅せる戦闘シーン』だ。
この世界における魔法は絶対的な力とまではいかず、存在感としては剣や槍といった肉体的な武力を補完するものといった立ち位置である、と読んでいると思えてくる。というのも、主人公を例に出すがさっきも言った通り彼は結界を飛ばしたり足場にしたりはするものの、メインの攻撃手段は剣であり、彼の立場は一般的なファンタジー世界における魔法使いではなく、立派な剣士なのだ。基本的な立ち回りは剣と肉体、あとは思考や先読みといったものでこなし、それらを補強するために魔法を使っているのだ。
もちろん、中にはザ・魔法使いみたいな人もいる。だけど俺が読んだところまでだとそういった奴は少数派で、大体は刃物を持ってドンパチしている。この『大体は刃物でドンパチしている』というのが絶妙なバランスで、能力ものの良さを崩さず、けれどファンタジー感も崩さずといった良い塩梅を保っている。
刃を交わしつつ、どこでどんなように相手の魔法が使われるのか、戦っている主人公はもちろん読者も緊張感を持ちながら読み進めることが出来る。そして主人公も一般的な剣士が振る舞える戦闘シーン以上のものを魅せてくれる。結界を利用した立体軌道的な攻防はなかなかにユニークさを感じさせてくれた。
そして特に、この『孤児騎士』内で魔法のユニークさを感じたのは3人。リガーヴ将軍、リール、ゼイゲアス、こいつらはなかなか他の能力ものとかでも見ないユニークさを持っていると俺は感じた。中でもフレイザード君がフックのポイントとして挙げている21話、癒し手であるリールの見せ場。あれで感情を揺れ動かさない奴がいたら見てみたい。その後もリールは単なる癒し手とは思えない活躍をするので、なかなか目の離せないキャラになっている。
そして登場キャラの造形について。これもまあ、滅茶苦茶良いキャラがいるってわけでもない。どちらかというとステレオタイプなキャラが多いんだが、一方でそんなキャラをフレイザード君は上手に扱っている。下手をすれば「テンプレ乙」と言われてしまいそうなキャラを、若干息吹を感じるレベルにまで押し上げている。(←若干だ。あくまで俺的感覚だが、在り処君の『蜥蜴の尻尾』と同等以下、ってくらいか)
そして『若干』なんて言葉を使っちまったが、別にこれについて在り処君の時のように『キャラがなぁ、イキイキはしてんだけど生きてはねぇんだよなぁ~』なんてことは今回は言わない。まあ、もちろんキャラが生きているに越したことはないんだがどちらかというとこの『孤児騎士』はストーリーを追うタイプの作品であり、別にキャラが生きていなくてもいいのである。あれだ、ボンクラ君の『畢罪の花』だって序盤はそうだったし。『蜥蜴の尻尾』はキャラ小説だったからこそ苦言を呈しただけで、それ以外であればキャラが生きていたらプラス点になるが、キャラが生きていなければ減点するようなことはしない。
以上。
ってなわけでだ。残る話題はたった1つ。
俺が唯一気になった点についてさらっと語って今回の感想は終わりにしよう。
ああ、今回は特にあとがきで長々と書くような話題もない。つまりはこっから先、ほぼ全てが『俺の気になった唯一の点』について書かれている。
ここを書いている時点ではどのくらいの文量になるか、俺には分かっちゃいないが読んでいる奴は分かるだろう?
画面の右のスクロールバー。それを見て察しろ。
さて、この『孤児騎士』についての良いところはいくつか挙げた。それに感情グラフも良い形のものを上げたな。そこからするとこの作品、特に仕上がり自体につらつら文句垂れるほどの欠点はねぇ。
そしてちなみに、俺が読んだのは第2章までだ。感情グラフは第1章のところでひとまず止めておいたが、別に第2章を呼んだところで致命的な欠点があったわけでもねぇ。その第2章をグラフ化しても第1章と大体似たような形になるだろうと思っている。
さて、そろそろ俺が何を語ろうとしているのか分からなくなってきただろう。ああ、俺もまさかだったんだよ。あの感情グラフに致命的な欠点があるだなんて思っちゃいなかったんだ。
さあ、ここまで勿体ぶってきたが先に結論を言っておこう。俺はこの『孤児騎士』について、感情グラフの点数なんか関係なく第1章終了時点で読むモチベーションが底をついた。何故か?
それは極めて個人的な意見であるが、この作品には『物語が始まった感がない』からだと俺は思っている。
さて、ここから先は上記で注意していたのよりもさらに重いネタバレ注意だ。少なくとも第1章の盛り上がりポイントのアレコレを全て語っていくくらい赤裸々に書き散らしていく。
それじゃあ行くぞ。
まずお前らに聞く。『物語が始まった!』と感じる要素はなんだ?
色々あるだろうが、俺的王道はやっぱり『ボーイミーツガール』だろうと思っている。まあ、この際出会うのが性別ない奴だったりしゃべる剣だったりでも何でもいい。
とにかく『主人公が誰か(何か)と出会って、その出会いをきっかけに色んな事件に巻き込まれていく』というのが王道な“物語始まった感要素”だろうと思う。そして出会った男女はお互いの価値観や思いをぶつけ合い、時にすれ違い、時に相手の考えを聞いて思考を改め、新たな価値観を築いたり新たな思いが芽生えたり。そういったストーリー展開が多いと思う。
それ以外でいうと、上記王道から若干落ちて第2位で『主人公の置かれる境遇がかなり変わる系』だ。例えばそれこそ異世界転生だったり、いきなり貧乏になったり逆に大金持ちになったり、ああ、魔法学校ホグ○ーツに行ったりみたいなものもそうだな。
これは何で“物語始まった感要素”を感じるかというと主人公が今まで築いてきた価値観が通じないところへ行ってしまい、新たな価値観や世界観を見聞きすることで主人公と読者が一体となって新鮮さや驚きを感じられるところに“物語始まった感要素”があるんだと思う。
続いて第3位(←これは何を根拠にしたランキングなんだ?と俺自身も書きながら思っている)。『異世界情緒や特殊な価値観で読者をぶん殴る系』だ。
これについては凄い特殊な価値観とか世界観が表現されていて、読者が圧倒されて引き込まれてしまうみたいなタイプだ。往年のロードオブ○リングだったり、スター○ォーズなんかそんな感じなんだろうな。今でこそ王道スタイルになってしまっているだろうが。
そして健闘虚しくも第4位。『事件が起きた系』だ。ファンタジー世界における「魔王が復活した!」とかもそうだし、推理ものにおける「殺人事件が起きた!」とかもこれに当たる。
もうこれはお約束みたいなもので、読者に対して解決すべき課題を最初に提示し、それを解決するためだけに主人公及び読者は奔走し、それが完了した時点で物語が終わる、みたいな。もう言っちゃなんだが『テンプレ』的なものだ。
そして一歩力及ばすの第5位。 『復讐を誓っている系』だ。これは復讐でなくても何かを追いかけている主人公が最初からいて、つまり読み始めた時には既に物語は始まっていて、読者はその渦中にいきなり放り込まれる。
読者は主人公の背中を追うように読み進めていき、どうして復讐を誓ったのか? 復讐したい相手は誰なのか?みたいな情報を集めていき、主人公の造形含めて探求していくのがこれに当てはまる。古い小説になるが『カオス○ギオン』とかそんな感じだった気がする。
そうして残念! 俺的最下位は『史実系』だ。これは上記いずれのパターンにも当てはまらないやつで、主人公が特に運命的な出会いをせず、境遇がいきなり変わるわけでもなく、取り立てて分かりやすい事件が起こるわけでもなく、既に物語が始まっているわけでもないけれど、読者が「そのキャラのことを知りたい!」と望んで飛び込んでいくパターン。
それこそ対象としてはノンフィクションものだったり、ファンブック等における人気キャラのIFストーリー、外伝だったり。その歴史上人物・好きなキャラと一緒に歩めるだけで読者のテンションが上がってしまうタイプの読み物だ。
そしてランキング対象外でもう一つ。『日常系・ギャグ系』だ。これはもう物語始まった感はないけど、読者は物語性を求めているのではなく、あくまでギャグや日常、萌えなどを求めているだけなのでその欲求を満たしてやれればそれだけで物語を受け入れてくれる。そんな感じのものだ。
さてさて、ノリノリで書いてきてしまったが上記6種の俺的“物語始まった感要素”について(ランキング対象外は除いておく)、まずは余談として今まで挙げてきた作品の序盤はそれぞれどれに当てはまるのか、確認していこう。
『ボーイミーツガール』:クロステラ、チャリチャン、オーバーピース、畢罪の花(←ボーイ&ガールミーツボーイ?)サウセン(←ボーイミーツボーイ?)、蜥蜴の尻尾、いたもん、テーベ、時フラ、まにてん
『主人公の置かれる境遇がかなり変わる系』:チャリチャン(←すぐに主人公が自転車マニアになってしまったが…)、オーバーピース、さんてん、いたもん、時フラ、虫から魔王、(まにてんも?)
『異世界情緒や特殊な価値観で読者をぶん殴る系』:畢罪の花、さんてん
『事件が起きた系』:該当なし(しいて挙げるなら畢罪の花?)
『復讐を誓ってる系』:枢機卿
『史実系』:該当なし
ってな感じで、一応全作品一度は名前が出ている。そして完全に余談なんだが、ここで挙げた6つの要素は今回、「なーんか物語始まった感がねぇなぁ」って思った俺がうんうん唸って思いついたものを適当に並べているだけだ。なのでもしもここで挙げた6つの要素以外で物語始まった感が出る要素が思いあたれば教えて欲しい。
さてさて、そんなわけで改めて『孤児騎士』の話に戻そう。上で挙げてきた6つの要素を当てはめようとした時、俺的にはどれも当てはまらなかった。
まず『ボーイミーツガール』。主人公はブレイバス、リールという一緒に孤児院で育った幼馴染2人とともに旅立ち、王都で騎士入団テストを受ける。(細かいこと言うとリールはただくっついてきただけだが)
そしてその後ごたごたで騎士団に入った後も色々と出会いはあったものの『価値観や想いをぶつけ合うヒロイン、もしくはライバル的ポジションのキャラ』は新たに現れない。何故ならそのポジションは既に幼馴染2人で埋まっているから。
彼ら3人は既にお互いの価値観のすり合わせを長年の生活の中で終わらせており、そこから新たな発見は起こり得ない。つまり、滅茶苦茶大げさに言ってしまうと本来『主人公、ライバル、ヒロイン』の3人がそろうのであれば某忍者漫画における『ナ〇ト、サ〇ケ、サ〇ラちゃん』みたいにバチバチやりあって欲しいのに、既に内輪で完結している彼らは『アオ〇エ、キ〇ケ、ア〇ネ』の子鬼トリオみたいな、「いや、そこフォーカスしても何も生まれなくない?」という組み合わせに俺は感じてしまうのだ。もしくは、ポケ○ンブラックホワイトにおける主人公たち幼馴染三人衆ではなく、『エ○』といった分かりやすいライバルキャラが欲しくなるのだ。
ああ、ちなみにここで言っているのは単純に『物語始まった感』の話だけだ。この3人組をメインキャラとして扱って物語を描いていくことに対して文句を言ってるわけじゃねぇからな?他の部分で『物語を始まった感』を出してくれりゃそれでいい。
まあ、つまりは何が言いたいかというと、ヒロインらしさやライバルらしさといったものはさておいて、『物語開始時に既にある程度共同生活を経た奴ら同士で旅しても物語始まった感は生まれないのではないか』というのがここで言いたかったことだ。
さて、次。『主人公の置かれる境遇がかなり変わる系』。これもない。主人公は騎士を目指して王都へ旅立つくらいなので、特に新たな価値観に出会うような刺激があるわけでもない。知っている世界観の中で動く、というのがこの『孤児騎士』における主人公クレイの精神像だ。
その次、『異世界情緒や特殊な価値観で読者をぶん殴る系』。これもない。よくある中世ファンタジー世界であり、登場人物の中に目を見張るほどの特殊な価値観を持った奴もいない。唯一、『魔法』というものの設定はこだわりを感じるがそれはあくまで設定であり世界観とまでは言えない。よってこれも当てはまらない。
そして次、1つ飛ばして『復讐を誓っている系』や『史実系』だ。これはもうあえて文字数稼いでまで語るまでもないだろう。違う。当てはまらない。
そうして最後、『事件が起きた系』について。この『孤児騎士』では第1章内でも事件が起こるな? 太古の昔に封印された地烈悪魔が蘇ったという奴だ。その1匹だけでも国を滅ぼしかねない強敵だ。事件は一見起きているようにも見える。
だけど、なぁ……違うんだよ、俺的にはなんか違うんだよなぁ。
まずこの地烈悪魔について、最終的には意訳込みで話すと「俺は魔族の中での監視係兼報告係にあたる」という感じで、彼を倒すことによって何か始まりそうだぞという予感は感じても実質的には何も始まっていないんだよ。もちろん、ガイアデーモンたる彼は迫真たる形相で「俺の死をきっかけに我が同胞は動き出す!」とか言ってるけどさ、こちとらその物語始まりそうだぞ感を得るためにもう10万文字くらいは読んできてるわけなんだよ。
遅すぎ。遅すぎるわ、物語が始まりそうだってなるのがさ。しかも「始まりそう」であって「始まった!!」ではないから余計にげんなりだわ。
これが例えばさ、主人公たちが登場するよりも前にプロローグ的なところで『俺が死ねば同胞が動き出すー!』とか言って彼が死んでくれていればさ、「おっ、この話は魔族と人間同士の話かぁ。主人公はどうやってその戦いの中に巻き込まれていくんだろう?」とかさ、想像できるわけじゃん? 序盤で「物語始まりそう感」を出しておいて、実際にその要素絡みのイベントが主人公に絡んできた時に読者は「始まったな!」って思えるわけじゃん?
なのにそれらしいことが第1章序盤で何もないわけ。フレイザード君、お前が書いた要素を第1話から羅列していくぞ?
【序盤】
・主人公とブレイバスが模擬戦闘をしている
・模擬戦闘を終えた後家に帰って食事。明日は騎士入団のために王都へいく
・騎士団に入団するのはお金の為と、自分を捨てた親のことを探したいから
・王都へ行く道すがら橋が落とされていて野盗に襲われるが撃退
・王都についたら変態将軍に出会う
・騎士入団テストを受けていたら地震が起きてガイアデーモンが蘇ったらしい。その影響で騎士入団テストが中止になってしまった
【中盤】
・ガイアデーモン倒したら騎士団に入れるんじゃね?とブレイバスからそそのかされる
・あれよあれよと騎士団の中に入ってしまう。途中騎士団のひとたちと模擬戦をして主人公たちの強さを知らしめる
・ガイアデーモン討伐の為に山へ入る。途中色々と難敵がいたけど何とかなった
【終盤】
・ガイアデーモンとの戦いになる。かなり苦戦するも何とか勝った
・ガイアデーモンにとどめを刺した主人公が英雄としてまつられる
以上。まあ、ざっくりまとめるとこんなもんだよな?
主人公がガイアデーモンを倒しに行く理由って、ぶっちゃけ騎士団に入る為だけだよな? その時点でいかにガイアデーモンが強敵だろうと、このイベントは「騎士団入団するためのおつかいイベント」程度の扱いにしかなんねぇなんだよ。ストーリーが進んでいる感はありつつも、“物語始まった感要素”として感じられねぇんだよ。
というか百歩譲ってガイアデーモンの復活を物語始まった感として認めたとしよう。お前そこに至るまでにどんだけサブイベント挟んでんだよ? どう考えても王都に寄るまでの野盗イベントはいらねぇだろ。いっそのこと入団テストすらいらねぇ。物語始まってから物語始まった感が出るイベントまでの間にサブイベントが挟まり過ぎていて、ガイアデーモンのイベントもサブイベント並みにしか捉えられねぇんだよ。
もっと物語始まった感のある事件にしたいんだったらよ。例えば物語開始時には既に大きな地震があって、それで主人公たちが孤児院で騎士入団テストを無事に執り行ってくれるか不安がる描写をして、それで王都に行こうとしたら地震の影響で橋が落ちていて『地震という事件の印象』を読者に強く根付けておいて。王都についたら地震の影響で混乱していて、騎士入団テストはやっぱり中止になっている。だけど情報色々探った結果地震はガイアデーモンとかいう悪魔が蘇ったかららしい。それを倒すぞ。くらいスムーズに物語を進められたら「おぉ、そうか。この話はガイアデーモンと戦うことから物語が始まるんだな」って俺も思えたんだろうよ。
っていうかもっと正直に言ってしまうとだな、フレイザード君。お前は『戦闘シーン』に極端に力を入れ過ぎているんだ。いや、お前の描く戦闘シーンは面白いんだよ、それは強みだ。
だがな、まだ物語が始まったと感じられていない時点で戦闘回数が多すぎる。初っ端第1話で模擬戦していて、旅立ってまたすぐに野盗戦で、テスト終わってすぐにまた模擬戦で、ガイアデーモン倒しにいく間に蛇戦があって…ってこの話ほとんど戦闘しかしてねぇじゃねぇか!!
いや、いいんだよ。戦闘シーンが多めなのは別にいい。だけどこの物語って結局何を目指している話なの?全然理解できないんだけど。
っていうか成り上がりものって言ってるけどこれって本当に成り上がりものなの?俺の中のイメージで申し訳ないんだけどさ、成り上がりものって主人公がどこかの組織や国家に所属して、その中で存在感を発揮していって、どんどん立場が上にいって、見える世界や景色が変わっていく様だったり生い立ちの違いで軋轢が生まれたりとか、今まで馬鹿にしていた奴らを見返したりとか、そういうのじゃねぇの?
いや、上で書いたのは俺の勝手なイメージだ。でもさ、主人公はたしかに孤児院育ちの孤児だけど、全く寝食に困っていないしむしろ料理の腕に関しては王国騎士の将軍クラスですから喜色を浮かべてしまうくらいまでの腕前だ。このクレイ達に対して、『孤児』という言葉から連想される悲壮感は全くもってといっていいほど無い。
よって主人公が下の人ってイメージが湧かない。だからこの後例えば騎士団の中で認められたら英雄として祭り上げられても「普通の村人が勇者になった」のと同じくらいの感覚で、全くもって普通の英雄譚なのだ。成り上がりものっぽさをこれっぽっちの微塵も感じねぇ。少なくとも俺はね。
しかも第2章で主人公、所属した騎士団をリストラされてるじゃん。え、これって本当に成り上がりものって言っていいの?ただ単純に戦記物じゃねぇのか?俺は一体この作品へ何を期待して読み続ければいいんだ?わけが分かんねぇ。
例えばこれが第2章の最後、まあネタバレになるけど育った王国を追い出されたところから物語が始まったら俺も「謀によって国を追い出された主人公が、追い出された国から英雄として祭り上げられるまでを描く」みたいな感じだったら、おう、少しは成り上がりものっぽいなって思うよ。どん底から見返してやるところとかそれっぽいじゃねぇか。
なのにそうじゃない。まあ、むしろもしかしたら第3章以降でそういう展開になるのかもしれねぇけどさ、それだったら尚のこと言ってやる。この物語、始まるの遅すぎねぇか?
って、ああ。すげぇ脱線してしまった。話を元に戻すぞ。物語始まってからずっと戦闘シーン続きでこの作品は何を見せてくれるのか分からないってところから再開する。
さて、さっきも言ったけど野盗のシーン。ストーリー展開に大きく影響していないのにいきなり差し込まれているから違和感でしかない。ガイアデーモンの名前が出てきてからも編入試験や蛇戦などなど、見せ場っぽい戦闘シーンが続く。
俺としては早く物語を始めて欲しいのになかなか本題に入ってくれない作者に対してのイライラが募るばかりだ。だが、話単体としてはそれなりのクオリティーと面白さを保っているから感情グラフでは低評価をつけられない。そうして感情グラフ準拠ではぐんぐんモチベが上がっていくはずなのに、反比例的に俺のモチベは底へ向かっていくという現象が起きる。
そして満を持してガイアデーモン戦だ。まあ、面白かったよ。お前は書く才能には恵まれているな。それを存分に感じることは出来たよ。
だがな、ガイアデーモンを倒して第1章が終わったところで俺はもうこの作品に満足してしまったんだ。ああ、すまねぇ。言葉を良い方に選び過ぎた。素直に言ってしまうと飽きてしまったんだ。
俺は上でつらつらと『物語始まった感がしない』って語ってきたが、実際のところ薄ーいところでこのガイアデーモン関係の話を『事件が起きた系の物語始まった要素』だとギリギリ捉えていたんだろう。そして“物語始まった感要素”の中で『事件が起きた系』を採用した時に起こる弊害があると思うんだが、それがこれだ。
お前は『ドラゴンク〇スト6』というゲームをやったことがあるか? そこで『ム〇ー』というボスが出てくるんだが、大体のプレイヤーはこいつを倒した時点でこのゲームに対するモチベーションが低下する。そしてその後の展開を蛇足だとか言う。それと同じ現象だ。もし分からないなら某少年漫画『デス〇ート』で主人公が『エ〇』を倒したところまでで満足してしまったというのにでも置き換えてくれ。
とある単発の事件を“物語始まった感要素”にしてしまうと、その事件が解決した時点である程度読者は満足してしまう。これは恐らく、結構な人数が陥る現象じゃないかって俺は思っている。だからもしこの『事件が起きた系』を採用するのであれば、それは物語の終盤まで解決できない問題にしておく方がいいと思っている。『名探偵コ○ン』で黒の組織関係の話が解決されないのは読者のモチベーションを継続させるためであり、それを解決させたらきっとその作品は完結だろうって想像に難くないよな?
つまりこの『孤児騎士』で言えばガイアデーモン=黒の組織的な位置付けになってしまっているわけ。ということで第1章完結で黒の組織を倒した、ふぅやれやれと思っていたところで「俺を倒したら白の組織とか青の組織とかが動き出すぞ!」って言われた。そうなると、はぁ、そう?あとは勝手にやっといて、ってなるだろ?つまりは大袈裟に言ってしまうとそういうことだ。
だから例えば、第1章で蘇るのは魔王で、魔王自体は他の地方へもう行ってしまったがその場に斥候として残ったガイアデーモンを主人公が倒す、みたいなさ。それでもって魔王を倒す必要性だったりをストーリー上で盛り込んであげれば、少なくとも俺は第1章読み終わった時点で「ふぅ、終わった終わった」と思わずに済んだと思う。
そして一応こうして「本気」で日誌を書いている都合上、一応念のために第2章まで読んできたよ。ああ、話自体のクオリティーは高いよ。だけどやっぱりどうしても『この作品はどういう方向を向いていて、今後どういう風に俺を楽しませてくれるんだろうか?』というのが全然見えてこなくて、もう先は読まなくていいかという感じになってしまった。
いや、改めて言うけど話自体は面白く書けてるのよ? だけど「この作者はアクションシーンでしか楽しませてくれるつもりないのかしら?」とか思ってしまうのよ。言葉を選ぶと、良くも悪くもね。
さて。そんなわけで総括に入ろう。俺がこの『孤児騎士』を読んで思ったのは、『作者の腕は悪くないけど根底の部分が旧世代のままアップデートされていない』といったものだ。
どういうことかというと、こんな風に物書きライフを送っているとたまーに出会うんだ。「構想十数年でやっと形にできました!」とか「中学生の頃から温めてきたストーリーです!」とかのお題目を振りかざして披露される、それ。なーんかみんなどっか似た臭いを発しているんだ。
具体的に、日誌作品の中で言うと『時フラ』と『孤児騎士』の2作品ですごくそれを感じる。作者の思い入れが強すぎて、作者の力量はそれなりにあるくせにストーリー展開がやや強引で、なんか「文章力や、話単体を読んだ時の面白さ」と「読み続けたいと思う感情」がリンクしてこない現象。
今回で言うとそれっていうのは序盤でフックをかけないと読者が離脱してしまうという現象を知らない時期に考えていたストーリーを、時を経てそのまま書き起こしてしまったという感じ。いや、フックが弱い作品なんていくらでもあるのよ? 今回ここで言っているのは「この作品を書いている作者であればそれくらいいとも簡単にできそうなのに、何故か出来ていない現象」に対して指摘している。(俺自身もフックの強い作品を書きたいと日夜苦悩しているのだ…)
つまり、より分かりやすく言うと、フレイザード君は間違いなく俺から一つのダメ出しもなく作品を描けるだろう作者の力量(あるいは才能)を持っているだろうはずなのに、つまらないことで長々と突っ込みを受ける羽目になっている。それっていうのが作者のこだわり起因だろうなって話なわけ。
本来であれば書いている間に「あれ、これってもしかして序盤が弱いんじゃないかな…?」なんて作者自身も思ったりするんだろうけど、でもどうしても思い入れの方が優先されてしまい、フックの弱さは必要経費として割り切り、文章の体裁だけ整えて読みやすくしておく。もしくはフックになり切れていないそれすらフックになっていると勘違いしてしまいそのまま突っ走る。ほら、そうして出来上がったのが俺的にちょっと臭う作品だ。つまりは、作者の意地というか強い思い入れが邪魔して作者本人の力量以下の作品になってしまう。すげー偏見だろうけど。(いつも言っているが、あくまで俺の超個人的意見だ)
さて、ついでにもう1つ、すげー偏見で言ってしまうと、そういうこと(=構想十数年うんぬん)言っている奴って大体『ゲームでこの作品を表現したかった』とか『マンガだとこうなる』とか、別媒体の時の想定を話に挙げるんだよね。別にいいんだよ?それはそれで、別の表現方法での話を語ることは何ら悪いことではない。
だけどこれは小説だから。文字でしか表現できないし、言っちゃなんだけど読者には受動的な視覚的刺激しか与えられないわけ。何回もやり玉にあげて申し訳ないけど、『時フラ』も『孤児騎士』も、例えばゲームだったら俺が指摘した点を解消できるんだよ。
ゲームだったら今のご時世3D視野で立派に世界観に浸れるし、キャラクターを動かすだけで物語が始まってる感が出てくるわけ。出だしの厨二病的表現だったり模擬戦だったりの様子も美麗なアニメーションとかそれっぽい音楽を流しておけば単純な日常シーンから始まるよりもよっぽど効果的に読者を引き込むことが出来るのよ。
なーんか見てる媒体が違うというのかね。そうなると偏屈読みの俺なんかは「小説を書くなら小説という媒体でこそ最も映える展開にしてみろよ」なーんて思っちゃうわけ。
いや、すまないね、こおり ほのお君。そんなつもりで感想欄でゲームだアニメだ言ったつもりじゃなかったんだろうけど。時雨君の『まにてん』に対して「人称の問題だけだったのなら、アニメや漫画だったら完璧な作品だということに?!」みたいに言ってきたのに対して、俺的にはぁ???となってしまって、今こんな風に言ってるわけさ。
映像化や漫画化して映える作品というのも勿論あるだろう。だけど「小説用に作られたストーリー展開や描写をそのまま単純にアニメに置き換えられたら、より良いものになる」というような言い方は、俺的に不愉快でしかない。
小説→アニメにしろ、漫画→小説にしろ、媒体が変わったら表現の仕方やストーリー展開を変えなくてはならないのが当たり前だ。それを分かってねぇのか?つーか、そんな言葉が出るってことは『こおり ほのおという作者は小説という媒体で作品を表す行為に対して、こだわりを一片すら持っていない』って意味だと俺は受け取っちまうぞ?
作者が小説として丹精込めて書き表したものを、読みもしないで映像化・漫画化したら最高の出来になるんじゃないかなど……はぁ、言うに事欠いてそれかよ、同志よ。小説という媒体で勝負してきている時雨君に対しても失礼だし、何より『まにてん』という作品に対してもとっても失礼だ。そして「アニメや漫画であればそんな悩みをすぐ解決できる」みたいな、他媒体の創作者の努力や苦悩を蔑ろにするような言動も俺的には無しだ。お前がそんなつもりで言ってるわけじゃないってことは分かるがな。
お前自身がどう自分の作品に向き合おうがそれは勝手だ。本当はゲームだったり漫画だったりで表現したかったけど、表現の手段がなくて仕方なく小説を選んでいるといった具合でも俺はなんら文句は言わないし、それで付き合い方を変えるつもりは一切ない。むしろ共感さえ出来る。
だけど上で言った通りだ。他人に対してその言動は、超個人的な意見だが失礼だ。読んでから言え。それなら立派な意見だ。『あなたの作品はゲームで表現されていたらまだ付き合える作品だと思いますが、小説という媒体では難しいです』って、今回俺が言ったみたいにな。
ちなみに俺は『まにてん』は小説でこそ相応しい作品だと思っている。あの心理描写だったり会話の間なんかは文章で表してこそだ。もちろん、アニメや漫画にすることも可能だろうが、違う媒体にするのであれば色んなところで魅せ方を変えなくてはならなくなる。それはそれで創作者としての腕の見せ所があり、原作者たる時雨君や創作者たるアニメーターあるいは漫画家の力量を測れて見応えがあるものになるだろう。俺自身としては原作・その他媒体と2度美味しい思いができるしいいことづくしだ。
以上、余談だ。
そんなわけだ。すげぇ偉そうなことばっか言っちまって、すまねぇな。若干の自己嫌悪もありつつ、とはいえ本心の本音でもある。
俺は小説を書くのが本気で好きで、小説を本気で書くひとが好きなんだ。
以上。以下、恒例の2つだ。
※ここで書かれている内容は全て個人的な意見であり、真に受けるかどうかは読み手に任せる。無視するも反論するもナニクソと思うも好きにしろ。
【作品名】孤児院出の魔法騎士 ~結界魔法剣士の成り上がり~
【URL】https://ncode.syosetu.com/n8818dt/
【評価】5点(何かしら物語の始まった要素さえ序盤にあれば7点)
さて、次はなまこ野郎だな。
(ξ˚⊿˚)ξ <Go Ahead!Kill Them All!




