第1章:2節 運命(Doom)
誤字脱字・意味不明な点があると思いますがご了承下さい。少々卑猥な表現も出てきます。また、内容が暗いため、気分を害された方は、申し訳ありません。
2、運命(doom)
「少尉殿失礼致します。アイ・ルイス軍曹入ります。」
扉が開く・・・
どうするよ、俺?飛び掛るか??いや、話せば分かるかも、
それよりも、少尉って俺のことか???
考える間もなく扉は開ききっていた。
そこには、自分より頭一つ分低い、髪を一つに束ねた
ブロンドの清楚な女性、いや少女がお堅い軍服に身を包み
立っていた。
「少尉殿、良く眠れましたでしょうか?私の粗末な
行為につき合わせてしまった故に・・・」
ほほを赤らめ、細い銀のメガネのふちを
指先でなぞるアイ。
「………………」
言葉が出ない。
「少尉殿、どうかなさいましたか?やはり、昨晩のことを
気にされているのですか、申し訳ありません。」
細いウエストの後ろに両手をまわす。
「昨晩……何かあったのか」
アイという少女は、俺の恋人なのか??
アイはさらにほほを赤めうつむきながら言い放った。
「怒るのも無理はないと思います。何せ……初めてだった
から仕方ないではありませんの。18まで待てと言い残し、
あなたは、いえ、少尉殿は最前線・グランドゲートに
出征されて、無事帰還されば、是が非でも……
抱いてほしいと思うのは特別な感情ではないと思いますが。」
「………………」
言葉が出ない。
「十分に、ワタクシの立場はわきまえております。
失礼致しました。1000時より医務室にて精密検査が
ありますのでおこし下さい。」
「………………」
言葉が出ない。理解の範疇を超えている。
最前線
グランドゲート
この子を抱いた??!このブロンド美女を?
意味がわからんし、からかわれてるのか?
「少尉殿??」
「・・・ふんっ・・・」
鼻で笑う、何かがおかしい何かが・・・おかしすぎる
「少尉殿???」メガネのふちを指先でなぞる。
「わはっはっはっはっ」笑いが止まらない。
「誰がショウイだって〜?へー何かイ?俺が昨晩、
君と一晩過ごしたっテ??ハッハッハッハッ」
アイの目つきが愛する者を見る目つきから、
鋭く刺す、まるで汚い物を見るような目つき変わり、
扉までゆっくりと後退し始めた。
「オイ、待てヨ、俺様のアイちゃん…昨日と同じ様に
もう一回ヤろうヨ、オイニゲルナヨ」
俺は何を言ってるんだ?何をしてるんだ??
アイは右手の腕時計に向かって小さく呟く。
「検体O2(オツ)にA−13発症の可能性を認む」
左手は後ろのドアノブに手をかけていた。
「オ〜ツ〜?!エージュウサン〜??!」
何故か俺は飛び掛かっていた。
おいやめろっ、心の中で叫ぶが体は言うことを聞かない。
アイはそれをかわし、きれず、体勢をくずした。
が、ドアノブからは手を離してはいなかった。
前傾姿勢になっている俺を蹴り上げる。顔ではなく、
腹を・・・「うっ」声がもれる。
バタンっ カシャッ
扉を閉める音の後、金属音が聞こえる。
吐き気と共にうずくまった俺は、霞む、視界を前方にやると
そこには、濡れた床に銀色に光る眼鏡が落ちていた。
「オエ〜」
吐いた汚物の上に、再び倒れ込む。
記憶喪失。手足の自由が利かない。最悪だ・・・
いつの間にか、部屋は、煙で満たされ・・・
「うううう…」眠い・・・
最悪だ。最悪として何と言う・・・。
シアワセ???!!!!
そのまま、意識は深い闇に飲み込まれていった。
次回『現実』:虚像?実像?この世に顕在化するモノ、現れたモノを認識、把握できた世界。
「私のこと、忘れたら、蹴りだけじゃすまさないわよ」By アイ
最後までお読み頂きありがとうございます。
一つ、一つは短いですが、プロットは出来上がっていますのでなるべく早く話しを進めたいと思います。
誤字脱字の指摘、コメントを頂ければなお幸いです。