第1章:11節 従順(A believer or the faithful)
誤字脱字・意味不明なことがあると思いますがご了承下さい。読んで頂けると幸いです。
当初の予定より配信が遅れましたことを心よりお詫びします。
11、従順(A believer or the faithful)
「アルファーB分隊配置完了いたしました」
僕は報告をあげた。
第1目標、O2ならびにウィザードシステム。
第2目標、人工進化研究所の制圧、データ。
アルファーB分隊構成
隊長:コウヘイ・クジョウ修道士
以下隊員 信者五名(軍事教練未修得)
万全を期すために、ゴーグルで確認する。
もう4度目だ・・・
僕は認められなければならない・・・
認められること、認識されることで、人は人間になれる・・・
もう無視されるのはイヤだ。
“隊長:コウヘイ・クジョウ修道士”分隊構成履歴には隊長名
だけが載る・・・うれしかった、
“僕はここにいる”
それが、その文字の羅列が意味を成す。
その文字のためだけのために、軍事教練も1年受け、
修道士に成りえた。
《全部隊配置完了いたしました》
《繰り返し言うが、失敗はされない。
各員、目標を制圧せよ!!!》
「アルファーB分隊了解しました。」
報告の際、姓名を名乗ることは許されない。
「アルファーB分隊突入!」
「「「「「・・・・・・・・・」」」」」
返事は返ってこない。あたりまえだ。
司教様に作戦行動中は口を開くなと言われているからだ。
かつての僕がそうだったように、“享受された世界”を
彷徨ってる・・・いや、安住している。
我が隊は中枢部を目指す
・・・・・・
・・・
一応、慎重に進むが特に問題はなさそうだ。
まぁ、何かあっても信者たちが盾になってくれるだろう。
人が人を殺すことは平時・平和な時は悪だ。罰せられる。
人が人を殺すことは有事・戦争の時は正だ。表彰される。
僕の“主義”は神側につけば、正になる。“弱肉強食”
神の使者が人類を滅亡することが正ならば、その尖兵と
なることは、救われるということ、僕も根っからの信者だ。
通路を進みながら、ゴーグルの隅で点滅する新着データを開く。
[重要破棄人物 レイコ・ラングラー]
レイコ・ラングラーどっかで聞いたことあるよな。
あっ、そうか軍事学校のときのクラスメイトのレイコ君・・・
同姓同名だよな?!やっぱり・・・
Need to Know 必要なときに必要な情報をしればいい。
逆に必要でない情報は知りえない・・・それは本人が決める
ことではなく、上が必要かどうかを判断する。
ゴーグルについているカメラもしくはレーダーが、対象者を捕らえたときのみ、写真が送られてくる。
レイコ君のおかげで僕は、周りに認識される存在になった。
レイコ君、修道士になってから、何してるんだろうな。
もうあれから1年か〜。
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
ビービービー
《警報・レベル5が発令されました。非戦闘員ならびに
研究関係者はすみやかに退避してください。繰り返します、
警報・・・》
突如、鳴り響く警告音。
もう気づかれたのか・・・
正面から、研究員らしき男女が走ってくる。
銃に手をかける。
「なにかあったんですか?」女が話かけてくる。
「・・・・・・」
こいつらバカか?主義者のことはい一部の人間しか、知らない
とは言え、レベル5の時に、知らない人に声をかけるなんて常識
外れもいいとこだ。
「皆さん、銃をお持ちということは、やはり侵入者が・・・」男は話が終わりに近づくとともに、顔色が肌色から紫へ変化かしていった。
今頃気づいても遅い、これが人間に対して平和ボケした人間の末路・・・ロクなもんじゃないな。
「構えろ・・・」信者たちは構える、バラバラに、
僕は女の右の太ももに、白いスカート越しに狙いをつける
パンっ
火薬のはじける音がした
「・・・」
女は尻餅をついた。ショックのあまり声が出ないようだ。
白が赤に染まる・・・
僕が起こした行為によって世界が認識し、結果が生まれる。
“僕はここにいる”ということが確定する瞬間。
男もしゃがみこみ、両手を挙げる。
「やめて下さい。許して下さい。やめて・・・」
女は何度も何度も泣きながら、懇願する。
涙、鼻水、よだれ、なりふり構わず・・・願う。
「女、口をあけろ、そうすればお前だけは助けてやる。」
パンっ
男は声にならない声を出しながら腰を後ずさりする。
「撃て」僕は命令を下す、
信者達は、その男に肉薄し、
パパパパパパッパパパパパパッ パパパパパパッ パッ
火薬の乾いた音が響く。肉片が飛び散る。
パパパパパパッパパパパパパッ パパパパパパッ パッ
さっきまでの白い通路は、赤く染まる・・・僕が染めた・・・
ピィッ ゴーグルから発信音がする。
《262度24メートル、第一目標発見》
左を向くとブリーフの男が見えた。
人差し指と中指を立て、ブリーフの男を指差す。
信者が2人、ブリーフ男に走って行き、
肉薄すると銃を構え、ブリーフ男に向かって撃つ。
パンっ パンっ
ドサッ・・ ドサッ・・
と倒れこんだ。
やられた、どうして?!
即座に僕は、親指と薬指と小指を胸の前で円を描き、
ブリーフ男に向かって行った。
三人の信者が前に、盾になりながら自動小銃で
ブリーフ男に発砲する。
パパパパパパッパパパパパパッ
1枚、2枚盾が打ち抜かれる。ナゼダ???!!
僕も撃つ。
パパパパパパッパパパパパパッ
体に痛みが走った・・・
ブリーフ男を追おうとしたが、最後の盾も使い物にならなくなった。
ドサッ
どうして?撃った弾が反射して返ってくる??!
僕は霞む天井を見上げながら思う。
なぜ、拒否される。僕は世界に認識されないのか・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
一つ一つは致命傷でないにしても、これだけ、血を流すと
・・・さすがに・・・
“誰か僕を認めて、認識して下さい”・・・
ピィッ ゴーグルから発信音がする。
《17度96メートル、重要破棄人物 レイコ・ラングラー》
「うっ」僕は声を上げる・・・
ゴーグルには対象者の写真が映されいた。
・・・僕の愛しのレイコ君、初めて僕を認めてくれた人・・・
次回『使命』:自らが為すこと。成さなければならないこと。
「僕はここにいる」By クジョウ
「従わなければ、規律が乱れる。」By アイ
最後までお読み頂きありがとうございます。
誤字脱字の指摘、コメントを頂ければなお幸いです。
申し訳ありません、ラブコメあり、ロボットあり、と書いたのですが、もう少し先になりそうです。末永くお付き合い頂ければ幸いです。
「失敗は許されない!!!」by ガイ
「所詮は作者の自己満足」by ユウキ