表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
応対するなら、まず銃で  作者: 矢壱
8/12

「どこが何を売ったか判るか?」

「判るぞ。今のご時世、コンピュータを介さないで商品を売っている方が珍しいからな。売る方、買った方のどちらかはデータとして残してるだろう」

 それを辿れば判るはずだ。とミーシャはキーボードを叩き出した。カタカタと凄い勢いで動く指。それを眺めながら男三人は話す。


「これで判明したら乗り込むんですか?」

「それは無理だな。何も武装してない」

「一度応対課に戻るぞ」

 すると、早くもミーシャが探り当てた。


「丸山科学研究所に三つ運ばれてるな。仮面と絵画と刀だ」

「丸山科学研究所なら、神崎が破壊に成功してる。押収品か?」

「違う。研究所は二つある。破壊したのは第一研究所で、品物が運ばれたのは第二研究所だ」

 金持ちの執念というものにウンザリしていると、ミーシャが続けた。


「ヤバそうなのはこの剣、刀? かもしれない」

 曰く、この刀は妖刀として名高いものだった。持ち主は人を殺すことを躊躇わなくなるらしい。

「随分と面倒なモンを仕入れやがったな」

「一先ず応対課に帰って課長に報告だな。動くのはその後だ」

 そして帰り際、先ほどゲームセンターで取ったヌイグルミをミーシャに渡した。

「おお! いいなヒヨコ。可愛いぞ!」

 嬉しそうにヒヨコを抱えるミーシャ。

「次は犬系か猫系を頼むぞ。ヌイグルミ係」

 そう東に向けて言った。


 しかし、東はそれに疑問を持った。ヌイグルミ係はついさっき言われた係であり、ここに来てからは言われていない。何処で係の話を聞いたのか。

 一之瀬と月村はもう部屋から出て行っている。

「さすが、耳が早い」

「日頃から月村の携帯を盗ちょ……。情報を集めているからな」

 取り繕ってはいるが、明らかに盗聴という単語を言いかけていた。

「今、盗聴って」

「い、いや。情報と言おうとして噛んだんだ。気にするな」

 一切目を合わせることのないミーシャ。問い詰めた方が良いのか考えたが、後ろから声がかかった。


「おい東、何してんだ? 歩いて帰るか?」

「すぐ行きます」

 一之瀬にそう言ったからには、早くいかねばならない。

「早く行け。アタシは噛んだだけだ」

 どうやら問答はできないらしい。それに、もしかしたら二人は既に気付いているのかもしれない。

「…………」


 無言のまま部屋を後にする。車に乗り込むとすぐに車は発信した。

「月村さん。彼女に携帯端末を預けたことありますか?」

「うん? ああ、携帯の調子が良くないといったら、直してくれたな」

 その時に何かしらの細工をされ、盗聴をされ続けているのだろう。その事を伝えようとした時、東の携帯が震えた。


 登録されていないメールアドレスからだったが、件名にはミーシャと書かれていた。何故自分のメールアドレスを知っているのかは疑問にも謎にも思わない。

 本文を見ると、『下手な事は喋るな。いざとなれば、お前の恥ずかしい過去の全てを探し、世界中の掲示板に張り付ける』とあった。


(盗聴の事は二人は知らないのか。下手な事を言うべきではないんだろうな)

 そう考えていると、月村はバックミラー越しに東に話し掛ける。

「どうした? 俺の携帯がどうかしたのか?」

「いえ、彼女はそう言う事も得意なのかと思いまして」

 適当な言い訳が通じるのかと不安だったが、運転中な事が幸いしたのか、あまり気に留められることなく終了した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ