表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
応対するなら、まず銃で  作者: 矢壱
4/12

新人

律儀に四回のノックをして入室してきた。

「本日よりお世話になります。東辰己あずまたつみです。よろしくお願いいたします」

 段ボールを抱ええたまま頭を下げる。

 彼の身長は一七〇センチほどでがっしりとした体躯だが隆々(りゅうりゅう)という感じでは無い。

 武闘派の応対課としては相応しい男に見えるが、唯一の違和感があった。

「スーツに着られてる感ハンパないな」

 一之瀬が東を見てそんな感想を述べた。

 パリッと折り目の付いたスーツ。それを着て動く事に慣れていないためか、ぎこちなさが目立った。

 その事から、彼が新卒採用だとわかる。

「新人なんだから当然だろ。制服とスーツじゃ違うしな」

 月村は報告書を仕上げながらそう言った。

「東君。僕が課長の犬飼孝嗣ね。君のデスクはソコね」

犬飼が指す先には空のデスクがあった。

東はそのデスクに自分の段ボール箱を置き、一息吐いた。

「新人、ここの仕事は気を抜くと簡単に死ぬぞ」

 一之瀬は悪意ある笑みを浮かべ、新人をからかう。

「し、死なないように頑張ります」

 顔を引きつらせながら東は答えた。

「一之瀬君、あまり東君をイジメないでね。何かあると僕の責任になっちゃうから」

 困ったように笑う上司に、東は異動の二文字が頭を過ったが何とか堪えた。

「それでね。東君の教育係を誰かにお願いしたいんだけど」

 犬飼のその言葉に一之瀬と神崎は勢いよく顔を背けた。如何にも関わりたくないという雰囲気を出す。

「仕方ない。じゃあ教育係は、月村君」

 そのセリフに、一之瀬は安心したようにため息を吐いた。

「と、一之瀬君にお願いしようかな」

「なんでですか!? 月村だけで十分でしょう!?」

「上司命令ね。従わない場合は、命令無視で減給だから」

 上司からの脅しは効果があったらしく、一之瀬は嫌な顔を見せたが、それ以上の反論はでなかった。一方の月村も、仕方なさそうに目を瞑っていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ