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プロローグ
お母様が死にました。
お母様が死にました。
数日前まで父と妹と笑っていたのに……
ポックリと逝きました。
泣き出しそうな空の下。
弔いの鐘が鳴る。
父は参列者から慰めの言葉をかけられ……
妹は私の婚約者だった人に慰められている。
私は父と妹と婚約者からそっと目を反らし人混みから外れる。
誰も私に気が付かない。
父も妹も執事も侍女もそして婚約者だった人も、まるで私など存在しなかったように……
教会の後ろに広がる森の中。
彼女が待っていた。
「本当に行くの?貴女のお母様が産まれた国は遠いわよ」
私は頷き。
彼女が用意してくれた馬車に乗る。
父への手紙は私の部屋に置いてきた。
下手をすると誰も私が居なくなった事に気が付かないかも知れない!
「じゃ行くぞ ‼ 」
5人の護衛の馬と馬車は走り出した。
お母様の故郷に向かって。
【お母様が、死にました】としようか?【お母様が、亡くなりました。】にしようか?随分悩んだけど結局死にましたになった。主人公は、かなりポンコツ令嬢だから死にましたの方が、あってるかな?
また書き直すと思います。
拙い作品をお読み頂きありがとうございます。