麝香連理草~優しい想い出~
麝香連理草
~優しい想い出~
まだ残ってるんだよ
君の声が 君の笑みが
君の香りが 君の温もりが
失う感覚はどれが最初かな
ぼくは愛を知らないけど
ぼくは恋は知ってるみたいなんだよ
恋には理由なんかなくて良いから
愛にも理由なんかなくて良いみたいだけど
恋はころころ変わるけど
愛は執着するのもみたいなんだよ
君を想う気持ちは恋だったのかな
君を想う気持ちは愛だったのかな
ぼくにも分からないんだよ
まだ残ってるんだよ
君の声が 君の笑みが
君の香りが 君の温もりが
失う感覚はどれが最初かな
ぼくは護りたい人を守るために
恋は可燃ゴミの日にまとめて捨てた
そう思ってたけど
想い出までは捨てきれないみたいでさ
時々想い出すんだよ
想い出す度に罪の塊が喉に詰まってさ
でもさ護りたい人に執着して
どんなに苦しくても守りたくて
これはぼくの欲望だと分かってるんだよ
まだ残ってるんだよ
君の声が 君の笑みが
君の香りが 君の温もりが
失う感覚はどれが最初かな
執着する心が愛だとしたら
愛なんてものは醜いものだね
無償の愛なんてのは
愛の拡大解釈なんじゃないかな
恋と愛の違いなんか探した所で
一体なんの意味があると言うのかな
ただの言い訳を美しく装飾するだけなら
罪の塊を飲み込みやすくするだけなら
どちらでも良いんじゃないかな
まだ残ってるんだよ
君の声が 君の笑みが
君の香りが 君の温もりが
失う感覚はどれが最初かな
きっと愛だの恋だの言ってる内は
もがき苦しむだけなんだろうな
だって愛でも恋でもなくて
それはただの欲望なんだから
とても単純で明快な解答なんだよ
伝えたい感情を言葉にしてるだけなのに
言葉に雁字搦めになって
先に言葉を考えてさ
感情の味を知らない言葉が生まれてくるんだよ
人は認知によって外界を知り
人は認識によって己を知るんだよ
思考を止めてはいけないよ
ただ言葉に縛られてはいけないよ
ぼくたちはもっと自由なのだから