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呪術師は勇者になれない  作者: 菱影代理
外伝:白嶺学園文化祭
413/521

最初の学級会

 2023年6月23日


 今回は2話分の更新となっています。先にこちらへ来た方は、是非とも出席簿・終からご覧ください。

 九月二十日、平日。

朝のHRが始まる寸前に、校内放送のスピーカーがぶっ壊れて異世界に転移でもしそうなヤバい爆音が鳴り響く、という事故が起こったこと以外は、何の変哲もない退屈な一日が過ぎ去ろうとしていた。


 憂鬱な月曜日である今日という日も、この六限目である学級会を終えれば、束の間の自由を再び手にできるところまで来ている。

 まぁ、クラスで目立つことのないチビのオタゲーマーに過ぎない僕、この桃川小太郎が学級会で率先して議論することなど天地がひっくり返ってもありはしない。だから僕はこのままノンビリと、麗らかな午後の陽気に微睡みながらただ時間が過ぎるのを待てばいい。


「————それでは、学園祭の出し物を決めたいと思います」

 そんな僕のヤル気皆無な態度とは裏腹に、いつも通りに生真面目な我らが委員長、如月涼子が本日の議題を宣言する。

 隣には一応、男子クラス委員長である東君もいるけど、みんなの視線は委員長、すなわち如月さんのみに注がれている。しょうがないね、ウチのクラスでは最早、委員長という言葉は彼女を指す固有名詞と化しているのだから。


「はいはいはーい! 私アレやりたーい!」


 どれだよ、という冷めたツッコミを入れる者はいない。

 二年七組ロリ三銃士の一角、金髪碧眼の美少女レイナ・A・綾瀬の可愛らしさの前では、大概の事は微笑ましいものとして許されるのだから。


「意見は具体的にお願いね、綾瀬さん」

「もう、分かんないのぉ委員長? 学園祭といえば、やっぱりアレだよアレ!」

「だから、アレと言うだけでは伝わりませんよ、レイナ。全く、そうやって勢いだけで話すのは止めなさいと、昔から言っているでしょう」


 呆れ顔で綾瀬さんに苦言を呈するのは、蒼真桜。幼馴染であり、そして何より金髪碧眼の美貌にも勝る超絶美少女である彼女は、一切遠慮なく綾瀬さんに物申せる数少ない一人だ。


「お帰りなさいませ、ご主人様ぁ! って言うの!」

「もしかしなくても、メイド喫茶ってやつか?」


 天真爛漫な笑みで決め台詞を言い放った綾瀬さんを前にしても、平然と当たり前の返しができる蒼真悠斗は、伊達に幼馴染ではないね。


「確かに、定番と言えば定番ね」


 頷きながら、委員長は『メイド喫茶』と黒板に最初の意見を書き記す。

 綾瀬さんは単に、フリフリのメイド服を着てみたいとか、その格好で蒼真君に甘えたい、あるいは甘やかされたい、くらいの気持ちで言っているのだろうけど。

 でも委員長の言う通り、定番の出し物ではある。去年もどっかのクラスがやってたし。


「いやしかし、メイド喫茶か……レイナと桜が、メイド?」

「何ですか兄さん、その目は」

「ユウくんも、私の可愛いメイドさんが見たいよね?」


 そこはちゃんと言ってあげなよ、蒼真君。

 どう考えても蒼真さんと綾瀬さんの二人が、真っ当にメイド業を果たすことはできないだろうということを。


 そりゃあね、クラスを代表する美少女であるところの二人がメイド服を着れば、似合うだろう。エロゲーの世界から飛び出して来たと思えるほどの出来栄えに違いない。

 だがしかし、ビジュアルと接客スキルはまた別の問題である。


「失礼ですね、私が接客も満足に出来ない無作法者だとでも思っているのですか」

「私もちゃんと出来るもん!」

「そ、それは……」

「おい蒼真、ハッキリ言ってやればいいだろう。桜と綾瀬さんの二人がメイドの真似なんてすれば、鼻の下を伸ばした男共が殺到するとな」


 そうきっぱりと言い放つのは、剣崎明日那だ。相変わらず、歯に衣を着せない物言い。


「それは明日那だって同じだろう。美人なんだから」

「なっ、な、何を言ってるいきなり! へ、変なコトを言うんじゃない!!」


 スケベ男などそのまま叩き切ってくれるとばかりの意気込みの剣崎さんでも、好きな男に褒められればこの有様である。

 そしてこれほど分かりやすい反応を返されても、自分への好意に本気で無自覚らしい蒼真君は最早、罪だと思う。


「明日那の言う通り、ウチのクラスには美人が揃っているから、見栄えは十分、というより間違いなく学園で一番にはなるわね。桜達がメイド衣装で並ぶだけで、最優秀賞に選ばれるでしょう」

「おお、ソイツはスゲー自信だな、涼子」


 事実を述べたまで、とでも言いたげな委員長の言葉に、天道君が茶々を入れる。

 けど眼鏡の奥の怜悧な目が細められるだけで、委員長は平然と応えた。


「ふん、私はもう去年やってるのよ。ねぇ、美波?」

「にはは、私は全然似合ってなかったけどねー」

「そんなことないよ、夏川さんもよく似合っていて、凄く可愛かったよ」


 そして剣崎さん同様、赤面して沈黙する夏川さんである。

 蒼真君さぁ、いちいち女の子の好感度稼がないと気が済まないの? その割には女の子の気持ちを真剣に考えているようには思えないし。いつか背中を刺されるよ。夏川さんに刺されるよ。


 その上さらに、君のリアルラブコメを見せつけられる僕らモブ男子の気持ちなど、微塵も想像など出来ないのだろうね。やっぱいつか刺されるわ。


「おい、おい小太郎!」

「なんだよ、勝」


 後ろの席からちょいちょいと叩かれて、振り向けば案の定というべきか、ちょっと興奮した様子の勝の姿があった。


「お前、絶対メイド喫茶に投票しろよな」

「ええぇー、どうしよっかなぁ」

「ふざけんなよお前、この千載一遇の機会を逃せばなぁ……どうなるか分かってんだろ!」


 そりゃあ、ミーハーな勝からすれば、蒼真桜を筆頭とした二年七組の美少女勢がメイド衣装を身に纏う一大イベントではあるだろう。今後一生、これほどの美少女メイド達が勢揃いする光景など、目にすることは出来ないかもしれない。


 でも僕はそんなに見たいとは思わないんだよね。

 強いてメイド姿を見たいと言うならば……やはりクラス一、いや、間違いなく白嶺学園ぶっちりぎトップの最大最強バストサイズを誇る双葉芽衣子。そして彼女に次ぐナンバーツーでありながら、外人モデルみたいなスタイルを誇る蘭堂杏子。

 強いても何も、是が非でも拝みたいね。


 でもさぁ、引っ込み思案な双葉さんに、学園祭なんてヤル気なさそうな黒ギャル蘭堂さんでは、たとえメイド喫茶に決まったとしても、絶対にメイドはやらないだろう。

 こんなもん、どう考えても蒼真ハーレムメンバー達がはしゃいで終わるだけ。はいはい、僕らみたいなモブは大人しく引き立て役の裏方作業でもしてますよっと。


 だがしかし、それでも僅かに、ほんの1%でもあの二人がメイド服を着る可能性があると言うのならば……賭ける価値は、あるかもしれない。


「頼むぜ小太郎」

「もう、しょうがないにゃあ」

「任せろって、俺がちゃんと双葉さんと蘭堂さんもメイドになれるよう、手を回すからよ」

「よっしゃあ、今年の学園祭はメイド喫茶で決まりだっぜ!」


 流石は僕の親友、分かっているじゃあないか。

 よぅし、親友の協力も得られるとなれば、俄然ヤル気も湧いて来る。裏方でもパシりでもバッチ来い。あの二人のメイド姿が拝めるならば、この桃川小太郎、容赦はせぬ!


 などと僕と勝が勝手に盛り上がっている傍ら、学級会の方も同じような感じになっているようだ。

 メイドやってみたいとか、似合うとかに合わないとか。各々が語り合って結構な盛り上がりを見せている。

 うーん、これはもう対立候補すら出ずに、第一希望で決まりかもね。


「ちょっと待ったぁ!」


 だが、メイド喫茶確定の雰囲気に反旗を翻す者が。

 あまりに鋭い待ったのお言葉に、話し合っていた誰もが言葉を中断し、その者に視線を向ける。

 クラスの視線を一身に受けながらも、彼女は————小鳥遊小鳥は、堂々と言い放った。


「ただのメイド喫茶なんて、つまんないよ!」

「あら、小鳥、それじゃあ何か他に面白い案でも?」

「ふっふっふ、あるよ、小鳥にはメイド喫茶よりも、もーっと面白い素晴らしいアイデアが!」


 凄い自信だな、小鳥遊さん。

 二年七組ロリ三銃士の一角、ロリ巨乳の小鳥遊小鳥。

 綾瀬さんの美貌には及ばないまでも、その身長に不釣り合いな胸のサイズで、勝るとも劣らない魅力を誇る女子である。勿論、そんな魅力的な彼女も蒼真ハーレムの一員だぞ。

 さて、そんな小鳥遊さんが自信満々に言い放つのは、


「逆転メイド&執事喫茶だよ!」

「逆転メイド&執事喫茶?」

「そう、男子はメイドに女装して、女子は執事に男装するのっ!」


 衝撃的な提案に、二年七組は沈黙する。

 はぁ、ちょっと待て、誰がそんなバカげた提案を飲むか。通るかっ、そんなん!


 男子が女装して女子が男装するなんて……そんな誰も得しない出し物をしてどうするってんだよ。

 少なくとも、双葉さんと蘭堂さんの魅力は、男装によって殺し切られるに違いない。それじゃあ意味がない。意味がないんだよっ!


 と僕は瞬時に思ってふざけた提案を抜かす小鳥遊を恨んだものだが————みんなも彼女の提案の意味を飲みこめたのだろう。そしてクラスの時は、再び動き出す。


「まぁ、確かに去年はなかった斬新な出し物ではあるわね」

「俺は小鳥遊さんの意見に賛成する」


 とりあえず無難な感想を委員長が言った直後に、真っ直ぐな賛成意見を誰よりも先に表明したのは、桜井遠矢だった。

 あの蒼真桜の美貌に惑わされず、純粋に弓道に打ち込む、真の男子弓道部エースの爽やかイケメン君である。


 まずい、蒼真君、天道君に次ぐクラスナンバースリーのイケメンである彼の発言力は結構なモノだ。それに僕は、彼の真剣な眼差しから、強い意思を秘めていることを察してしまった。


「女子が男装すれば、メイドよりも男子から変な目で見られることはないからな」

「ええぇー、メイドの方が普通に可愛いべや」


 よく言った下川!

 桜井君の弁は、魅力的な女子を有象無象の男子のエロ目線から守るという、健全さで言えば至極真っ当な意見である。

 だが健全なものほどつまらんモノはない。こちとら15歳からR18コンテンツ楽しんでるんだよぉ! メイド喫茶やるなら、見せパン履いてパンチラ上等ぉ、くらいの覚悟でやらんかい!


「馬鹿野郎ぉ! 早矢ちゃんの可愛すぎるメイド姿に惑わされる男共が続出しちまうだろうがっ! 俺は……俺は絶対、そんなこと許さねぇぞ!!」

「や、やめて遠矢くん、恥ずかしいから……」


 恥じらっている雛菊さんは、蒼真君が無自覚発言で女の子を赤面させているのとは全く別の意味で、本当に恥ずかしいから言っているのである。


 桜井君は凄いイケメンだけど、何故か彼女の雛菊さんは……なのだ。正直、あまり釣り合いの取れていない顔面偏差値なのだが、これもまた幼馴染としての特別感のせいなのか、桜井君は雛菊さんにゾッコンなのだ。


 それこそ、まず間違いなくメイド服を着たところで誰も注目しないだろう薄い地味顔の彼女を指して、蒼真桜並みに男子を夢中にさせる魅力を秘めていると本気で心配するくらい。


「私、メイドとか絶対やらないから……」

「何言ってんだよ早矢ちゃん、こんなに可愛いのにメイドやらないなんて!」

「いや桜井、お前は雛菊さんにメイドやって欲しいのか欲しくないのか、どっちなんだよ」


 この流れでよくツッコミを挟めるね、下川君。ちょっと尊敬。


「俺の前でだけメイドになって欲しい!」

「も、もう……恥ずかしいけど、遠矢くんの前でなら、私、メイドになっても……いいよ?」

「さ、早矢ちゃん……」

「お前らもう大人しく座っとけ」


 勝手にイチャつき始めたクラス公認カップルは放置である。もう二人は学級会に参加する状態じゃない。完全に二人の世界である。


「しかし、桜井の言うことには一理あるな」

「兄さん、まさかそんなに雛菊さんのメイド姿が気になるのですか」

「いやそっちじゃなくて」


 蒼真さんって、兄貴に関わることになると急にポンコツ化するよね。

 しかし、まずい。これはまずい流れになるぞ……


「女子を男装させるというのは、メイド服を着せるよりはずっと健全な見た目になる」

「ええー、私はカワイイメイドの方がいいけどなー。フリフリしたミニのやつ!」

「そうだ、場合によってはスカートが短すぎたり、過激な衣装になる可能性だってある」


 こ、このぉ、蒼真悠斗めぇ……涼しい顔でつまんねぇ正論を吐きやがって。

 こちとら、その過激なメイド衣装が見たいってんだよ!

 僕が注目するのは、何も胸だけではない。でっかいお尻に、ぶっとい太ももも見たい。限界まで詰めたスカートを履いた双葉さんが見てぇんだ! 僕にパンチラチャンスくれよ、プライド捨ててローアングラーになってやんよ。


「おいおい、男がメイド服着せられるのはいいのかよ」

「女装なんて、ちょっと笑いものになるくらいだろう」

「へぇ、悠斗、お前にそこまでの覚悟があるとはな。まぁ、精々頑張んな」

「?」


 天道君が面白そうに笑っている意味を、どうやら蒼真君は本気で分かっていない模様。


「なるほど、悠斗君がそこまで言うのなら、確かにこっちの方がいいかもしれないわね」

「お、おい、龍一も委員長も、何を言ってるんだよ」


 急に不安になり出した蒼真君だが、どうやらもう手遅れのようだ。

 委員長は彼の質問をガン無視して、改めてクラスに向き直って言い放つ。


「桜井君と悠斗君の言う健全さ、に関してはその通りだと私も思うわ。去年は私と美波がやっただけでも、ちょっとした騒ぎになって大変な思いをしたから……これに桜達が加わるとなれば、本当に大騒ぎになることは間違いないわ」


 現実問題、学園祭の存続に関わる騒動に発展する可能性は大いにある。それだけ蒼真さんを筆頭に、ウチに狙って集めたと言わんばかりのハイレベル美少女達が勢揃いだからね。


「このままでは、たとえ抽選に当たっても生徒会の方で問題アリと特例で却下される可能性もある」

「では、最初から二年七組のメイド喫茶は通らないと言う事ですか」


 そりゃあ生徒会だって、見えている面倒事は御免だろう。たとえクラス間の公平性に反することになろうとも、そういう判断を下してもおかしくない。教師だって止めそうだし。


「だからやっぱり、逆転メイド&執事喫茶だよ!」

「だが小鳥、それで本当に客寄せなんて出来るのか?」


 訝し気な表情で言いう剣崎さんの疑問に、待ってましたと言わんばかりの笑みを浮かべて小鳥遊は応えた。


「くっふっふ、明日那ちゃんは、本気で女装した蒼真君の姿、見てみたくない?」

「「なっ!?」」


 と剣崎さんと蒼真君が驚きの声を上げたのは同時であった。


「ふふ、それは確かに面白そうではありませんか。ねぇ、兄さん?」

「お、おい、桜! 本気か!?」

「わぁーっ、私もユウくんがメイド服着たところ、見たい!」

「レイナまでっ!?」


 事ここに及んで、ようやく蒼真君は自分が筆頭メイドにさせられることを理解したようだ。

 そりゃあ、蒼真君は学園一の超絶イケメンだからね。

 鍛えているからガタイはかなりいいけれど、その顔は中性的で性別に囚われない普遍的な美を秘めている。体格だけ誤魔化して、化粧と髪型を整えれば————間違いなく、妹たる蒼真桜と並ぶ美人の出来上がりだ。


「ええ、蒼真君はさぞ美人なメイドに、桜も麗しい執事になってくれるでしょう」


 エロで釣らなくても、圧倒的な美貌による二枚看板を立てられると確信した顔で、委員長が言い放つ。


「男装なら明日那も似合うと思うし……桜井君も、愛しの彼女が他の男に注目されないよう、頑張らないとね?」

「くっ……いいだろう、俺が早矢ちゃんを守る」

「メイド服なんぞを着るなら、男装の方がずっとマシだな」


 流石は委員長、蒼真兄妹だけでなく、すでにして女装男装で映える人選を始めている。

 くそ、ダメだ、この流れはもう止められない……そもそもメイド喫茶が通らないよ、と言われれば、夢の爆乳メイドは諦めるしかないと言うのか……


 まぁ、しょうがないね。所詮、現実なんてこんなもの。いつも上手くいかないものさ。

 それじゃあ叶わぬ夢などさっさと諦めて、僕は適当な裏方作業にでも立候補して、


「ねぇ、小鳥は桃川君もメイド似合うと思うなぁー」

「————えっ」


 瞬間、クラスの視線が僕へと一身に集中する。


「桃川か……まぁ、確かに」

「なるほど、小さくて童顔だし、男っぽさは一番ないわね」

「化粧をすれば、それなりに栄えるのではないですか」


 委員長も、蒼真兄妹も、他のクラスメイト達も、イケるじゃん、みたいな空気を一気に醸し出してくる。

 いや何言ってんだお前ら。イケねーよ。

 と、真っ向から自分の気持ちだけで反対意見を叫べるような度胸を、僕は持ち合わせていない。


 頼む、誰か助けて。イヤじゃイヤじゃ、女装メイドで見世物になどなりとうない!

 そんな僕の縋るような視線に気づいたのか、隣に座る大きな双葉さんが、安心させるようににっこり笑ってこう言った。


「私も、桃川君はメイド、似合うと思うな」

 2023年6月23日


 外伝は異世界召喚しなかった後の話となります。いやぁ、散々クラスメイト達の描写を書いて来たので、詳しいキャラ説明がなくてもいきなり書けるのは凄いメリットです。第一部を完結までお付き合いいただけた方は最大限に楽しめる内容になるかと思います。


 それと、以前から「行間詰めすぎ」「読みにくい」とのお声が結構ありました。

 私自身は小説を書いているという意識と、実際に書いているのはワード、読み返すとしてもPCのブラウザで、という環境でした。余計な行間を空けるなんてスペース稼いでいるのか、なんて思っていました。

 しかしながら、何年も前になりますがガラケーからスマホへ乗り換えた時に、ようやく気付いたのです・・・うわっ、私の小説、スマホで読みにくすぎ!?

 ええ、自分でも気づいてはいたのです。いたのですが、このスタイルで書き続けて十数年・・・変なタイミングで変えるのも嫌だなぁ、というつまらない意地を張っていたのですが、第一部完結という節目を迎え、最低限の行間を空けるような書き方へと変えることにしました。


 さて今回、初めて行間を意識的に開けてみたのですが、いかがだったでしょうか。この程度ならブラウザ版でもスカスカというほどではないと思いますし、スマホでも多少はマシに見えるのではないでしょうか。ご意見があれば、感想欄へどうぞ。


 それでは小太郎達の学園祭をどうぞお楽しみに。

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― 新着の感想 ―
1周目の時は早く第2部読みてぇなぁって考えながら外伝読み始めたのを覚えてますが、すっごい面白かったので、気分が乗らない人にもぜひ読んでほしいです。
この世界線でも小鳥遊は敵だったか
[良い点] 普通の高校生としての日常。 [気になる点] 何か、本編世界線の影響を受けている…? 小鳥遊がわざわざ小太郎を名指しするところとか、メイちゃんが小太郎に声を掛けたこととか、微妙にあり得な…
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