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呪術師は勇者になれない  作者: 菱影代理
第19章:王国崩し
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第312話 ゴーマ王国攻略戦(4)

 王国の中心、『試練の塔』を頭上に頂くオーマ王の座す王宮は、俄かに騒がしくなった。

「王国、南西方面よりニンゲンの軍勢が侵入!」

「街中に次々と火を放ち、暴れ回っており————」

「すでに市場通りは火の海です!」

「ニンゲンは南大門を襲撃中!」

「馬鹿を言え、奴らは東に向かっているはず————」

「火災の規模が広すぎる! 全く消火が追いつかない!」

 喧喧囂囂、とは正にこのことか。

 玉座の間へと次々に報告へ駆け込んでくる伝令兵達が、それぞれが抱える、それぞれの危機的状況を叫ぶ。あまりにも突然の襲撃により、王宮を守る精鋭兵達さえも浮足立っていた。

 しかし、それも無理はない。

 王国の東西南北、四つの門は万全の守りを施していた。王国が誇る大城壁には何組もの歩哨がひっきりなしに行き交い、どの方向から攻めて来ても即座に発見できる厳戒体制がとられていた。

 ニンゲンとの戦いが起こるなら、大城壁に陣取っての防衛戦。多少、頭の回るゴーヴ以上の兵ならば、誰しもがそう予想していた。

 それがつい今朝方になって、突如としてニンゲンの軍勢は街中に出現。完全に不意を突かれた形である。

 そして狡猾にして残忍極まるニンゲンは、この奇襲を最大限に生かすように広く火の手を放ち、素早く街中を移動し続け、瞬く間に甚大な被害と、迎撃に向かうゴーマ兵の追撃を逃れ続けている。このまま奴らを野放しにすれば、王国全土が火の海に沈む。

 大変だ。今すぐ何とかしなければ————焦りと不安、そして偉大なるゴーマ王国に史上初の焼き討ちを仕掛けた怒りと憎しみにより、冷静な判断力など奪われ、誰も彼もが感情のままに叫び出していた。

「……静まれ」

 しかし、ここは玉座の間。王国に暮らす万を超えるゴーマ達の頂点に立つ、唯一無二の王がいる。

 オーマがただ一言、そう口にすれば、玉座の間には再び静寂が取り戻された。

「報告、ご苦労」

 鷹揚に頷き、その場へとひれ伏した伝令兵達へとオーマは言った。彼らは一様に頭を垂れながら、「ははっ!」と一斉に声を上げる。

「ニンゲン共の動きは、余の目も捉えておる」

 ほぅ、と小さな溜息を吐くオーマ。そこに、どれだけの重みが込められているかを知るのは、この場においては王のすぐ脇に控える大戦士長ザガンのみ。

 ザガンがそれとなく視線を向ければ、玉座のひじ掛けをギリリ、と強く握りしめるオーマの枯れた手が映った。

「南西の端にある『捨て場』より奴らは壁を越えて侵入を果たした。そこから二手に分かれ、南と西へ進みつつ火の手を放っておる」

 オーマは自ら、交錯する情報をまとめて簡潔に伝えた。

 伝令兵達は、最前線にいた自分達でも把握しきれなかった敵の動きを即座に見抜いた王の聡明さに感嘆の息を漏らしたが……オーマからすれば、たったこれだけの情報を得る間に、どれほどの犠牲が出たかと頭が痛くなるほどだ。

 ニンゲンの軍勢が王国の大城壁を越える瞬間を、オーマは街中に放っていた目玉の使い魔によって、偶然にも目撃することができた。

 奴らは大規模な土魔法によって、大城壁を越えるほどの巨大な橋をかけたのだ。

 かつてジーラ族とこの場の覇権を賭けた一大決戦に、無限に湧くかと思うほどのアンデッドの大軍が押し寄せた防衛戦争。過去の二大戦にて、自らが築き上げたこの大城壁を越えることは許さなかったというのに……あまりにもあっさりと、ニンゲンは王国最大の守りを飛び越えてきた。

 それもこんなシンプルな、それでいて大胆不敵な方法で。土魔法のあまりにも早い展開速度に、こちらの迎撃はとても間に合わなかった。あ、と気づいた時には、すでにニンゲン共は壁を越え、病人や怪我人など使えない者達を廃棄する『捨て場』へと降り立っている。

 そこから、あらかじめ動きを決めていたのだろう。流れるような早さで二手に分かれたニンゲン軍は朝の賑やかな市場を炎の魔の手で襲い掛かった。

「南側のニンゲン軍は、南大門を襲い門番の大半を倒した後、これを燃やし、東に向けて移動を始めた。一方、西側のニンゲン軍はこれより西門を襲う動きを見せている。間違いなく、南大門と同じく、ここにも火を点ける腹づもりであろう」

 これは、正に今現在の状況である。

 敵の動きが早過ぎる。城壁越えを目撃し、即座に迎撃の兵を動かす命令を発するも、末端に伝わり動き出すまでの間に、ニンゲンは次の行動に移っている。対応の全てが後手に回っている。

 実際にオーマの目には、完全に二つのニンゲン軍に翻弄される前線の兵達の姿が映る。このままでは、とても奴らは止められない。

「オーマ様、どうかご指示を」

「我ら大戦士、出陣の準備は万端、整っておりまする!」

 玉座の間に朗々と響き渡る勇ましい声は、王宮警備担当の大戦士バンドンと、市中警備担当の大戦士ジジゴーゴの二人。

「うむ……バンドン、ジジゴーゴ、そしてギザギンスよ。三人で西門を襲うニンゲンを殺し尽くせ」

「さ、三人で、でございますか?」

「むむむ、大戦士を三人も」

「敵が二手に分かれているのなら、私一人がもう一方の対処に回った方が————」

「ならぬ。大戦士三人で事に当たれ」

 静かに、けれど確かな圧を込めてオーマは重ねて言う。

「ボンとバズズ、二人もの大戦士を失ったことを忘れてはならぬ。ニンゲンには、我が大戦士を倒すほどの戦力があるのだ。良いか、まずは兵数の多い西のニンゲン共から潰せ。大戦士三人の力をもって、速やかに、そして一匹残らず殺すのだ」

「ははっ! オーマ様の仰せのままに!」

 大戦士三人は、今度こそ揃って頭を下げる。これ以上の反論など、できようはずもない。

「さぁ、行くぞっ!」

「久々のニンゲン殺しじゃ、腕がなるわい」

「今回はちょっと、俺も本気出しちゃおっかなぁ」

 かくして、玉座の間より王国最強の大戦士三人が出陣していった。

 無論、ここを出た後は砦に駐留させているそれぞれの配下を連れて、現場へ向かうこととなる。もっとも配下の仕事など、大戦士の圧倒的な力を前にして無様に逃げ惑う敗残兵の背中を斬るくらいであろう。

 三人もの大戦士が出陣したのを見て、玉座の間で騒いでいた者達も歓声を上げて見送る。恐怖と不安は一転し、勇気と希望が与えられた。

 無論、オーマとしては早々に大戦士を動かさなくてはならないほど切迫した事態に、心中穏やかではいられない。それは大城壁を易々と越えられた、という戦術的な敗北よりも、もっと単純な理由。

 長い苦難と戦いの果てにようやく築き上げたこの王国が、大炎上しているという事実を前に、激怒せぬ王などいはしない。

「余も動くとしよう……ザガン、ついて参れ」

「はっ」

 オーマが玉座を立ち上がると、手にする錫杖を掲げて高らかに宣言する。

「これより、『大贄の雨乞い』の儀を執り行う」

 それはオーマのみが使える、神聖な儀式魔法である。ゴーマの神に願うことで、恵みの雨を降らせることさえ可能とする、奇跡の御業。

 一種の神事でもあるため、都合よく何時でも、何度でも、使えるようなものではない。特に『大贄』と名の付く儀式は、特別なものであり、最も強力な効果を発揮する。

 オーマは秘密裏に潜入したニンゲンの手によって、鍛冶場を焼失してしまったことも忘れてはいなかった。

 ニンゲンが本気でこの王国を襲うならば、必ず火を放ってくると確信している。そんなことを許す気など毛頭なかったが……最悪の事態を見越して、大規模な火災に見舞われた際の対策も準備だけはしておいたのだ。

 宣言によって、一斉にひれ伏すゴーマ達の間を、オーマはザガンと、常に侍らせている特大の腹を持つ美女四人を従え、堂々と玉座の間を出て行った。

 向かう先は、遠征や開拓の際に送り出す大規模転移魔法陣の描かれた、王宮前の広場である。

 そこへオーマが姿を現すと、厳重に正面の警備を固める兵達が一斉に跪く。それと同時に、軽い礼だけで済ませ、即座に動き始める者達もいた。

 彼らは鮮やかな極彩色の衣服に身を包んでいるゴーヴだ。明らかに戦闘には適さない全身を覆う長い衣装。それでいて、色鮮やかな綺麗な布地は限られた者しか手にできない高級品。

 そんな上質な装いをした彼らは神官である。

 肉体が自然と発達し、筋骨隆々となってゆくゴーヴだが、神官ゴーヴはいずれも一回り以上は細身である。彼らに求められるのは戦士としての武勇ではなく、神官としての魔力と知能であるからだ。

 大戦士とは別なエリートである神官の集団は、速やかに広場の魔法陣へ様々な供物を設置してゆく。魔物の大きな核をはじめとして、牙、骨、角、特定の臓器。壺の中には、生き血や酒が並々と満たされている。神へと捧げられる供物は、それだけではない。

「これまで、よくぞ仕えてくれた。さぁ、最後の使命を果たすがよい」

「はい、オーマ様。王国に神の栄光があらんことを」

 深々と礼をとった四人の美女は、それぞれ魔法陣の四隅へと歩いて行く。

 純白の衣装に身を包んだ彼女達は、ただオーマが飼っているだけの女ではない。王国で選りすぐりの美貌とスタイルを誇る最高の女性は、オーマと子を成す資格を持つが、さらに重要なのは巫女としての務めである。

 巫女の務めとは、『大贄』と名の付く大儀式を執り行う際に、神へ捧げる最上級の供物となること————すなわち、生贄である。

「偉大なる我らの神よ。ゴーマの神よ。どうか我が祈りを聞き届け給え————」

 自ら首を刃物で切り付け、血飛沫を上げて倒れる巫女達の中心で、オーマは杖を振り上げ儀式を始めた。




 王国南西から西部にかけては、ゴーマの居住地が特に密集した地域となっている。

 継ぎはぎした大きな布をかけたテントは勿論、木造の建造物も立ち並ぶ。中には二階建てや、石造りのものもある。

 砦と南大門を繋ぐ大通りから分かれる市場通りは、砂利の敷き詰められた広い道になっており、朝から活発に無数のゴーマ達が行き交っている。通りの両脇にはそれぞれの収穫物を抱えた者達が陣取り、道行く人々に声を張り上げる。

 そこに並べられる品は、木の実や山菜、小動物の肉、毛皮、といった森で獲れる食料品から、石器や蔓の編み物など手作りの物品、さらにはどこで手に入れて来たのか、それとも盗んで来たのか、出所不明な刃物や布といった掘り出し物などなど、実に様々である。

 この市場通りには、木造建築の店舗を持つ者もおり、そういった店では王国で栽培される泥豆や泥芋といった主食から、川と沼で買われているブタガエルの肉を売る食料品を扱うことが多い。

 王国一番の肉屋では、早朝に仕入れてきた丸々と太ったブタガエルを店先で解体するパフォーマンスが今朝も人々を賑わせている。

 他にも衣服や道具、武器屋までもがここには軒を連ねているのだ。ここで揃わない物はない、と言われるほどの巨大にして充実した市場が形成されていた。

 勿論、市場通りから外れた三本先の道と、要所に設けられた広場にも、物々交換をするために物を持ち寄って来るゴーマで溢れかえっており、毎日盛んな取引が行われている。

 良い交換が出来て笑う者。不当な交換取引に逆らえずに泣く者。交渉決裂し殴り合いの喧嘩を始める者に、それを眺めて盛り上がる野次馬。店先で捌かれる新鮮な血肉の臭いにヨダレを垂らす子供に、ウチではあんなモノは食べられないと強引に手を引く母親。

 王国の賑やかで、平和な日常の景色が今日この日も、繰り返されるはずだった。

「ブゥモォオアアアアアアアアアアアアアアアッ!」

 猛々しい雄叫びと共に、市場通りは灼熱地獄と化した。

「うわぁっ! 牛魔人だぁ!?」

「きゃああああっ! 早く、子供たちを逃がしてぇ!」

「おいっ、なんか燃えてるぞ!?」

「か、火事だ! 火事だぞぉーっ!」

 身の丈3メートルを超える、ゴグマのような巨躯を誇る黒い牛魔人が、重厚な鋼鉄の棍棒を振り回して市場通りの人ごみに突如として突っ込んで来た。一振りで何人ものゴーマが叩き潰され、派手な血飛沫とひしゃげた肉体が軽々と宙を舞う。

 しかし恐るべきは強力な魔物だけではなく、その背後から次々と火の手が上がって行くことだ。それはまるで、この牛魔人が歩いた跡が燃えていくかのよう。

 だがその実態は、何のことはない。ただ後ろをついて火を点けている者達がいるだけのこと。もっとも、ゴーマにとってはそれこそが最悪の状況を示すことになる。

「に、ニンゲンだ……」

「ニンゲンが攻めてきたぞ!」

 市場通りに次々と現れたのは、全身を覆い隠す衣服を身に纏ったニンゲンの集団だ。

 鉄の剣や槍で武装しており、手近なゴーマを次々と手にかけてゆく。そして、この晴れ渡った青空の下で、赤々と燃える松明を掲げている奴らが何体も見受けられる。

 ニンゲンの軍団は、手当たり次第にゴーマを殺しながら、家屋に火を放っているのだ。

「こ、殺してやる!」

「殺せっ! ニンゲンを食い殺せぇーっ!」

 女子供が逃げ惑う一方で、血気盛んな若い男ゴーマ達は石器を手にしていきり立つ。ゴーマにとって不倶戴天の仇敵、永遠の天敵、ニンゲンを前にすると本能的な怒りと憎しみが湧き上がり、恐怖を打ち消す。

 現れたニンゲンの数は十や二十ではきかない。さらには牛魔人を筆頭に、他にもゴグマ級の巨体を持つモンスターを三体も従えている。常識的に考えて、ただのゴーマが束になっても勝てるような相手ではない。

 だが、ニンゲンへの激しい憎悪に突き動かされ、ゴーマ達は果敢に挑みかかり、

「————ブモォオアアアアアアッ!」

 鎧袖一触。牛魔人の振り回す巨大棍棒は、正に鋼の嵐。突っ込んだ先からゴーマ達が叩き潰され、無残な肉塊か、地面の染みと化していく。

 一歩たりともその歩みを止めることなく、堂々と市場通りを殺戮しながらニンゲン軍は進撃してゆく。立ち塞がるゴーマを一人残らず殺すだけでは飽き足らず、逃げ惑い、隠れ潜むだけの者にも容赦はない。

「うっ、ううぅ……」

「しっ、静かに……見つかっちゃうよ……」

 通りに立つ木造の建物に息を潜めて隠れる子供たちは、店のすぐ前にニンゲンが立っていることに気が付いた。ギュっと目をつぶり、憎きニンゲンを倒すために勇敢なゴーマ戦士が駆け付けてくれることを心から願いながら————ガチャン、という音が聞こえた。

 店の入り口付近で小さな壺が割れていて、中身が辺りに飛び散っている。粘り気のある液体に、独特の臭気が漂う。

 その正体が油であることを察したと同時に、無慈悲な松明が投げ込まれた。

「ヒィイイギャアアアアアアアアアアアアッ!」

 そこかしこで、炎に焼かれて苦しみながら死んでゆくゴーマの悲鳴が響き渡る。

 テントに、木の建物に、一度点火した炎は瞬く間に周辺に拡散してゆく。延焼だけでなく、松明と油を持ったニンゲン達が通りを縦横に駆け回りながら、さらに火を点けてゆき、より広く、より激しく火災を煽る。

 すでにして王国史上最悪の大火災となって、市場通りから発せられた火の手は密集居住地に及び、阿鼻叫喚の灼熱地獄を作り出していた。

 そんな炎の地獄と無差別な殺戮を続けながら、牛魔人を先頭としたニンゲン軍は西へ西へと突き進んで行く。

 ほどなくして市場通りも抜け、その先に見えてきたのは西の門である。

 本来、外側からの襲撃を予期して配された防衛隊だが、敵がすでに内へと入り込んでしまったことは、この大火災の惨状を目の当たりにすればゴーマの新兵にだって理解できるというもの。

 伝令兵よりもたらされたオーマの命により、市場通りで暴れるニンゲンを攻めることはせずに、そのまま門で守りを固めていた。万全の体勢で迎え撃つ西門防衛隊であったが、

「ンバァアアアアアアアアッ!」

「あっ、熱い! 熱いぃいいいいっ!」

 西門は早々に炎上した。

 総勢50近いニンゲン軍は、一斉に火を放ってきた。それは火属性魔法のように炎を吹いて爆発する投擲物だったり、単純に油を満載した樽であったり。文字通り、圧倒的な火力に晒され、西門は瞬く間に炎に包まれ迎撃どころではなくなった。

 これで門の外側からの攻撃であれば十分に耐えられただろう。内側から攻められたせいで、そこにあるのは堅牢な石の城壁だけでなく、櫓や兵舎、倉庫など、沢山の木造建築物があるせいで火種には事欠かなかった。

 西門は最早、陥落したも同然といった有様になった、その時である。

「————そこまでだっ、ニンゲン共め!」

 西門から中央砦へと続く大通りの向こうから、ゴーマの大軍を率いて現れた大戦士が高らかに叫んだ。

「これ以上の狼藉は、この大戦士バンドンが許さぬ!」

「同じく、大戦士ジジゴーゴじゃ」

「大戦士ギザギンズ……ねぇ、ニンゲン相手には名乗らなくてもいいんじゃないのぉ?」

 オーマの命を受けた大戦士三人の揃い踏みである。

 牛魔人は燃え上がる西門を背にして、三人に対し堂々と立つ。その脇には同じく大きな人型の魔物を従え、さらに後ろには多少数を減らしたニンゲン達が続く。

 大戦士の名乗りを受けても、全くの無言を貫くニンゲン軍。吹き抜ける風が、大火災によって肌を焦がしそうな熱風となって吹き抜けていく。

 最早、お互いに言葉は不要。元より、ゴーマとニンゲンは、出会えば殺し合う運命だ。

「オーマ様、そして偉大なるゴーマの神よ、どうぞ我らの戦いぶりをご覧あれ————ギィッイイッ、ガァアアアアアアアアアアアアアアアッ!」

「フンッ、ギガァアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」

「ギィイイイイイイーッ、ガァ!!」

 大戦士三人は眩い光と莫大な魔力を発しながら、最強の力『巨大化ギガ』を解き放った。

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― 新着の感想 ―
[一言] ゴーマ王国は国民が馬鹿だからなんかあっても叛逆なんてしないし言ったことは何も考えずに聞くけど、オーマのワンマンすぎてちゃんと政策とかしようとしたら過労死しそう 馬鹿だから死んだらブタガエルの…
[良い点] 美女の生贄と聞いて、ときめくオイラがいる… あ~わかってるさ、わかってるとも、な~ [一言] いや~コタ君の計画通りに進んでいるところが楽しい これで雨までふれば以降の隠密行動もやりやすく…
[一言] やったね敵幹部が囮に掛かって奈落のそこだよ
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