第259話 氷の町(3)
「————し、死ぬかと思った」
「ここの森はもう二度と行かないわー」
「キナコ! しっかりしろ、キナコぉーっ!」
暮れなずむ氷の町を、僕らは満身創痍で帰路についていた。
町の外側に広がっている森での狩りは、目的そのものは全て達成できた。
ジャージャに似た鹿を二頭、牛のような草食獣を一頭、角の生えた兎を五羽。食肉としてはかなりの量が入手できた。
それから、偵察用の鳥も確保できている。カラスによく似た灰色の鳥が六羽。そして、真っ白いフクロウが一羽。フクロウはかなりデカくて、魔物かと思ったのだけれど、『同調波動』が一発で通ったから、動物扱いのようだった。
この他、道中で倒した魔物の素材とコアを合わせれば、予想以上の大きな収穫となったのだが、正直、今回の狩りが大成功だったとは言い難い。
というのも、この森の危険度は町の方を上回る。なんなら、今までの僕のダンジョン経験でも、トップと言えるほどの危険地帯だったのだ。
『オルフロスト』:二つ首を持つ大きな雪灰狼だ。オルトロスの氷属性バージョンっぽいので、それっぽい名前をつけた。ボスではなく、森に住む野生個体のせいか、コイツは普通に雪灰狼を率いている。序盤とはいえボスを張ったオルトロスと同等以上の実力と、的確に狼を動かす統率力も併せ持つ。
杏子の一撃が運よく、オルフロストにクリティカルヒットしたので何とか倒せたし、群れも逃げて行ったけど……その後、二頭のオルフロストに率いられた大群と遭遇した時は、必死で逃げるしかなかった。毒沼と毒煙をバラ撒きまくって、なんとか逃走成功。
『鎧白熊』:僕の因縁の魔物、鎧熊の雪山バージョン。白熊としか言えない白い毛皮に、氷を思わせる水色の甲殻を纏っている。別に氷のブレスを吐いたり、氷の爪を生やしたりとか、そういう魔法攻撃をするわけではないのだが、単純なフィジカルと、一度餌と見れば執念深く襲う習性によって、エンカウントすれば非常に厄介なモンスターだ。
コイツも、最初の一体だけなら難なく倒せた。しかし、ここは環境がいいのか、出るわ、出るわ、次々と。お前ら群れなのか、というほど遭遇すること数知れず。10体くらいに同時に襲われた時はかなりヤバかった。陣形が崩れてキナコが孤立して鎧白熊とタイマン状態になったりした時とかは、もう見捨てるしかないかと思ったよ。
どう見てもキグルミ風の外見なキナコより、ガチのヒグマが鎧で武装したような鎧白熊の方が強そうに思えるのだが、何故かキナコがそのまま勝ったのは予想外だった。かなりの接戦で、それなりの傷も負っているので、葉山君は帰り道ずっと泣きそうな顔でキナコに付きっ切りだった。
『スパイクマンモス』:町の偵察の際にも見かけた、マンモス型の魔物。特徴的な長い二本のマンモス牙と、雪の大地を踏みしめる野太い四脚の足首と広い背中には、大きな棘がスパイクのように生えている、世紀末風に攻撃的な外観をしたマンモスだ。
グリムゴアでも当たり負けするだろう巨躯を相手に、流石に僕らもコイツを正面から相手をして狩ろうとは思わなかった。
スルーしようと思っていたのだが、このマンモス、意外と狂暴だ。奴の方から襲い掛かってきた。マンモスの巨体が猛進してくる姿は、ロイロプスよりもさらに強烈。
どうする、杏子の上級攻撃魔法一発で止められるか、無理っぽくね、と思った次の瞬間である。
『クリムゾンレックス』:真っ赤な色をした、ティラノサウルス。かつて僕が森で遭遇した黒いサンダーティラノと同じくらいのサイズで、サラマンダーとガチバトルできるほどの存在だ。
コイツは寒冷地に適応した結果なのか、鱗ではなく、鳥のような羽毛に全身を包まれている。最近よく聞く、実は恐竜は鱗ではなく羽毛が生えていた、的な説で見かける羽毛の生えたティラノの予想図と似た姿をコイツはしていた。
で、僕らを狙って突進してくるマンモスを横から襲い掛かった。雪の森で目立つはずの赤い巨躯。しかし、僕らはコイツが木々から飛び出てくるまで誰も存在に気付かなかった。
ともかく、このクリムゾンレックスが登場してからは、僕らは速やかに撤退を開始した。ヤツの狙いはマンモスであり、僕らのような小物じゃない。
でも念のために煙幕も炊きながら、レックスとマンモスが激しく争うその場を、どうにか逃げ出すことができた。
『ゴグマ』:本当にコイツらはどこにでもいるな……というワケで、ゴーマの部隊を森でも見かけた。奴らの行動範囲は僕らと被りがちなので、基本的に見つけ次第排除しているけれど、今回はスルーするより他はない。ここにいる奴らを率いているのは、ゴグマだったから。しかも二体。
ゴグマは単体でボスモンスター級の強さを誇る。ゴーマの中でもエリート中のエリートだ。
そんなゴグマが二体も一つの部隊にいるのだから、かなりの精鋭部隊と思われる。構成するゴーマもほとんどゴーヴで、ただのゴーマの方が少ないくらい。
装備も明らかに整っており、あの編成ならこの森で狩りをすることもできるだろう。つまり、今の僕らよりも戦力として上回っているということ。奴らと真正面から戦うのは絶対に避けなければ。
『アイズ・ハイエレメンタル』:クリムゾンレックスVSスパイクマンモスの怪獣決戦から逃げ出し、もう妖精広場へ帰ろうと森からの退却を始めた頃に出てきたのがコイツである。
見た目は氷の巨人。アイスゴーレムとでも言う方がしっくりくる姿だが、氷のエレメンタル系モンスターだと言うのは分かっているので、正式名称はアイズ・ハイエレメンタルとなる。
というか、エレメンタルって精霊だから、葉山君がお話して何とかならない、と思ったんだけど、何ともならないから魔物扱いになるのだと、僕は改めて知った。葉山君曰く、同じような精霊でも、人の話を聞いてくれるヤツと、全く話が通じないヤツがいるのだとか。僕らからすると同じような存在に見えるけれど、本質は異なるそうだ。人間とゴーマくらいの違いがあるのだろう。
ともかく、交渉不可能な魔物であるアイズ・ハイエレメンタルを、僕らは倒すより他はなかった。身の丈3メートルほどの氷の巨人が複数体に、町でもよく見かけた狂暴な雪だるまこと『アイズ・エレメンタル』も群れを成して、僕らへと襲い掛かってきた。
森での戦闘と撤退の連続に疲労していた僕らには、かなりキツい相手となった。
なんとか片づけて突破してきたが、騒ぎを聞きつけて雪灰狼の群れも接近中とあって、僕らは本当に死ぬほどの思いをして、ここまで帰還してきたというワケである。
「でも、命を張っただけの収穫はあったから、良しとしよう」
まず、当面の食料は確保できている。狩ってきた鹿と牛と兎とで、十分すぎる食肉が確保できた。
これに加えて、妖精広場周辺の家探しによって手に入れた食料品もある。野菜類、豆類、または最初から保存食と見られるものや、小麦粉なども見つかって手に入っている。
さらに、香辛料や食用油なんかも、解凍すれば使えることが実食試験で判明した。
この氷の町は、学園塔の頃よりも食料品の調達という点では楽であり、沢山の種類が入手できる、地味に穴場だ。まだ人間が住んでいた環境が冷凍保存で丸ごと残っているからこそだろう。
「魔物素材の方は、強かった分だけ質はいいけれど、沢山集めるのはリスクが大きすぎる。大事に使わないと」
クラスのみんなが揃っていた頃が懐かしい。フルメンバーだったなら、このエリアでも安全確実に魔物狩りができただろう。
ない物ねだりをしても仕方がないのは、ダンジョンでの常識。命懸けで手に入れた貴重な素材を、どう無駄なく使うかが重要だ。
「うーん、カイロが上手く出来たから、毛皮装備は更新しなくても大丈夫なんだよなぁ」
エントランスに並べた素材を前に、僕は唸りながら考える。
「よし、ここはまず武器だな」
特に葉山君の。レッドランスは素人でも簡単お手軽に火力を得られる優れた装備ではあるが、このエリアを攻略する上ではそこまで強力とは言えない。
それよりも葉山君に必要なのは、精霊術士としての力を活かせる専用装備ではないかと思う。彼の力はまだまだ未知数で、これをどこまで引き出せるか、あるいは高められるかが攻略の鍵になりそうだ。
新たな能力を授からない限り、現状では僕と杏子の戦力はおおよそ限界が見えているし。成長性という点では、葉山君は期待ができる。
というワケで、どの精霊がいいのか分かんないから、とりあえず用意できるだけの属性を用意した専用装備を作ってみたぞ。
『火風輪』:火光鉄はカイロに、風光鉄はエアランチャーで使ったことがある。すでに素材として利用したことのある、この二つの光鉄を合わせて使った腕輪。光石素材が属性に見合った精霊の住処になり、それでいて、精霊術士である葉山君が普段から身に着けていられるものが、上手く精霊を宿す条件ではないかと僕は思っている。 ジッポもスマホも水筒も、葉山君が肌身離さず持っている道具だし。
葉山君自身には、どの属性の魔力も使えないので、この腕輪を装着してもレッドランスのように攻撃魔法を撃てるようになるワケではないが、精霊が宿れば火と風、双方の力を操れるようになるのではないだろうか。
腕時計みたいに、左手首に装着している。
『電流水環』:学園塔ではメイン装備では使用されなかった雷光鉄と水光鉄を合わせて作ったネックレス。
『テラ・ベルト』:杏子が気合を入れて生成した土光鉄をふんだんに用いたベルト。金具だけでなく、革のベルトにも鋲のように打ち込んで土光鉄の量を増やしているので、最終的にかなりゴツめでパンクな見た目になってしまった。
『アイズ・アミュレット』:委員長謹製の氷結晶を贅沢に丸ごと一個使った、アミュレット。ちょっと大きめなので、腰のテラ・ベルトからぶら下げる形になる。
以上、武器というよりアクセサリーとなった精霊術士の専用装備だ。
どれも、ただ持っているだけでは何の効果もない装飾品に過ぎないが、これを活かせるかどうかは葉山君の精霊術士の力にかかっている。
手持ちの素材だけで、火、風、水、雷、土、氷、と実に六属性も網羅してある。全ての精霊から力を借りられるようになれば、あらゆる属性を使いこなす万能な魔術師クラスとなるだろう。
そんな感じで、装備品としての作りよりも、素材の方がメインとなっている葉山君用の装備は思った以上に早く仕上がってしまった。
なので、次は僕の錬成技術の粋を凝らした武器を作ろうと思う。
「目指せ、黄金銃!」
制作するのは、杏子用の土魔法の武器。天道君が作った黄金のリボルバーという前例にならって、僕も杖ではなく銃の形にしたいと思う。
とはいえ、あれだけの効果を拳銃サイズで再現するのは、手持ちの素材でも僕の技術的にも不可能なので、威力は下がるし、銃のサイズも大きくなってしまうだろう。アレは特別なもので、ハナから同じものが作れるとは思っちゃいないさ。
けれど、杏子が素手で使うよりも威力や効率が上がるようになれば、武器性能としては十分だ。
「やっぱハンドガンにするのは無理があるな」
ゴーマ式魔術回路を刻むにしても、スペースが必要となる。ライフルくらいのサイズ感が欲しいところだ。
しかし、あんまりデカいと取り回しが悪い。それに、重くなるのもよろしくない。武器は常に持って歩くものだし、力自慢の前衛職ではない以上、重量というのは大きな枷となる。
「でも銃の形にするなら、弾は装填できるようにしたいし……うーん……」
悩みながら錬成に没頭し、気づいたら夜明けを迎えていた。
でも、完成したぞ、満足のいく銃が。
『ロックブラスター・ソードオフ』:銃身を切り詰めたショットガン型の土魔法専用銃。ライフリングの代わりにビッシリと魔術回路を刻み、この銃身を通して撃てば多少なりとも威力が上がるはず。
けれど、コイツの一番の特徴は弾丸が存在することだ。ぶっ放すのは土魔法だから、火薬で発射するワケではない。必要なのは相手を貫く弾頭のみ。
『鉄鉱錬成陣』によって錬成した金属の弾丸は、ただの金属の塊ではなく、土魔法としての性質も併せ持つようだ。つまり、土魔法の術式で発射することが可能。
弾丸は、サイズはもとより、錬成した金属の質次第で威力は上がるし、コアを組み込むことでさらなる威力上昇も望める。弾薬補給の面でも、何でもいいから金属素材があれば、杏子が自前で弾丸を幾らでも用意できるというのも大きな利点だ。
今の杏子の実力だと、下級攻撃魔法くらいなら、銃を構えるよりも無手でぶっ放した方が早いくらいだが、中級以上となると大なり小なり、溜めが必要となる。魔力はあっても、発動速度と集中力という別な部分も求められるからね。
このロックブラスターを使えば、その辺を多少は軽減できる。銃そのものに術式を刻み込んでいるから、発動までの省略と、弾を精製する過程も省ける。刻んだゴーマ式魔術回路の効果によって、集約される魔力の速度も上がっている。
中級以上の土魔法を撃つ時は、コイツは役に立つはずだ。
「どう、杏子?」
「うーん、ないよりはマシ」
僕の自信作は、非常に微妙な評価に終わった。
頑張ったんだ、ポンプアクションで薬室に弾が装填される構造とか作るのをさ。いくらショットガンのポンプアクションが単純な構造、と言われてもゼロから作り上げるとめっちゃ難しいんだよね。スプリングから作ったし、寸法間違えて作り直しとかもしたんだよ。
まぁ、銃ではなく魔法の杖の延長でしかない構造上、リロード機能なんて省いて、弾をそのままバレルに入れるだけでも十分だったんだけど……それは言わない方向で。
「でも、中級の攻撃がすぐ撃てるってのは楽かも。撃つ準備だけして待ってると、結構疲れるんだよねー」
警戒中でいつでも中級以上の攻撃を撃てるようスタンバイする状態、というのは割とよくある状況だ。なるほど、そういう時って、発動寸前で抑えていると魔力も集中力も消耗するものなのか。
「ありがとね、小太郎。大事に使うから」
弾けるような笑顔と共に、その大きな胸元にギュっとハグされた僕は、それだけで徹夜の努力が報われた気持ちだった。
さて、そのまま寝落ちしてしまった僕だけれど、起きたらまだ作らねばならない装備がある。素材もまだ残っていることだしね。
「キナコの防具も作ろう」
キナコはウチのパーティの前線を支える大事な前衛戦士である。熊だからといって、防具をつけてはいけない道理はない。体を張って戦っているのだから、むしろ身を守るための防具は必須装備ではなかろうか。
幸い、毛皮や甲殻はほとんど丸ごと残っている。キナコの大きな体を覆うだけの防具をこしらえても、十分に足りるだろう。
『灰白の戦獣鎧』:オルフロストと鎧白熊の素材で作ったキナコ専用鎧。両者の特に分厚い毛皮で、家屋からかき集めた鉄製品を錬成して作ったチェインメイルを覆い、重厚ながらも柔軟性のある鎧に仕上がっている。
さらに、ガントレットもセットで作ってある。基本的に両腕での攻撃をするキナコにとって、ガントレットは防具であると同時に、武器にもなりえる。
鎧白熊ご自慢の刺々しい腕部甲殻をベースに、杏子が精製して質を高めた金属で補強、さらに土と風の光鉄も組み合わせ、葉山君による精霊付与の可能性もつけてみた。なんで土と風なのかといえば、手持ちで余ってたのがこれしかなかったからである。適性がなかったらゴメンね、キナコ。
『紅蓮の首輪』:なけなしの火光鉄をつぎ込んで作った、ベニヲ専用装備。実はベニヲは火精霊の力を借りることで、火炎放射などができるようになっているのだと葉山君から聞いた。ならば、装備でさらに火精霊を上乗せできれば、より一層の火力向上が望める。
作るかどうかちょっと悩んだけれど、ベニヲも僕らの仲間である。平等に装備品を与えられて然るべきだろう。ペットは家族理論。
「————とりあえず、今はこんなところか。あー、疲れたなぁ」
ごろーんと妖精広場の芝生に寝っ転がる。ここ数日のワンオペ装備生産は、なかなかの疲労を与えてくれた。それでも、杏子の『鉄鉱錬成陣』があるだけ、かなり楽できているのだけれど。これがなかったら、劣悪な金属そのまま使うしかないからね。
素材もあらかた使い果たし、雑然とした物置と化していたエントランスの方も、今は随分とスッキリしている。
残っているのは、今後のことも考えてなるべく使用を節約したコアくらいなものだ。
「偵察用の鳥は揃ったけど、うーん、やっぱり一体くらいは屍人形増やしたかったかな」
魔物の強さ的には、オルフロストか鎧白熊がちょうどいいかと思ったのだけれど、どっちも装備作成で使い切ってしまった。かといって、あの森へ狩りに行くのもリスクがある。うっかりクリムゾンレックスと出くわしたらお終いだ。
「……あるじ」
「どうしたの、レム、膝枕する?」
例によってレムも僕の徹夜作業に付きっ切りで手伝いだったから、疲れているなら休ませなければ。
けれど、幼女形態のレムはふるふると首を振ると、余りのコアを入れてある袋を指さした。
「コアが欲しいの?」
こっくりとレムが頷く。
思えば、レムの方から何かを求めるのは初めてのことだ。それも、コアをご所望とは……もしかして、魔力の補給が必要だったりするのだろうか。
「いいよ、レム、好きなだけ使いな」
ならば、出し惜しみする場合ではない。僕は袋ごと渡すと、レムは小さい手でごそごそと漁り、一つのコアを取り出した。あのサイズと輝きは、オルフロストからとったやつか。
で、そのコアをどうするのか、と見つめていると、
「あーるーふぁー」
レムが間延びした声で言いながら、コアを落とす。すると、足元に広がる影に、波紋を立ててコアは飲み込まれてゆき————黒い靄が噴き出す。これは、屍人形を作る時とよく似た反応だ。
これはもしかして、と思った次の瞬間には、
「キョォアアアアアアアアアッ!」
レムの隣に、赤と黒の鱗が特徴的な、二本角のラプターの姿が。
間違いない、コイツは学園塔から逃げる時に失ってきた、アルファである。
「もしかして、変身するだけじゃなくて、コアがあれば分身として作り出せるのか!」
「ぶんしん、できる」
まさかの新機能、判明である。
素材がなくても、コアさえあれば今までの形態で作り出せるなら、制作コストは削減できるし、何なら、召喚獣のように必要に応じてその場で出すこともできるだろう。
「よしよし、よくやった、レムはいい子だな」
これで満足が行く準備が整えられた。明日一日、休息をとった後は、いよいよこのエリアのボス攻略に向けて、動き出すとしよう。




