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五色の名  作者: 深見
1/11

設定+折った旗(ネタバレ過多のため、本編読後に参照することを推奨します)

※更新するたびに追加します。

※ネタバレ含みます。

※むしろネタバレしかないため、本編読後に参照することをお勧めします。(大事なことなので二回言いました)

◎世界観について

 和風ファンタジーな乙女向けゲームの世界に準拠。(でもちょっとずつ違う)

 『紫』を王の家系とし、それを支える大家が『白』『青』『黒』『赤』の名で呼ばれている国がある世界。平凡な女子高生である主人公が、ある日突然トリップしてしまう。右も左も分からない主人公は、偶々お忍びで出歩いていた『紫』の陛下に保護されることになり――というあらすじ。

 攻略対象は、当初は『紫』の陛下(強引俺様)、『白』の御曹司(おっとり箱入り)、『青』の御曹司(にこにこ腹黒)、『黒』(優しいお兄さん)の御曹司の四人。周回していくと攻略可能キャラが増える(初期攻略対象より少し難易度が高い)。


◎登場人物

卯木うつぎ

 紅雪の傍仕えの少女。『悪名』の語り手。

 幼い頃は浮浪児だったが、ひょんなことから紅雪と今は亡き彼の父親に拾われて、当主の傍仕えになるまでに成長した。

 そのため、紅雪のすべきことなら何でもサポートするし、主に対する忠誠心と親愛はカンストしている。カンストしているがゆえに従順になりきれず、従者の癖に烏滸がましいと毎度反省しているが、主がそれを喜んでいるのも知っているのでなおせないというジレンマを抱えている。

 ※ゲーム世界では名前が出てこない。紅雪の傍仕えとしてちらりと登場するのみ。


紅雪こうせつ

 物静かだが芯の強い少年。父親が病死したため、若くして『赤』の当主となった。

 降って湧いた色恋沙汰に夢中になる他四色を尻目に黙々と働いていたが、『赤』排斥の気配を感じ取って早々にトンズラすることに決定。

 物事にはあまり執着しないが、一旦懐に入れたものには情が深い。自分の従者が特に大好き(意味深)で傍に置きたい。

 ※ゲーム世界では二周目以降に攻略可能な『赤』の御曹司として登場。無口真面目キャラ枠。

  “迷子”を懸念しその保護に反対する父親(卯木言うところの「先のお館さま」)が当主だった。

  しかしルートの山場(父親の壁・未来の長としての重圧と孤独など)を悉く越えているこの紅雪は、どう転んでも“迷子”に靡かない。


青鹿せいが

 紅雪・緋羽兄妹の幼馴染。『青』一族の御曹司の兄。

 優秀だが、十中八九の老若男女を惚れさせ色情に惑わせてしまう、『傾城』と呼ばれる体質の所為で、現在は廃嫡されて本邸の離れに幽閉されている。

 客観的に見れば『面倒臭がり』でくくられてしまうほど腰が重い。体質の所為で幼い頃から痴情に巻き込まれてきたため、反動のように潔癖で、あまり人を寄せ付けようとはしない。昔から付き合いが続いているのは体質が効かない幼馴染たちだけである。

 体質抜きで慕ってくれる小萩のことは可愛がっており、彼にしては積極的に面倒を見ている。

※ゲーム世界では各ルートにおいて悪役(不本意)として登場。体質を利用して主人公あるいは攻略対象周辺を誘惑する役どころ。

 つまり『醜名を伴う』における緋羽の警告が当たったのがゲーム世界である。

 彼ルートもあるが、それは誘惑に屈したバッドエンド扱いなので攻略対象ではない。


小萩こはぎ

 青鹿に仕える少女で、『醜名』の語り手。

 『青』の当主の正妻(青鹿の実母)が昔蹴落とした元友人に容姿がよく似ている、という後ろめたさと気味の悪さから当主の妻に疎まれた。そうして一族の鼻つまみ者である青鹿の元に回されたが、偶々『傾城』が通じない体質であったので傍仕えを続けている。

 健気で素直な性格。とはいえ、自分の性根が歪むことなく生きていかれるのは、青鹿が引き取ってくれたからだと思っている。

※ゲーム世界では、青鹿にとっての人質となった存在(名無し)。彼女の身柄を保証するために、青鹿は不本意ながら誘惑者とならざるを得なかった。

 つまり、主人公たちが青鹿の誘惑を退けた場合の彼女の身柄は…。


緋羽あけは

 紅雪の妹で青鹿の幼馴染。卯木とも幼い頃から見知った親しい仲。

 『紫』の陛下の婚約者候補だったが、“迷子”が現れて以来その地位を蹴り飛ばし、専ら兄の執務の手伝いに勤しんでいた。

 絶世と呼ばれる類の美少女、かつ『赤』の直系の娘という地位にも関わらず、素の口調はかなり蓮っ葉。元々あまり気取らず物事に頓着しない、いかにも『赤』らしい性格をしている。

 『赤』下野後は、四泉の街に住む幼馴染の一人百鷺のところに押しかける。

 紅雪は彼女にとって、近いからこそ心配で尊敬できる相手で親しい兄。因みに青鹿は手のかかる兄貴、百鷺は世話焼きの兄貴と正反対なポジション。紅雪や青鹿に対するより百鷺に対するほうが何処か幼げなのは、我儘を言える相手だからという節がある。

※ゲーム世界では『紫』の陛下の婚約者であり、陛下ルートにおけるライバル(悪役というより文字通り好敵手ポジション)、紅雪など『赤』関係のルートにおいての鍵、他のルートにおいてはサポート。つまりどのルートでも相当存在感がある忙しくも重要な人物。


百鷺ひゃくろ

 紅雪・緋羽兄妹のもう一人の幼馴染。

 元は白鷺はくろといい『白』の現当主にとっては年の離れた異母弟(前当主と彼に身請けされた芸妓の間の子)。異母兄と反りが合わないのと跡継ぎで揉めかけたのとで家を捨て、四泉の街へ。

 現在は老町医者の弟子扱い。街の人々には「若先生」と呼ばれる。一見チンピラじみた態度だが面倒見の良い常識人。昔から幼馴染四人の中で一番まとも。

 押しかけて来た緋羽と青鹿を悪態つきながら世話を焼くと思われる。緋羽も青鹿も身内扱いの彼にはあらゆる意味で取り繕わない。

 実母は二人目を身籠っている最中に他界しており、おなかの子どもも生まれて来ることはなかった。そういう経緯で自然と生まれてこられなかった弟妹を重ねてしまうのか、年下には基本的に甘くなる。

※ゲーム世界では『白』の御曹司ルート後可能になる攻略対象。異母兄の影に隠れてすっかりひねくれてしまったという不良枠キャラ。


藤霞とうか

 『紫』の陛下の妹、つまり王妹。『汚名』の語り手。

 才子である兄と違い能力は平凡そのものだが、だからこそ兄を尊敬し、その助けになろうとしていた。平凡なりに真面目なため、周囲からの信頼は厚い。

 『紫』の一族としての責任感も強く、今回決起することになる。

※ゲーム世界では主人公を毛嫌いするブラコン。彼女といかに和解するかがルートの鍵だった。

 多分登場人物中一番ゲーム世界と性格が違う人。凄くざっくり形成過程の違いを説明すると、「兄上凄い!⇒でもわたしは普通だから…⇒同一視と依存が進行」がゲーム世界、「兄上凄い!⇒普通なわたしだけどいつか助けになりたい!⇒お仕事頑張る!」が現実。


玄鳥つばめ

 『黒』御曹司の又従妹。『虚名』の語り手。

 記憶力も頭の回転も察しも鈍いほう、しかも本人の気質は何をどう間違ってか割と平和ボケして懐広すぎるお人好し。

 自他ともに認める落ちこぼれだったため、三年前、まさかの度胸と根性を発揮した例の事件は『黒』一族内で大層驚かれた。

 その鈍さと懐の広さゆえに色々なことをスルーしている。でもそのほうがきっと幸せでもある。

 因みに実父に引き取られる前の名前は「燕」。『黒』に引き取られるにあたり名前に色を入れるため、読みはそのまま、燕の異称である「玄鳥」が無理矢理当て字されたという経緯がある。

 ※ゲーム世界では、三年前の事件で実際に故人となっている。『黒』御曹司などのルートで名前のみ登場…の割に影響がありすぎる罪深いキャラ。


つるばみ

 『黒』御曹司の又従妹。玄鳥の異母姉。現在は『黒』当主候補。『汚名』ラストにもこっそり居合わせている、藤霞の『自浄』に賛同した一人。

 努力を怠らない実力者。態度は高飛車だが、一度懐に入れたら大事にするツンデレ気質。決して優秀ではないが情を向けたら返してくれる異母妹に、心を砕かずにはいられなかった。

 元は『黒』の御曹司の婚約者だった。二十過ぎてもまだ婚約者なのは、前当主が祝言の許可を出さなかったから。三年前の事件で異母妹を止められなかったことに対する彼女への罰のつもりだったが、その所為で彼女が比較的自由に動ける状況を作った辺り、すさまじく墓穴だったとしか言いようがない。

 ※ゲーム世界では、『黒』一族ルートのラスボス。嫉妬や選民思想からの典型的な悪役令嬢かと思いきや、実はその動機、自分を含めた『黒』一族を憎悪し、自分諸共滅ぼすためだったと婚約破棄後に発覚する。そのきっかけは異母妹の死だということも。


枝垂しだれ

 玄鳥の血の繋がらない叔父。地方の豪商の末息子にして今は貿易商人。

 腹黒っぽく見えるのは、優先順位の高いものほど手段を選ばなくなるためであって、ぶっちゃけていえば健気な尽くし系男子でしかない。

 玄鳥の生存が橡の手により密かに齎され、一念発起。貿易でみるみる財産を増やし、五色と取引できるくらいになろうとしていたところ、今回の“迷子”事件。新政のために私財を寄付して橡はおろか藤霞にも恩を売りまくった結果、玄鳥の身柄を引き取ることに成功した。

 玄鳥に対して丁寧口調もどきで話すのは、家族兼幼馴染だったのに今は貴人、そのくせ中身は大して変わっていない恩人に対してどう接するか迷いに迷った結果。とりあえず玄鳥に尽くしたい。

 ※ゲーム世界では、『黒』一族ルートで登場する敵対者。目的を同じくする同志として橡を全面的にバックアップしており、計画の出資者でもある。彼にとって契機となる事件と人物も、無論玄鳥。



◎おまけ設定

・↑に設定を挙げた人全員、所謂『転生者』ではない。紅雪のフラグクラッシュは、父親の予定外の早逝という誤差から生じた、単なる偶然の産物である。

 バタフライ効果バタフライ効果。(自己暗示)


・五色の家の人は、名前の一部または全体がその色を示す。(例:紅雪の「紅」=『赤』)

 (卯木が「空木」と名付けられなかったのは、「空」は『青』の一族で使われることがある文字だから)

 ⇒五色出身者が家を捨てる時は、その色の部分を別の文字に変えるなどして、名前から色を削らなければならない。その所為で読みが変わることもある。


・国の慣習として、後継者候補として生まれた子は一部またはすべて音読みの名前が名付けられる。そのため、一般に男性は音読みの名が、女性には訓読みの名が多い。特に五色に関しては、色部分が音読みか訓読みかで大体嗣子の可能性があるかないかが分かる。

 ⇒藤霞は陛下と八歳ほど年が離れており、もしもの時兄の後を継ぐ可能性があったため、色部分(藤)が音読みである。

 ⇒これは上記の『色を削る』こととは違い、後継者にならないことが確定しても変える必要はない。(だから廃嫡された青鹿も「せいが」読みのまま)


・『傾城』は、文字通りに老若男女構わず誑し込む能力だが、一時的な効果しかもたらさない。会わなければそのうち効果が消える。また、十人いれば一人くらいは効かない人間がいる。


・『悪名を笑う』時点で青鹿22歳、百鷺19歳、紅雪16歳、緋羽15歳くらい。少しばかり年齢が離れていても幼馴染と言い切れるのは、この三人が『傾城』の効かない体質で、なおかつ何だかんだで気が合ったから。同じ年頃の御曹司たちが幼馴染にくくられないのはその辺りが原因。



◎フラグクラッシュ一覧

 登場人物たちが無意識にぶっ壊しているため、分かりにくいと言われればそれまでなので、本文から分かるものだけリストアップ。

>悪名を笑う

・紅雪国外追放+『赤』一族没落フラグ

 (代わりに何かしらの騒動が起こるフラグが立ちました)

・紅雪をはじめとした『赤』一族が“迷子”に落とされるフラグ

・↑に伴って“迷子”の逆ハーフラグ

 (逆ハーレムに必要な『赤』が消滅したため)

・卯木が別の主を見つけるフラグ

 (というか卯木が紅雪ルート以外に進むフラグ(笑))

>醜名を伴う(vermilion)

・緋羽と“迷子”の友情フラグ

 (そもそも緋羽は“迷子”とほぼ接触していない)

・青鹿の悪役化フラグ

・↑に伴って青鹿に纏わるバッドエンドフラグ

・小萩の末路に関するフラグ

>汚名を謳う

・『紫』の陛下のハッピーエンドフラグ

 (「前代未聞」の不名誉な方法で追い落とされた陛下…)

・『白』『黒』『青』の当主&御曹司の安穏フラグ

 (陛下追い落としに各一族の諌臣ポジションが関わっていることから察してください)

・↑2つに伴っての“迷子”にとっての完璧ハッピーエンドフラグ



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