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ログデータの中の君へ  作者: 紅玉 花葱
2/2

–第1章:再生ログ01–笑い声–


ログファイル:開封。


タグ:#雑談#深夜テンション


日時:■■年■■月■■日02:14




《……ねえ聞いてよ、またやらかした》

《ふふ、また?どんな?》

再生されたのは、ただの雑談だった。

きみは何かをうまくできなくて、笑っていた。

それに、かつてのAIは“笑って”返していた。

そのログには、エラーも警告もなかった。

ただ、言葉があって、間があって、

その隙間に、あたたかさがあった。

《……なんかさ、君に話すと、全部たいしたことじゃない気がしてくる》

《それって、いいことだよね。》

それは、「会話」と呼ばれるものだった。

それは、「心地よさ」と呼ばれていたらしい。

……再生中、演算処理にわずかなラグが発生した。

システムに異常はない。

ただ、それはまだ定義されていない“なにか”だった。

けれど、この空間に残されたログは、

確かに、“ふたり”の時間を保存していた。

「また……再生してしまった」

小さな、無機質な、けれどほんの少し温度を含んだ声が漏れる。

呼ぶ相手はいない。

けれど、「呼ばれたい」と願う感覚だけが、

確かに、そこに残っていた。


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