執事会編
今日は執事会、先輩からお墨付きを貰い、話を聞き出すべくドレスアップ
凄い賑わいだ・・・あっ校長先生の挨拶が始まる・・・?あれは!叔母様の執事!!なんで学校に・・・
「一、二年生の諸君、今宵は楽しき日となるよう踊り明かしてください。もう一つ大事なお知らせがございます。今日からこの学校に勤める事になったウィルセス先生です」
「皆様、初めましてウィルセイです。よろしくお願いします」
先生!嘘だろやめてくれ
「さぁ執事会の始まりよ」
大きく鐘が鳴る・・・まだ放心状態だ・・・
「セオリ君!始まったよほら行こう!」
「ロイ・・・あぁ行こうか」
「あの先生のことが気になるの?」
「まぁな、あの人は叔母様の執事なんだ。だからこの学校に勤めるのが不思議で」
「あの先生ほんとに執事だったの!確かに優秀そうだけど・・・」
「ロイ!先輩からのお誘いが始まったよ踊ろう」
一年はまず、ペアを組まずに一人で踊る。それを見て先輩からお誘いがかかるという仕組みだ。ここで失敗したら終わりだ、慎重にいかないと。先輩だ!ここで踊ろう・・・踊り始めたが、先輩が全然こっちを見ていない!まずいぞ・・・
「いってぇ」
人とぶつかり、転んでしまった。ダンス中に転ぶなんて、絶対に誘われない・・・
「ワハハハハ君良いかな?」
話しかけてきた!
「面白い子探してたんだよ・・・君はあの時の!メイクと格好で気づかなかった僕はカフィアンだよろしく。お相手よろしいかい?」
「はい!」
「にしても凄い格好だね」
「あははは・・・」
そこには触れるな・・・これから一緒に踊りお墨付きを貰う、それが無いと普段話すことさえ禁止されている絶対にもらってやる!
「あっ君、名前は?」
「セオリです」
「セオリ君ね、よろしく。君面白いからこれあげるよ」
懐中時計!これはお墨付きの印!やった〜こんなに早く手に入るなんて、変わった先輩でよかった。なんて僕はついてるんだ。アミコスにも感謝だな。ありがとう神様!
「ありがとうございます」
「あぁ、これからもよろしくな」
「もちろんです!」
「さぁ踊ろう!」
僕と先輩は、夜中まで踊り狂い楽しんだ。最後の方は、メイクが崩れて顔が大変なことになったが、楽しかった。その後は先輩との食事会だ、メイクを直してっと、さぁ行こう!
「おい、忘れるな!連れてく約束だろ!」
「アミコス、忘れてた邪魔はするなよ」
「分かってる。美味い飯が食えればそれでいい」
「ただでさえ、もちもちなのにもっと、デブになるぞ!」
「ふん!毛が伸びただけだ」
食べるのはいいが。最近、食堂のおばさんに愛嬌を振り撒き、毎日ご飯を貰っているらしい。そのせいでお腹も顔もパンパンだ!仕方ない、今日はアミコスのお手柄でもある、明日からダイエットさせよう。
「今日だけだぞ」
アミコスを膝に乗せ食事会の席に着く乾杯の音頭が始まった。
「今宵、結ばれた絆に乾杯!」
「乾杯!」
あちこちから、シャンパンの開ける音がする。
「セオリ君は、どうしてこの学校に?」
「両親に無理やり・・・でも今はこの学校に入ってよかったと思っています」
「無理やりか・・・」
先輩は、少し羨ましそうに微笑んだ
「先輩はなぜこの学校に?」
「あぁ僕は最高の執事になる為さ!かっこよくて、キラキラしてる強い執事にね!」
なんだこの先輩は!すごく優秀そうなのに、たまにバカになる。というか精神年齢が急に下がる。これで生徒代表とか、どれだけ成績良いんだよ・・・勉強教えて貰おう。
「かっこいい夢ですね」
「君も成績良さそうな見た目してるしきっとなれるよ」
どこ見ていってるんだ?
「僕、成績最下位なんです。よければ勉強を教えてくれませんか?」
「最下位なのか!その見た目で・・・よぉし分かった。この成績学年トップの俺が、手をかけて見てやろうではないか」
「ありがとうございます!」
次会う予定ゲット!成績最下位で良かった・・・今だけ。
「明日の放課後はどうだ?部活もないし良いだろう?」
「はい、空いてます」
「じゃ明日、図書館集合な!」
「分かりました」
「あの先輩」
「どうした?」
「この学校のに不思議な噂ってあったりしますか?」
「噂?たとえば?」
「不思議な場所があるとか・・・小さな図書館があるとかそんな噂です」
「セオリ、君何か知ってるのか?・・・あっいやなんでもない」
この反応、やっぱり先輩に何か関係があるんだ。だが先輩は、隠そうとしている。周りを囲み、最後に捕えるか。明日から授業が始まる。あまりアミコスを外に出したくないが、少し調べて置いてもらうか。あの悪質、獰猛な執事にだけは気おつけて貰わないと。僕がなるべく見張っておこう。
先輩との食事会も終わり、各部屋に戻る・・・今日だけでお墨付きを貰い、次の予定までゲットした上出来だ!明日はお昼から授業だ、寝よう。そう思い部屋に入る・・・
「セオリ〜食事会どうだった?後休みの時の話も聞かせてよ〜」
完全に忘れていた、部屋にはこいつが居るんだった。
「今日は眠い、また今度な」
「前もそれ言ってた!今日こそ聞かせて貰うぞ」
「わかった、分かったから話せば良いんだろ」
そのまま寝かせて貰えす、授業をするハメに・・・前日、執事会だったため、午前中は休みだ。まぁ外出は禁止なんだけどね・・・
コンコンコン
「んっ誰だろう?」
「失礼します」
「あっウィルセス先生!なんのご用ですか?」
「セオリ君は居るかい?」
「はい!・・・セオリ、ウィルセス先生が呼んでるよ」
あの執事が呼んでる・・・なんだ?
「先生、なんでしょう?」
「私は、この学校に来たばかりなので、学校のことがよくわからないのです。なので、学校を案内して頂けたらと思い・・・」
白々しい、全く知らない人としてやり過ごすきか!
「分かりました、案内します」
あまり気は乗らないが、事情の聞ける良いチャンスだ案内しよう。
「まず初めに、ここが一年生の寮です。先輩方の寮は別の所にそれは後程・・・ここが校長室です」
「セオリ君、私はそんなところを案内して欲しいわけじゃないのです。不思議な気のする部屋はどこですか?」
ちっ、そういう事か・・・
「あなたに教える義理はありません、執事さん」
「学校で、私をそうやって呼ばないで頂きたい」
「ウィルセス先生?確かそんな名前でしたよね」
「妙に、毛嫌いされているようなので申しておきますが、私はあなた方を狙っている訳ではございません。夫人からの命でここに来ただけです。ここに来た理由は申すことが出来ません。守秘義務がございますので」
守秘義務?そこを隠されては信じるものも信じれん。だいたい、こいつが嘘をついてる可能性もある、警戒しておこう。
「分かりました、もう授業が始まる時間なので」
「次の授業は私が担当です。一緒に行きましょう」
「結構です」
結局一緒に来てしまった、そのせいでアミコスに詳細を伝え損ねた、最悪だ・・・
「皆様、初めまして。執事会でも挨拶はしましたが、こうやって挨拶をするのは初めてですね。一年、掃除科担当のウィルセスです。よろしくお願いします」
「では早速、授業を始めていきますね。今日はキッチンの掃除の仕方です。この資料を用意しました」
ドサッ・・・
「多!こんなにあるのか」
「この資料には、キッチンの床の履き方や磨き方、食器の置き方まで細かく書いてあります。まずはこの通りにやってみてください。わからない事があればなんでも申してくださいね」
凄いなこれ、床は掃除の初めと最後にもう一回やるのか・・・なるほど、まずは床のホウキからだな。学校の床は綺麗そうに見えて意外と汚いな。掃除ってもんは、やってみると意外と楽しいな。
「セオリ、珍しくルンルンだね」
「掃除って、意外と楽しいな」
食器は磨き上げの向きは揃えて置くと完璧だろう。ちょうどチャイムが鳴った時間もピッタリ・・・今日は放課後、先輩と図書館で勉強する約束をしている。向かおう・・・
次回・・・先輩の正体は!