第072話 狐猫と少女と殺戮大熊?
ハーメルを出てから問題なく街と村々を回った。
もう暗殺者の脅威は無いし、強い魔物も早々は遭遇をしない。
と、言うよりもそもそも此方が強くなり過ぎた。
少し前に久々に【死呼熊】に襲われた。
A級の破滅だ。
私は来る事を既に察知していたので此方の陣形は万全だ。
全員にセアラの【光輝】も掛かっている。
A級の破滅は強敵だが、今の状態のリーレンさんとガレスさん達なら勝てなくもない。
私は危なく成ったら手を貸す積もりで見守る事にした。
でもセアラは我慢が出来なかった様だ。
すっかり指定席になった馬車の屋根の上からピョンと飛ぶ。
そのまま『アストラーデの聖杖』を振り被って――
ズドンッ!
【死呼熊】の脳天を粉砕、一撃で片を付けた。
「やりました!」とばかりにポカンとする私とリーレンさん、ガレスさん達に向かってVサインをするセアラ。
私は只、この世界にもVサインってあるんだなとだけ思った。
皆が気合を入れた所に肩透かしを食らった様な感じだったが、セアラに悪気があった訳では無いし、許された。
但し、先走らないように注意は受けた。
護りたいと思ってくれるのは嬉しいが自分が護られる存在である事をもっと自覚して欲しいとガレスさんにセアラは言われた。
反省はしているだろうけどセアラは変わらないだろうなぁと私は思う。
何と言ってもそれがセアラだからとしか言えないけど、幾ら傷が癒せる力を持っていると言っても人が傷つくのを我慢できない。
前までは本当に力が無かったから護られるだけで、でも今は護れる力がある、なら躊躇わない、そんな子だ。
私なんか自分勝手にしか自分の力を使わない。
元々、単純に異世界転生したから私Tueeeeーしたいってだけだった。
それが母狐猫の仇とかハミルトン何て面倒なのに目を付けられて是が非でも強くならなければならなくなっただけだ。
セアラみたいな立派な人間――もう人間じゃないけど――じゃない、私は何処までも身勝手だ。
それでも大好きなセアラにリーレンさん、セリアーナお婆ちゃん大聖女様やオマケで他の皆も護るけどね。
私はホントにそんな程度の存在だ、立派な所なんて無い。
そして次の街―村に着いた。
「【殺戮大熊】ですか…」
森の中の小さな村なので秘草は来る途中に採取して来た、そのまま泊まって明日には次に向かうそんな小さな村だ。
そこで秘草を村長に渡す際に注意を受けた。
最近、村の者が【殺戮大熊】を見たと――
知っているが確認と詳細を知る為に尋ねる、シルさん。
『はい【殺戮大熊】S級の天災で同じS級の天災な【地獄血爪熊】と違い【死呼熊】の正統進化体です。【真牙攻撃】【真爪攻撃】【業炎攻撃】【灼熱息吹】【限界大突破】【妨害念波】等を使用します。ステータスは1万を超えます』
マジかー、私は流石にそろそろS級の天災とも戦えると思ってたけど甘かったわ、半端ないわ、S級の天災。
「ええ、幸いまだ犠牲者は居ませんが見たという者が数人、ご注意ください」
「ご忠告感謝します」
うーん、やだなー、会いたくないぞ、【殺戮大熊】何て、これフラグだったらどうしよう?等と思いながらこの日、私は眠った。
その後、何事もなく3日掛けて次の村に着く、あともう一つ、同じような村に行ってその後、中規模な街に寄ったら旅はお終い、アストラリオンに帰還だ、道中で色々と在ったから予定通りかホンの数日早いだけの帰還になりそうだ。
「此方が道中に摘んできた秘草になります。お納め下さい」
「ありがとうございます。聖女様」
前の村と同じで道中摘んで納めて次の日に出発だ。
心配した【殺戮大熊】との遭遇も無かった、良かった。
「所で此方の村では【殺戮大熊】の被害はありますか?前の村で聴きましたが」
うわ、聞いちゃうんだセアラ、今度こそフラグ立ったらどうしよう?と思う。
「ああ、確かに此方でも見たと言う報告は有りますが被害は――」
「村長!大変だ!」
村長宅に走り込んでくる若者が1人、ヤバい、マジでフラグ立った?
「どうした?」
「カルネルさんの所の娘が薬草取りに出かけたんだがその後を大きな熊が、アレは【殺戮大熊】かも…」
「「「「「「「「「「「なっ?!」」」」」」」」」」
全員が声を上げる中で一番に動いたのはセアラ、森に向かって駆けだす。
「聖女様っ!」
リーレンさんが声を上げるがセアラは止まらない。
ああ、やっぱりこうなったと思いながら私はセアラを追って駆けだす。
【閃駆】の速度もあって直ぐに追いつく。
「ミィミミィミミ。ミィミミィミィミミィミ?」(私が先行する。方向はこっちで良いの?)
「はい、このまま真っ直ぐです。【神眼】で分かります。行って下さい。【光輝】【降臨】【神威】を掛けます」
走りながら光が舞い踊り私を包む、コレでステータスは爆上がりだ。
「ミミィミ、ミィミミミィミィミィミミィミミィミィミミ」(全く、私が来なかったらどうするつもりだったのよ)
【神智】さんにも反応が出た、娘さんはまだ今は襲われていない私なら間に合う。
「ハクアは優しいから必ず来てくれると思いました」
全くの疑いの無い眼差しで言うセアラに誤解だ!と言いたいが時間が惜しい。
「ミミィ!」(行くっ!)
私は全速力で駆けだした。
走りながらステータス・ウィンドウを開く、前と同じ失敗はしない。
【技能】【限界大突破LV4】を【LV5】に【LV6】に【LV7】に【LV8】に【LV9】に【LV10】にっ!
『技能【限界大突破LV4】を【LV5】にするにはSP15が必要です。使用しました。技能【限界大突破LV5】を【LV6】にするにはSP16が必要です。使用しました。技能【限界大突破LV6】を【LV7】にするにはSP17が必要です。使用しました。技能【限界大突破LV7】を【LV8】にするにはSP18が必要です。使用しました。技能【限界大突破LV8】を【LV9】にするにはSP19が必要です。使用しました。技能【限界大突破LV9】を【LV10】にするにはSP20が必要です。使用しました。【限界大突破LV10】が【限界超突破LV1】に進化しました』
【技能】【限界超突破LV1】を【LV2】に【LV3】に【LV4】に【LV5】に【LV6】に【LV7】に【LV8】に【LV9】に【LV10】にっ!
『技能【限界超突破LV1】を【LV2】にするにはSP22が必要です。使用しました。技能【限界超突破LV2】を【LV3】にするにはSP23が必要です。使用しました。技能【限界超突破LV3】を【LV4】にするにはSP24が必要です。使用しました。技能【限界超突破LV4】を【LV5】にするにはSP25が必要です。使用しました。技能【限界超突破LV5】を【LV6】にするにはSP26が必要です。使用しました。技能【限界超突破LV6】を【LV7】にするにはSP27が必要です。使用しました。技能【限界超突破LV7】を【LV8】にするにはSP28が必要です。使用しました。技能【限界超突破LV8】を【LV9】にするにはSP29が必要です。使用しました。技能【限界超突破LV9】を【LV10】にするにはSP30が必要です。使用しました。【限界超突破LV10】が【限界究極突破】に進化しました』
終わりか?と思いウィンドウを触る。
『技能【限界究極突破】を最終進化【限界天元突破】にするにはSP100が必要です。使用しますか?』
ポイントは溢れてる、迷わない、使用。
『使用しました。【限界究極突破】が【限界天元突破】に最終進化しました』
コレで【限界突破】を使われても脅威は無い筈だ。
【閃駆】で疾走、やっと見えた、巨大な赤黒い熊が爪を振り下ろそうとしている。
座り込んで後退るセアラと同年代の少女、でももう視界内だ、間に合うと走る。
【殺戮大熊】の爪が少女に振り下ろされる。
頭を抱えて蹲り目を瞑る少女、その間に滑り込む私、あっぶな、ギリギリだった。
【真爪攻撃】と【真爪攻撃】の激突、【技能】の【LV】は向こうが上の様だがステータスの高さで押し勝った。
目の前の巨大な熊と余りに小さな私を比べてオカシイと思う。
まぁ、水晶大亀や超越猿に比べたらマシだけど、それでも有り得ない。
背後で脅える幼い少女に立って逃げろと言うのは無理だろう。
セアラが来るまで此処で私が護り抜くと決める。
初のS級の天災とのガチ戦闘、しかもお荷物抱えて、正直に言って少女を抱えて逃げるのが一番楽だ。
私が「女の子は助けたから【殺戮大熊】は放置しよう」と言ってもセアラは1人で立ち向かって行くだろ。
誰かが犠牲になるかも知れないのが我慢出来ない、自慢の友人は私の光だ曇らせたくない、此処は踏ん張る。
何より背後は切り立った断崖、【魔導】も何故かうまく作動しなくて少女を安全地帯へ送れない。
クソッと思いながら【殺戮大熊】を【神智】様で【鑑定】。
【名前】名無し
【種族】【殺戮大熊】・進化体
【年齢】51歳
【気力】12222
【理力】12121
【霊力】11412
【魔力】11984
【技能】【真牙攻撃LV6】【真爪攻撃LV6】【真突撃攻撃LV6】【業炎攻撃LV7】【灼熱息吹LV5】【金綱力体】【業炎纏LV7】【限界超突破LV3】【妨害超念波LV3】【火炎無効LV8】【威圧LV5】【火炎属性攻撃力上昇LV6】【不屈LV8】【戦意増大LV7】【野生LV10】【獣の本能LV10】
やっぱり、強い、挫けそうだ。
セアラの【光輝】のステータス倍化と【神威】の全ステータス5000UPが無ければ負けていた。
【降臨】は【幸運】の最上位だ、ギリギリで間に合ったのはコレのお陰かな?
【殺戮大熊】の危なそうな【技能】を【鑑定】。
【限界超突破LV3】300秒のステータス2.3倍化、でもこちらも対策に【限界天元突破】にした、使われたら使い返す問題ない。
【妨害超念波LV3】は周囲の魔導を大きく妨害して発動させなくする、シルさんに聞いていたのに失敗だ、【状態異常強耐性】を【状態異常完全無効】にしていれば防げたかもしれないのにミスった、隙があれば戦いの最中に上げよう。
【威圧LV5】は自分より弱いモノを脅えさせて動けなくする、私はステータスが上回ったので平気だが、後ろの少女はダメだな、動けない。
【不屈LV8】は深い傷を負っても平時と変わらずに動ける、トドメを刺すまでは安心できないな。
【戦意増大LV7】は戦う意思を漲らせてステータスを僅かに増大、意識が戦闘に傾けば効果はさらに増大だ。
【野生LV10】は弱肉強食の自然界で生きて来た証明の様なモノ、気配を察したり、相手との強弱を見抜いたり、勘というかが研ぎ澄まされらしい。
私も失ってないつもりなんですがダメなんでしょうか?食べる獲物を狩るだけで美味しく調理してもらい、狐猫をダメにする巣箱Mk-2でヌクヌク眠る姿は野生には遠いと?言い返せないなー、最早、半野良みたいな物だという事か、残念だ。
【獣の本能LV10】はそのまんま、獣性のままに飢えと渇きを癒す常時、半狂乱状態みたいなモノだ、ステータスが1.25倍だ。
危ない【技能】はこの位だ。
今の私ならゴリ押しで勝つのも可能だが余波で後ろの少女が死にかねない。
此処は護りに徹する。
尻尾の一本を少女の盾として設置して残りの三本と前脚で【殺戮大熊】の攻撃を必死に防ぐ。
ステータスはこっちが圧倒している、耐性のない【業火攻撃】すらちょっとチリリとする程度で耐えられる。
やっぱりステータスは偉大だなと思う。
結構な時間を護った。
苛立ったのか【灼熱息吹】を放とうとする【殺戮大熊】。
それはダメと【真尻尾攻撃】でお口を無理矢理に閉じる。
口の中で爆発する【灼熱息吹】。
【火炎無効】でダメージは無いだろうが隙が出来た。
今の内にと少女を尻尾で包み【殺戮大熊】の脇を抜ける。
序でに【状態異常強耐性LV4】を強化。
【技能】【状態異常強耐性LV4】を【LV5】に【LV6】に【LV7】に【LV8】に【LV9】に【LV10】に。
『技能【状態異常強耐性LV4】を【LV5】にするにはSP15が必要です。使用しました。技能【状態異常強耐性LV5】を【LV6】にするにはSP16が必要です。使用しました。技能【状態異常強耐性LV6】を【LV7】にするにはSP17が必要です。使用しました。技能【状態異常強耐性LV7】を【LV8】にするにはSP18が必要です。使用しました。技能【状態異常強耐性LV8】を【LV9】にするにはSP19が必要です。使用しました。技能【状態異常強耐性LV9】を【LV10】にするにはSP20が必要です。使用しました。【状態異常強耐性LV10】が【状態異常無効LV1】に進化しました』
【技能】【状態異常無効LV1】を【LV2】に【LV3】に【LV4】に【LV5】に【LV6】に【LV7】に【LV8】に【LV9】に【LV10】に。
『技能【状態異常無効LV1】を【LV2】にするにはSP22が必要です。使用しました。技能【状態異常無効LV2】を【LV3】にするにはSP23が必要です。使用しました。技能【状態異常無効LV3】を【LV4】にするにはSP24が必要です。使用しました。技能【状態異常無効LV4】を【LV5】にするにはSP25が必要です。使用しました。技能【状態異常無効LV5】を【LV6】にするにはSP26が必要です。使用しました。技能【状態異常無効LV6】を【LV7】にするにはSP27が必要です。使用しました。技能【状態異常無効LV7】を【LV8】にするにはSP28が必要です。使用しました。技能【状態異常無効LV8】を【LV9】にするにはSP29が必要です。使用しました。技能【状態異常無効LV9】を【LV10】にするにはSP30が必要です。使用しました。【状態異常無効LV10】が【状態異常完全無効】に進化しました』
【妨害超念波】の影響が消える。
コレで【魔導】も使える様になった。
もしもの時は【集団短距離転移】で少女を連れて逃げられる。
でもまだ【殺戮大熊】は隙を曝したままだ。
今の内にトドメを刺してやると【亜空間機動】で接近【真尻尾攻撃】と【変幻】で尻尾を刃にして首を落とそうとした。
ギロリと睨まれた、寒気が走った、マズッ!慌てて少女の元に【短距離転移】して【真尻尾攻撃】で包み込む。
物凄い熱を持った爆風が襲ってきた。
チリチリと毛が焼ける感覚がする。
【限界超突破】しやがったなと理解した、再度の【鑑定】。
【名前】名無し
【種族】【殺戮大熊】・進化体・限界超突破
【年齢】51歳
【気力】12222 → 28518
【理力】12121 → 28282
【霊力】11412 → 26628
【魔力】11984 → 27962
【技能】【真牙攻撃LV6】【真爪攻撃LV6】【真突撃攻撃LV6】【業炎攻撃LV7】【灼熱息吹LV5】【金綱力体】【業炎纏LV7】【限界超突破LV3】【妨害超念波LV3】【火炎無効LV8】【威圧LV5】【火炎属性攻撃力上昇LV6】【不屈LV8】【戦意増大LV7】【野生LV10】【獣の本能LV10】
ステータスで上を行かれた。
此方も躊躇して居られない。
【限界天元突破】を発動。
アレ?オカシイな?何も変化が?
目の前に開くウィンドウ『発動条件を満たしていません』
コラ待てっ!何だそりゃ?!今まで気軽に使えてたのに急に条件を加えるなっ!
兎も角、【殺戮大熊】だ、迎撃に少女から離れて立ち向かう、奴も私を目掛けて襲い掛かって来る。
少女から目を離せたなら幸いだ。
何とか持ちこたえて【限界天元突破】の『発動条件』とやらを探る。
二度目のぶつかり合いだが、確実にこっちが劣勢だ。
体がドンドンと傷付いていく。
【技能】に【魔導】も全開で攻撃するが気を引くだけでダメージを殆んど与えられない。
完全に立場が逆転した。
まだ1分も経ってない。
【限界超突破】は300秒、5分だ、時間はまだまだある。
『マスター、【限界天元突破】の『発動条件』です』
おお、流石はシルさんだ頼りになる、後で好きなキャンディーをご褒美に上げよう。
『ありがとうございます。ではイチゴ味を『発動条件』は1.ダメージが5割を超える。2.【魔導】の力を5割以上消耗、3.大切な誰かが危機に陥る。4.相手が大きな悪を成した罪人である。5.【LV80】を超える。以上です』
了解した、ご褒美のイチゴキャンディーだ。
ならこのまま攻防を続けていれば問題なく発動できる。
安心した所で【殺戮大熊】が広く【灼熱息吹】を吐いた。
躱す私、でも少女の元まで炎が届く、私は慌てて【水流壁】を張った。
直ぐに失敗に気付いた、炎は消えたが生まれた高温の蒸気が少女に襲い掛かる。
あんなのに飲まれたら一瞬だ、慌てて【亜空間機動】で助けに向かおうとするが【殺戮大熊】から意識を逸らしてしまっていた。
ザクッ!!
【業炎攻撃】が私の体を傷つける【亜空間機動】の発動に失敗、同時に『【限界天元突破】使用可能です』のウィンドウ。
だけど、遅い、間に合わない、あの子を助けられないと思った時に声が響いた。
「【神域】」
円形に広がった結界が高温の蒸気を防ぐ。
セアラが来た、間に合った、助かったと思った。
コレでもう憂いもない、【限界天元突破】も使用可能だ。
やってくれるわ、この熊公めと【限界天元突破】を発動。
体が爆発したかと感じた。
物凄い力が体を駆け巡る【忍耐】様の臨界並だ。
『【技能】【限界天元突破】ステータス5倍、10分間です』
そりゃ凄いわ。
確認したらステータスが10万超えてる、やり過ぎだろ、これは、流石に発動に条件が付くのも分かる。
もう【殺戮大熊】は敵じゃない。
4本――いや、5本所か6本になった尻尾を束ねて巨大な拳を作る。
尻尾が増えるのは諦めた、もう好きなだけ増えればいい、普段は【変幻】で小さくしておくから問題ない。
そして【真尻尾攻撃】空に向かって【殺戮大熊】を打ち上げる。
只それだけでもう【殺戮大熊】は瀕死だ。
それを追いかけて跳び上がる、追いつくまで一時だ、拳にしていた尻尾を刃に変える。
熊のトドメと言ったらこれだなと何となく思ってる。
刃になった尻尾を【殺戮大熊】の首目掛けて振り下ろす。
【真尻尾攻撃(刃)】【殺戮大熊】の首が飛ぶ、セアラの【光輝】と【神威】のお陰だが私は初めてほぼソロでS級の天災を討伐した。
「ありがとう、本当にありがとう」
【殺戮大熊】との戦いが終わって傷をセアラの【月光】で癒して体の汚れを【洗浄】【乾燥】で落としたら助けた少女が泣きながらそう言って抱き締められた。
離してくれる気配はない、嫌、私はお礼を言われる立場では無い。
セアラが飛び出してしまったから仕方なく助けたのであって知らない何処かの誰か等を助ける気は無かった。
そうセアラに通訳して貰おうとするのだが、セアラは「ハクアは照れ屋さんですね」と通訳してくれない。
ええい、私はそんな善人じゃないと言うのに聞いてくれない!
「私の為に傷だらけになって、本当に、本当にありがとう」
だから違うんだってばーと言う私の叫びは良い子な二人には届かなかった。
狐猫の小話
偶に火と水(氷)を合わせると全てを消滅させるナニカが出来るとかありますが、普通に出来るのは水蒸気です。
めっちゃ高温で危険です。




