第056話 暗殺者処分と修行の成果?
「【光輝】、【祝福】」
起きると同時にセアラから【恩恵】と【祝福】が掛かる。
「気を付けてハクア」
「ミィミミィミミ」(セアラもね)
互いの無事を祈って私達は別れた。
門はまだ開いてない。
正面には開門を待つ人々だ。
だけど、赤い点が幾つもある。
処分していこう。
決めてピョンと飛び降りる。
今の私は正に『ふっ、それは残像だ』が【閃駆】とセアラの【光輝】のお陰で出来る。
次々に尻尾の一撃で気絶。
ロープでグルグル、『暗殺者』と書いた紙をペタンと貼る。
序でに財布も抜く。
うーん、ちょっとどっちが悪人か分からん気がしなくもない。
そんな中で発見、例の16人だやっと来たか、入れ違いにならずに助かった。
セアラの【祝福】のお陰かな?
兎も角、此処で会ったが100年目、シルバーとズィルバーをかっ飛ばして追い抜いて、リーレンさんに雷を落とされた恨みを晴らしちゃる!
実際にこいつ等は結構、強い。
セアラもリーレンさん、ガレスさん達はガー爺ちゃんにスペシャルハードコースな特訓を受けて無ければ危なかっただろう。
【叡智】さんで完全に相手のステータスが見抜けるようになったから解る。
有象無象な暗殺者じゃないわー、擽りに負けてたけど、さあ、処分だ。
シュンと動いて次々に【真尻尾攻撃】の餌食だ。
あ、力加減を間違った、数人が死にかけだ。
まぁ、死んでないから良いか、さてグルグル巻きだ。
こうして見ると意外と長い付き合いだったな、こいつ等。
どうなるのか知らんが達者でな。
私は『暗殺者集団』と書いた紙をペタンと貼って他の暗殺者の元に向かった。
おっと、財布取るの忘れてた。
そして全部の暗殺者を倒した後に秘草の生える森に向かう。
バーンはまだ街かな?
『はい、まだ動いていません』
【叡智】になって【検索】さんも流暢に話す様に、嬉しいな。
だが皆が【叡智】だ【検索】さん呼びはオカシイか…そうだ、名前を付けよう。
色々と知っているからシルだ、シルさんだ。
どうだろう?
『ありがとうございます。私はこれからシルです』
喜んでもらえたなら有り難い。
これからもよろしくシルさん。
しかし、久々の森だ。
序でに獲物を狩ろうそうしよう。
お、早速一匹目だ剣角鹿か、狩ろう。
鹿は初めてだ。
美味しいかな?
楽しみだ。
【真爪攻撃】を試し打ち、スッパリ切れた。
おお、凄まじい切れ味だ。
想像以上、さて血抜きの【魔導具】を使って、【空間収納】の時間加速された熟成庫にポーイ、熟成されたら時間停止倉庫に移動だ。
頼むぞ【空間魔導】担当の【並列思考】、よし次の獲物だ。
私は狩りまくった。
全力で狩った。
うっかり、目的を忘れる程に楽しんだ。
あ、しまった。
バーンどうしてる?
【叡智】で確認、まだハサンに居る?
今日、襲うんじゃ無かったのかと思う。
『マスター、緊急です。バーンは領主邸に向かっています』
シルさんの言葉に何っ?!と思う。
セアラが領主邸に残っている事を知られていた?
優秀な耳があるようだ。
慌てて街へ取って返す。
【光輝】と【閃駆】で全速力、あっという間だ。
ハサンに着いた。
街を走り抜けて領主邸、その裏手の路地に居た。
待てっ、飛び出す。
『マスター、足元――危険――』
え?
思った瞬間、ピシャアッ!と白い稲妻が私を覆った。
「ミギャギャギャギャギャギャ?!」
何だ?
何だコレは?
全身を走る痺れと痛みに混乱する。
「はっ、引っ掛かったな、手前が一番ヤバいのは調査済みだ。このまま気絶させて売り払ってやる!」
私の事まで知っている?
何者だそいつは?
でもマズイ、罠にかけるつもりがこっちが罠に嵌った。
このままじゃあ…
『マスター、全力攻撃を、他に手はありません』
了解だ、シルさん。
【大気闘法】【大理壁法】【大霊吸法】【大魔発法】起動。
【真牙攻撃】【真爪攻撃】【真尻尾攻撃】【真邪怨視攻撃】【水魔導LV10】【水刃】【水流魔導LV1】【水流矢】【土魔導LV10】【土轟】【大地魔導LV1】【大地矢】
全装填、発射!!!
ズドバァァァァァァァァッン!!!
私を閉じ込めていた白い稲妻が弾け飛ぶ、序でに領主邸の外壁もだ。
マズイ、怒られると思う。
だが、そんな場合じゃない、バーンはどうなった?と探す。
「くそっ!S級の天災すら封じるって言う【光檻】だぞ?!それを打ち破るとは…」
粉塵の中から声がして逃げ出す足音、無事だったようだ。
「ミィ!」(待てっ!)
私はその後を追いかける。
だが、気付くと【光輝】が消えている。
あの【光檻】とか言うのに消されたらしい。
しょうがないとそのまま追い掛ける。
直ぐに追いつけたが街中で殺す訳にも行かない。
どこまで行くか追い掛ける。
ハサンを出てかなり走った人気のない場所で立ち止まり振り返る。
「ミミィミィミミィミ?」(逃げるのはお終い?)
上空からバーンの目の前に降りる。
「後悔させてやるっ!」
腰の剣を抜くバーン。
簡易の【鑑定】『バーン34歳、LV33、C級冒険者力C速さB防御C知能C魔力F。戦闘中』
ちょっと力を込めた簡易の【鑑定】『バーン34歳、LV54、A級暗殺者。力A速さS防御A知能B魔力F。剣士』
そしてお待ちかねの詳細【鑑定】。
【名前】バーン
【種族】人族・剣士
【年齢】33歳
【位階】肆
【LV】54
【気力】1487
【理力】1484
【霊力】705
【魔力】706
【SP】43
【技能】【剣神術】【剣神技】【毒物耐性LV4】】【炎耐性LV7】【水耐性LV6】【風耐性LV6】【土耐性LV8】【負傷回復速度上昇LV7】【体力回復速度上昇LV6】【気力上昇LV8】【理力上昇LV8】【隠蔽】【記憶LV8】【気力大操作LV3】【理力大操作LV3】【気力大探知LV3】【理力大探知LV3】【暗視LV5】【疾駆LV9】【金綱力体】【大気闘法LV2】【大理壁法LV2】【限界突破LV8】【物理攻撃耐性LV7】【魔導攻撃耐性LV8】【立体機動LV9】【予測LV8】【反応LV7】【望遠LV7】【無音LV8】【並列思考LV1】【思考超加速LV3】【五感大強化LV2】【強奪LV8】【奪取LV6】【脅迫LV8】【密殺LV6】【武器強化LV9】【防具大強化LV1】【確率補正LV5】【必殺LV4】
結構な強さだ。
試練はギリギリで受けてるのか、まだ【位階】は肆だ。
【技能】の【LV】は――微妙?なんだか、低い気がする。
でも【剣神術】【剣神技】って何だと調べて吹いた。
【剣神術】『全ての剣術の頂点、あらゆる無効を突破する。正に神の如き剣』
【剣神技】『全ての剣技を使える。その技の冴えは神にすら届く』
【物理攻撃完全無効】も突破してきそうだ。
貯めた【SP】を全てコレにそそいだな!
接近戦は絶対にダメだ、遠距離から削る!
【真爪攻撃】だが「神空刃っ!」
極大の斬撃が【真爪攻撃】を消し飛ばし襲い掛かる。
デカッ!危なっ!折角、強化したのに直ぐに上が来るとか酷い。
「神空刃っ!」
また飛んでくる。
デカい、速いが、私の方が速い。
躱しながら【真邪怨視攻撃】。
加えて【並列思考】を総動員の【水魔導】【水流魔導】【土魔導】【大地魔導】を連打。
特に【呪耐性】が無いから【真邪怨視攻撃】は効果が抜群だ。
このまま倒れろと凝視する。
でも【真邪怨視攻撃】は余り使わないから加減が分からない。
死なせたらどうしよう?と思う。
取り合えず、【真邪怨視攻撃】を一旦切って【魔導】中心に攻撃する。
「ぐ、うぉぉぉぉぉっ!!!」
必死に【神空刃】を当てようと連射してくる。
だが当たらん、その程度と【魔導】を連射。
遂にバーンが膝をつく。
これで首をキュっとして気絶させて豚箱だ。
さあ、お縄に着けと迫る。
そこでバーンを中心に衝撃波が生まれた。
皮膚が赤くなり、筋肉が膨張する。
【限界突破】を使いやがった、ステータスが倍、【LV】は8だから80秒だ。
一瞬で間合いが詰められた。
速い!
剣が振るわれる。
鋭い!
我武者羅に振るわれる様で清廉で誠実で基本で素晴らしい剣だ。
本人は兎も角、確かに神の如き剣と言っても納得できる。
賞賛する見事だと、倍になったステータスは此方をしのぐ。
とても追いつかない。
倒されるのも時間の問題と思えただろう。
だが――当たらない、圧倒的なステータス差を前に掠りもしない。
バーンの顔に驚愕が浮かぶ、私は笑ってやる。
ガー爺ちゃんの攻撃はもっと鋭かった、速かった、恐ろしかった。
比べたらこんなのはそよ風だ。
当たれば一発でも当たらなければそよ風だ。
神の剣の名が泣く。
こんなものその頂きに届かない。
当たれ、当たれと剣がブレて雑になる。
ますます当たらない。
焦る、悪循環だ。
放たれていた気配が萎み、体の色も戻る。
80秒が過ぎた、長かった。
遂に【限界突破】が尽きる。
瞬間バーンを【真尻尾攻撃】が襲う。
地面に叩き付けられるバーン。
追撃に飛び込む、剣を盾にする。
残念、狙いは元々、そっちだ。
【真牙攻撃(砕き)】が剣を粉砕する。
これで予備の剣が無ければ終了だ。
「ま、待て、止めろ…」
無いらしい、脅す意味も兼ねて近付く。
さあ、キリキリと情報を吐くのだ。
「お、俺は依頼主を知っている。お前と聖女にも手を出さない。だから…」
!それは貴重な情報だ、ピタリと止まる。
安堵したのか息を吐き、へたり込む。
最も、牢屋行は確定だが、情報は大事。
聞く。
でも捕まった後はどうなるんだろ?奴隷?死刑?どっちでも良いかと考えを止める。
「ミミミミィミィ?」」(依頼者は誰?)
「い、依頼主は…」
言葉は分からない筈だが気配で察したようだ。
しかし、その続きを私が聞く事は無かった。
『マスター、接近警報』
え?と思った時には終わっていた。
会話するからと【思考跳躍】を【並列思考】に戻していた失敗だ。
ズドンッ!と音がしてバーンを巨大な針が貫く。
「がっ…?!」
明らかに致命傷だ。
自分の流した血の海に倒れる、バーン。
ピコーン
『【LV】が2UPしました』
トドメ刺したのが私でなくても戦ってれば経験値入るのか、それは兎も角、空を見上げる。
其処には――
【殺戮蜂】B級の災禍だが、今の一撃の威力は有り得ない。
加えて動きの不自然――人間臭さ、間違いない。
コイツは奴だ。
「ミィミミィミ」(ハミルトン)
私は確信して言った。
狐猫の小話
【叡智】の探知範囲内に敵の表示は一杯あったので【殺戮蜂】が近付くまで気にしませんでした。
狐猫の落ち度です。




