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“1話 ‘’出会い

初めて小説を書くので、いろいろアドバイスをくれると嬉しいです。

「ハァ、ハァ、ハァ。」

燃えさかる炎で紅に染まった森の中を少女は走っていた。

「魔女を捕らえろー!」

「けして逃がすなー」


ギラギラと光る鎧を身につけた騎士達が少女を探す。


「お母さん・・ごめんなさい、、こんなつもりじゃなかった

私はただ皆に喜んで欲しくて・・・ごめんなさい、、ごめんなさい。」

弱々しい言葉が少女の涙と共にこぼれる。




~10年後~



商業街ブリンガル

大陸の沿岸部にあるこの街は海運により、人、物、情報、あらゆる物が行き来する商業街へと発展した。


「相変わらずにぎやかだなーこの町は!」

そんな街に、少年エデンは海の魔物クラーケンの調査のためやって来たのだ。


「うぅ~~、、」

今にも口から今朝の朝食が出てきそうな声を発したのは

ミニドラゴンのブレイク


「だからついて来なくていいって言ったのに。やっぱり船酔いしたじゃん。」

「うるさ~いエデン一人じゃ心配だからついてきてやったんだろ!一人じゃなんもできないんだから。」


ブレイクの言葉がグサッとエデンの心に突き刺さりながらも弱々しく言い返す。


「いざとなれば門魔法(ゲート)で呼び出せばいいじゃん。」

「あーーーうるさいなー暇だったんだよ!!」

「やっぱりそっちが本音でしょ?」


そんなやり取りをしていると、八百屋のおじさんが不思議そうに声をかけた

「お前さん、さっきから何を魔物に話かけておるんじゃ??」

「あ~~すいません!お気になさらず」

慌ててその場を立ち去る

「さっきの少年、手の刻印とあの小さな魔物の腹についていた刻印が一緒じゃのう使役者(テイマー)かのう?」


「何で逃げたんだよ。よけい変なやつに思われんだろ」

「だって、魔物と話ができるなんて誰も信じてくれないし。」

ブレイクの問に対ししょんぼりとした声で返す


「だいたいよ、魔法使いが走って逃げるって、せめて飛べ!」

「しょうがないだろ!僕は使役者(テイマー)なんだから門魔法(ゲート)刻印魔法(マーク)しか使えないだよ!」

使役者(テイマー)だって過酷な戦いをする事はあるんだから他のやつらは攻撃魔法も支援魔法も使えるだろ。」

「そうだけど、、僕には無理なのーー!」

プイッと顔をそむけるその先から顔を布でおおっている男が猛スピードで走ってくる。


「あわゎゎゎ~~~~!!」

その男はエデンを捕まえ首もとに剣を突きつけると大声で叫んだ

「おめぇら!それ以上こっちに来たらこいつを殺すぞー!」


それを聞いた男を追っていた騎士達がその場に立ち止まる

「わかった、これ以上近寄らないだからその少年を話すんだ」


男は剣を首もとからはなし騎士達に向けた。

その様子を見ていたブレイクがエデンに声をかけた

「だから言ったんだよ。こういう時のために攻撃魔法くらい覚えとくべきだって。」

「そんなこと言われても、、攻撃魔法なんて何度やっても覚えられなかったし」

「あぁ!何一人でしゃべってんだ!?」

ブレイクの言葉がただの鳴き声にしか聞こえない男が叫ぶ


ハッと口を閉じる。


「どうしますか?人質をとられてしまいました。」

騎士の一人が口を開く

「私が奴の気を引くその間に少年を救出するんだ。」

ひときわ目立つ鎧を着ている騎士かそう命令を下し騎士達が、

散り散りになろうとしたその瞬間、

男の顔に火がついた


「あちぃ~~!どうなってんだ!!?」

「これは魔法?」

解放されたエデンが口を開く

騎士達も驚きを隠せない表情をする。

先ほどの隊長らしき騎士が命令を下す

「うろたえるな!魔法使いを探せ!!」

「ハッ!」

騎士達が一斉に走りだしその中の一人が男にかけより水魔法(アクア)を使った

しかし、その火は消えなかった

「隊長この火はまさか。」

「あぁ、あの魔女の仕業だ」


その話を聞いた、エデンとブレイクは魔女とやらを探すため走り出した

「魔女ってまさかよ、あの5大魔女じゃねぇよな!?」

「それはわからないけど、とにかく探してお礼言わなきゃ!

彼にも手伝ってもらおう」


そう言ってエデンは右手の手の平を広げ門魔法(ゲート)を使う

「出て来て、ワイズハウンド!」

「お呼びですか?主どの」

白く美しい毛並みの犬がエデンの手の平から出てくる

「人を探してるんだ。強い炎の魔力の匂いをたどって!」

「なるほど、これは今までかいだ事のない強い炎の魔力の匂いを感じます。」

少しワイズハウンドの顔が強張る

「案内してくれる?」

「了解した主どの!」


新鮮な魚介達が並べられ、それを買おうと訪れた人々やそれをいかに高く売ろうかと考える商人達が集う港。

活気のあふれるブリンガルの港に到着した


「どの辺から匂いを感じる?」

「あの船ですね」

ワイズハウンドが指したのは今まさに出発しようとしている船だった

「早く乗んないとヤバイんじゃねぇか?」

「あゎゎ~、待って!乗せてー」

その船の出入口に立ついかつい男に声をかけた

「おいおい、冗談を言うな。この船はクラーケン退治に行く船だぜ、あんたみたいな弱そうな奴、船長として乗せる訳にはいかねぇ」

「クラーケン退治?じゃあさっきの騎士達はしたっぱかな?」

と、素朴な疑問を投げ掛けたエデンに対し船長はすぐに答えをくれた

「ちげぇよ、多分そりゃ本隊だろうぜ」

「本隊!?じゃあこの船に乗ってるのは?」


船長は怖い顔をして答えた。

「ボランティアだよ、この街の騎士達は諦めやがったのさ。

そんで冒険者達を募った。勲章をやるとか言ってな」

船長は優しい顔に戻り、つづける

「悪いことは言わねぇ家に帰りな。」

そう言うと男は船の中に消え出港した。



~数時間後~

船の上



「船長!南西方向に強い魔力反応あり。この魔力はクラーケンと思われます!!」

船員の一人が慌てた表情で甲板に出てくる

「やっとおでましかー、ボランティア諸君準備はできてるかー!!!」

「この日をまってたぜー」

「勲章は俺のもんだー!!」

「世の平和のため切り捨ててくれる」

船長の号令と共にざっと30人ほどの冒険者が口々に答える


その時、海の中から無数の巨大なイカの足が出てきた。

「どういうこった?いつの間にこんな近くに」

船長が驚いていると、黒いローブで全身を包んだボランティアの一人が飛び出す

「ハァ!!」

掛け声と共に火球を放つと足の一本を焼き払った。

オーー!と歓声があがる。

「なんだあいつ?あんなばかでけぇ火の玉みたことねぇよ!?」

「負けてらんねぇぜ!オラァ!!!」

「あ!?兄貴!」

巨大な斧を持った男が船から飛び出したその瞬間、

無数の足から一斉に水が刃のように飛び出す

「待って!!」

黒いローブのボランティアの制止も間に合わず男の体も船に乗っていた人達のほとんども船もろとも細切れになる。


なんとか助かった数名は海に浮かぶ木片となった船にしがみつく。

だが、次の瞬間助かったもの達は青ざめる

海の中からクラーケンがついに顔を出す。

「もうだめだ~、俺達死ぬんだ~」

全員が諦めかけたとき一人の女が木片の上に立ち叫ぶ。

「諦めないで!私がこいつを殺す。そうすれば全員助かる!」

「あんたさっきの黒いローブの、、、女だったのか?」

助かった船長が問いかける。

「今そんな事はどうでもいい。とにかく私からもう少し離れて。その位置だと燃えちゃう。」

そう言うと女は魔力を高め始めた

「お、おう」

船長は言うとおり女から離れると、女はさらに魔力を高めた。

まさに渾身の力をこめた炎をクラーケンにぶつけようとした、

その時

「待って!!」

空から少年の声が響き渡り、女の前に立ちはだかる

「ちょっと!?誰よあんたそこどいて!!」

慌てて魔法を止めようとしたが今さら間に合う訳もなく渾身の力をこめた炎は空に消えた。


「お前さんさっきの、、その鳥は一体?」

船長が問いかけると、クラーケンにも負けず劣らずの大きさの黄金の鳥に乗り、突如現れた青年エデンは答える

「こいつはスパルナ。俺のたよりになる仲間だ!」

「スパルナ?まさか、あの伝説の金翅鳥スパルナ!!?」

驚きを隠せない女にエデンは答える

「多分そのスパルナであってると思う。」

「あなた一体、、」

そんなやり取りをしているとクラーケンがこちらに向かって攻撃を仕掛けようとする

「クラーケン!僕の話を聞いて!!」

その一言でクラーケンは攻撃を止める

「どういう事?この子の言葉を理解したの?」


「そなた、我の声が聞こえるか?」

「うん、伝わるよ。」

「ハッハッハッ!」

上機嫌になり笑うクラーケン

「そなたのような人間は初めてよ。なぜ我と意思の疎通ができる?」

「わからないけど、僕はなぜか魔物と会話ができるんだ。」

さらに上機嫌になったクラーケンは言う

「ハッハッハッ!してお前は何をしに来た。」

「僕は君にお願いがあってきた。僕と契約して。」


その言葉を聞いたクラーケンは驚いた。

「我に人間ごときの下僕になれと言うのか。」

「違うよ。ただ友達になって欲しいだけ。困ったときは助け合うそんな関係になりたいんだ。」


「バカなこと言わないで!」

突然黒いローブの女が叫んだ。

「アイツはこの付近を通った船を片っ端から潰しているのよ!そんな奴が生きていたら人々の不安は消えない。

だいいち、使役者(テイマー)一人の命令魔法(オーダー)で完全に制御できるとは思えない。」

その言葉を聞いたエデンが口角を少しあげニカっと笑う。

命令魔法(オーダー)は使わない。言ったろ友達になりたいって、あくまでお願いするんだ。」

そう言うと、クラーケンに向き直る


「クラーケン!この付近を通る船をなぜ襲うんだ?」

「貴様ら人間が海の宝玉を狙ったからであろう。あれが陸に出てしまえば、たちまち海はかれ幾千もの命がくちる。我はそれを止めたかった。」

少しだけエデンとクラーケンの顔がくもる


「話は聞かせてもらったわ。」

いきなり声をかけられエデンは驚く

「え?聞かせてもらったってクラーケンの声を聞けたの?」

心魔法(ハート)の一種、同体(リンク)であなたの感覚と私の感覚を繋げたの。ダメ元だったけど上手くいったみたいね。」

その言葉を聞いたエデンが目を輝かせる。

「お、お~~!感・激!!!まさか昔から笑われ続けたこの特技を共に体感してくれる人がいるなんて。」

「大袈裟ね、」


呆れた表情を見せた黒いローブの女は真面目な表情に戻りクラーケンと話しはじめる

「本当にごめんなさい。海の宝玉を奪おうとするようなバカは実際にこの世界にはたくさんいる。それでも、全ての人がそうではないと知って欲しい。そんな人達を傷つけないで欲しい。」

その言葉を聞きクラーケンは答える

「そうか、確かに我は人間をひとくくりに見すぎていたやもしれん。少なくともそなたの言葉からは悪意は感じない」


たとえ最初は殺し合おうとしていた者同士でも、こうやって心を通わせることができたらわかり合えるんだなぁ

そんな事をエデンは思っていた。


「そなたらを信じ船を襲うのはやめよう。そして、そなたと契約をしようぞ。」

「え!?本当に!!」

子供のように喜ぶエデン

「あぁ、本当だ。助け合う関係とやらに興味をもった。もっともそなたが我の何を助けてくれるのかはわからんがな。」

「それ言われると、一方的に僕が助けられるだけな気がする。」

しょんぼりとした表情で答える

「うふふ、確かにあなたがクラーケンを助けてるところなんて想像できないわ。」

そんな事を言って笑い合う様子は、先ほどまで殺し合おうとしていたことを一瞬で忘れさせたようだった。


「我、大王クラーケン!この力友のために使おうぞ。」

そう言ってクラーケンは海の中に消えた


「何がどうなってんだ?」

状況を理解できない船長たちがポカーンとした表情をうかべている。



~数分後~


スパルナに乗って一行は港まで戻ってきた。

「今回のことは本当に助かった。ありがとう。」

照れくさそうにエデンは返す

「いやいや、今回のことにかんしてはあなたの必死の訴えのおかげですよ。」

「いいえ、それでもお礼を言わせてあなたの力がなければ私は寄り添うなんて考えはでてこなかったわ。」

「そうですか、じゃああなたに恩返しできたみたいでよかったです。」

どことなく嬉しそうな黒いローブの女に、エデン自信も嬉しくなる。

「恩返し?なんの事?」

エデンは通り魔に襲われた時の事を話す

「あぁ、あのとき捕まってた子か!あなた使役者(テイマー)なのに弱いのね。」

グサッとエデンの心にトゲが突き刺さるが気にせず黒いローブの女に一つの質問を投げ掛ける。


「そういえば、名前聞いてませんでしたよね?」

その言葉に黒いローブの女は驚く

「名前!?そんなのいいじゃない。」

何で名前を聞いただけでそんなに驚くのかと気になったエデンはさらに質問を続ける

「気になるじゃないですか、教えてよー」

もじもじしながら黒いローブの女がしゃべる。

「・・・ビックリしない??」

「しませんよ。」


「ソフィ・オリヴィアそれが私の名前、、」

「え?え~~~~~~~~~!!」

思わず大声をあげてしまう

「ビックリしないっていったじゃん!!」

「ごめんなさい、、、」

(ビックリしないわけない!!ソフィって言ったらあの5大魔女の一人、紅蓮の魔女でしょー!)

「だから嫌だったのよ。名前言うと皆怖がって私の事嫌いになるから」

悲しそうな表情でそう呟いたソフィにエデンは声をかける

「ビックリしちゃったのはあやまります。でも、心外だな、名前知っただけで君の事嫌いになるとおもったの?」

「そうよ、今までだってそうだった。だからずっと一人だった」

終始悲しそうな表情をソフィはしていた。


「今までがどうか知らないけど僕は君を嫌いになったりしない。大好きだから!」

『大好きだから・・大好きだから・・』何度もこの言葉がソフィの頭の中で再生される。

「大好き、、そんなこと言われたの初めて。」

ボソッとソフィが呟く

「何か言いました?」

「いやっ!?なにも!」

顔を赤くし裏返った声で答える。


「あなたは、名前なんていうのよ。私は教えたんだから教えなさいよね。」

ごもっともな質問に対しえは答える

「俺はエイデン・ギャレット!皆からはエデンって呼ばれてる」

「エイデン(小さな炎)・ギャレット(優しい)良い名前ね。」

「君もね」

「おいおーい、イチャイチャしてるとこわりーけどよ。お客さんだぜ。」

「べ、別にイチャイチャはしてないよ!」

と、ブレイクのいじりに突っ込みつつブレイクのさす方向をみる


「どうしてクラーケンを殺さなかったんだよ!」

怒りをあらわにした声で一人の男がエデン達に叫ぶ

「兄貴は、兄貴は!アイツに殺されたんだ!さっきの鳥を俺によこせ俺一人でもアイツをぶっ殺す!!」

エデンが男にかけよった

「行きたきゃ行けばいい。」

「ちょっと何言ってんの!?」

ソフィはエデンの言葉に驚き、かけよろうとする。

だが、エデンの頬を伝う涙を見て足を止める。

「でも、お前にクラーケンは倒せない。そんな事わかってんだろ?人の死を無駄にするかしないかは、今生きてる僕達しだいなんだ。どうするのがお前の兄貴のためなのかよく考えろ。」

そう言ってエデンはその場を立ち去る。


エデンの後を追ったソフィがエデンを呼び止める

「まって!あなた、これからどうするの?」

今日一番の真剣な眼差しにエデンはなる。

「ここ数日間で、あちこちに伝説級の魔物が出現している。これは何か裏で手をひいている者がいる可能性があります。僕はその調査を続けます。」

「私にも、それ手伝わせて!」

「え?」

いきなりのソフィの提案にエデンは困惑する。

「あなたと一緒に旅をしたいと思ったの!ダメ?」

まっすぐな目で見つめられたエデンは迷いに迷い、答えを出した。

「わかった。僕としても5大魔女が力をかしてくれるなら心強いし」

「やったー!ありがとう。」

大喜びをするソフィは魔女だなんて言われるような人にはとても見えない。ソフィの言動から誰かのためにとクラーケン退治の船にのったことは明白だ。いくら魔力がとてつもなく高くとも、それを悪用する人には見えない。

なぜ魔女と呼ばれるようになったのか?そんな事を考えていたエデンだか、その答えはいずれソフィから聞こうと決意した。


二人はオレンジ色の空の下を歩き始めた。




こうして出会った、世界で唯一魔物と心を通わすことができるがそれ以外は何もできない最弱の使役者(テイマー)と世界で5人の

最強の魔女との出会いは、運命を大きく変えることを今はまだ誰も知らない。



















いかがでしたでしょうか?感想お待ちしております。それではまた2話で。

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