"いつも通りの日常"...のはずだった
いつも通り帰宅をし
いつも通り就寝につくはずだった
そう...はずだった
もしあなたの身にこんな出来事が起きたら
どうしますか?
ぼー...
今日もいつも通り塾から帰宅中
特に考えることもなくぼーっとしながら自転車をこいでいた
ぼー...
...
暗いな...
さすがに夏でもこの時間となると暗いよなあ...
ぼー...
...
あ、ついた
ぼーっとしてると家に着くのが早く感じる
庭に入り、自転車を止める
ん?
そこで私は異変に気づいた
いつもならどんなに塾から遅れても、家族はリビングで待ってくれている
だから外に電気がもれているはず
なのに、電気が消えていて真っ暗だった
家族の誰かの体調が悪かったのだろうか
もう眠くなってしまったのだろうか
少し寂しいなと思いながら玄関に向かった
がちゃっ...
(う゛!?)
玄関の戸を開けた瞬間、鼻に来る 今までに嗅いだことのない匂い
(なにやってんの!?)
私は鼻を押さえながら、物音をたてずに家に上がった
かちゃり...
リビングの戸を開く
(...っ!)
するとそこにはリビングの床を埋め尽くすほどの血の海と
両親と弟が色々な方向を向きながら倒れている
"死の光景"が広がっていた
私は恐怖と衝撃で混乱し その場から動けずにいた
しかしそこで気づいた
(はっ...!おばあちゃん!2階の部屋にいるはず...!)
私はバクバクと鳴る心臓を頑張って抑えながら、ゆっくりと階段を上っていた
そして祖母の部屋の前に立つ
(おねがい...!おばあちゃん...!)
かちゃり...
電気はついていない
テレビはついている
しかしベランダへの戸が開いていた
私はゆっくり近づく
そしてベランダを覗いた
(っ...!)
するとそこには壁にもたれかかっている祖母を、黒の服を身にまとった何者かが
何度も 何度も 何度も
包丁で刺し、血しぶきをあげている
言葉で言い表せないような
異様な
恐怖の光景が
広がっていた
私は立ち尽くした
動けなくなった
もう私も死ぬ
逃げられないだろう
今日が我が家の命日だ
そう悟った
私の存在に気づいたその何者かが、私の顔をじっと見る
私には見えない、奴(何者か)の顔が
すると奴の動きが止まった
動かない
奴
動けない
私
ただ異様な空気と時間が流れていく
そして私が足を1歩後ろに動かした途端、
奴は私に向かって全速力で突進してきた
う゛わ!!!
私は思った
包丁で
その家族を刺した
その包丁で
私を刺すのだろうと
だっだっだっだ....
しかし違った
奴は逃げたのだ
私を刺さず、逃げたのだ
私には分からなかった
なぜ私を見逃したのか
私はわけがわからず しばらくそこに立ち尽くした
(はっ...)
気がついたら、帰宅してから3時間が経っていた
私はしばらくここでぼーっとしていたみたいだ
記憶が無い
やっぱりぼーっとすると時間が経つのが早く感じるんだな...
私は重い体をめいっぱい動かし、寝室に向かう
いつもなら両親と弟が寝ているはずなのに、そこには誰もいない
ベッドの上を歩いていき、電話をとる
しばらくして頭がおかしくなるくらいのパトカーのサイレンが聞こえてた
最後まで読んでいただきありがとうございました
この物語は私の初連載の短編小説です
いかがでしたでしょうか?
拙い言葉使いと文章構成でしたが、良かったと言っていただければ幸いです
さて、この主人公の受験生の女の子とその家族
モデルとなったのは誰かわかりますか?
そうです、モデルとなったのは私と私の家族です
現場となった家も、私の家を想像しながら書かせていただきました
もしまだ貴方様に時間があるようでしたら、主人公をご自分に置き換えて
家族も家もご自分のものに置き換えて
もう一度読んでみてはいかがですか?
最後まで読んでいただき本当にありがとうございました




