ある日の日記・41回
四十一回
しかし一人だけ、まだ諦めないでいてくれた人が居たそうだね!
その人とは今後どうなるか分かりません。
たしか今日の日記による意思表示をみて、最終結論をだす気でいるのだと思います。
人の言によれば‥‥ねっ!
声→『やっぱりウマイですよ。このままうずもらしておくのはもったいない。きっと僕がスターの座へ、のしあがらせてみせますよ!一千万円の契約金を出しても惜しくない人ですよ』
『声も好きだって』
『藤田さん、タレントの道を目指したらいいのにねぇ』
‥‥僕は今まで、君とのことで頭が一杯だったので、突然、話がこのように変わってもどうして良いか分からないのです。
あの時、もしタレントの道をふったら君は一所になってくれるだろうと思ったので、一応ふる態度をとったのです。
しかしその後、君は言いましたね!
声→『ウチ。言わないわ。一所にならないわ』‥‥などと。
その言葉を聞くとまた僕は途方に暮れてしまいました。
その前にこのような言葉も吐いていましたね。
『スターになる人と一度だけだったにしても結ばれたことは、一生の思い出に残るわ』
‥‥本当に君という女は、まったく僕の気持ちなんかチッとも汲もうとはしないのですね。
僕の方はそんなつかみどころのないアワみたいな、スターへの座を選ぶことよりも、もう君と所帯を持って平凡な家庭でも持ちたいと思っているのに。
君ときたら。
声→『あの人がスターになるんだったらウチあの人を諦めるわ!』
‥‥などとほざきあそばすし。
いったいどうしたら良いもんですかねぇ~‥‥
姉さんがわりになってくれるというお方様。
彼女とのことも、タレント云々のことも、全て姉さん方に任せますよ!
こうなったら!どうとでもしてください! 煮て食おうと、焼いて食おうと、もう僕には君とのことがダメになったら、後は、何の希望もない。
田舎で細々と暮らす生活しかないのですから‥‥ねぇ。
君達はこの点での意思表示を知りたくて今日も来たのだね!
その結果はこういうことです。分かりましたか!?
デワ。 オヤスミナサイ!
これで終わりです!
あと少し、残りの会話を書いておきます。
声→『藤田!って大声で呼んだら、ビクッとして後ろを振り返ったんだってよ。やっぱり聞こえてるんだよ』
『藤田、立て!と言ったら、やっぱり立ったよ』
『あいつは少し耳が悪いので、その点をおぎなうためにカンが鋭くなったんだよ』
‥‥自分でも、どうしてこのような会話がアリアリと聞こえてくるのか不思議でなりません。
もし自分の身にそのような器具でも取り付けているというのだったら、逆反応でこちらに伝わってきているのかもしれませんが‥‥
まったく自分の身に何も小細工をしていないのだったら、本当に不思議でなりません‥‥ネッ!
・ ・ ・ ・ ・
『スターになれるなんて、笑わせるなってんだよね』
『いや!藤田君なら出来るよ。根性があるから』
・ ・ ・ ・ ・
『寝てても立つんだってよ! 精力のある奴だなぁ~。たまげたよ!』
・ ・ ・ ・ ・
もう本当に今日は疲れてしまった。
意識もモウロウで、今どのような気持ちなのか?
そして明日からどのようになっていくのか?
チヨッピリ不安な気持ちです。
しかし一眠りしたらまた、気分もサッパリして正常な意識に戻れるものと思います。
本当のことはそれから決めることです。
・ ・ ・ ・ ・
『あの子、女ばかり見てるわ!女の一人や二人、ウチが世話してやるわよ』
・ ・ ・ ・ ・
『(寮の)三階の方を見てるわ』
『大丈夫よ! あの人には分かりっこないわ』
゜・*:.。..。.:*・゜゜・*:.。..。.:*・゜゜・*:.。..。.:*・゜゜・*:.。..。.:*・゜
緊急発令!緊急発令!
突然、日記が紛失しました。
誰が盗んだのか?分からない?
アァ~っ!!
これじゃ。この小説が完成しないよ!
どうしよう‥‥どうしよう。
しかし、先に進めなければいけませんので、失った部分は、読者様の豊かな想像力にお任せして、先に進めさせて頂きます。
次回は、メルマガにして35回分。日よりにして8日過ぎた時から再開します。




