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一滴の波紋【原文】・1巻の1  作者: 藤田幸人(ペンネーム)
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ある日の日記・39回

三十九回



 【朝方】


 ‥いくら待っても彼女は言えないだろうし、もしかしたらこのままで終わりそうな気がする。

 これから自分のなすことは、今までの事を思い返して自分なりに踏ん切りをつけるように努力することだけである。


・ ・ ・ ・ ・ ・


 今はとても疲れている。グッタリしている。

 やはり皆が言っているように、君は昨夜、僕にイタズラをしたんだろうか?…

 悲しいことに、その事についてはまったく知らなかった。

 タレント云々については後に置いとくとして、まず順を追って書いていきたいと思います。

 今は疲れているので、思ったように書けるかどうか…分かりませんが?

 とにかく書いていきます。


 とにかく自分にとっては、感じて思っていること全てが何の確証もないことなので、ただ妄想のつぶやきとしてしかここに記すしかないのです。

 誰も何も言ってくれませんので。


 それで昨夜のことだけを取り上げてみますと。

 実は君達が来ているとゆう気がしていましたので、今日も、もしかしたら忍び込んで来るのでわないかとゆう興味本意な気持ちが起こっていました。


 というのは、やはり前にチョッと「藤田さんの寝ている内に、忍び込んでキスしたりオチンチンをいじくったりしているんだってよ。 悪いやつらだなぁ~」


 などという言葉を受けた事があったので、


もしかして、その事が分かれば今までの妄想の少しでも確証がつかめるのでわないかと思って、しばらくたぬきねいりを装おっていたのです。


 しかしやはり疲れていたのでしょうね。いつの間にか眠ってしまっていたようです。

 だから朝、目が覚めて君達の会話を聞くまでは、まったく昨夜のことなど何一つ知らなかったのです。

 そして朝、少し書いた文章で君達はこう言いましたね。


 声→『またあんなことを言ってるわ。ウチの気持ち知ってるくせに。ウチが言わないと思って挑発しようとしてるのよ』


『バカネ。ウフフ』


『ウチ、絶対言うわ』


‥本当にそうあってくれたらいいんだがなぁ~という期待を抱いて会社へ出ていきました。


 行った間近(まじか)の頃は「二人一所になるんだって」というウワサが立っていて、僕もいい気分でいましたが。

 しばらく空白の時が過ぎてから、急激にとてつもない宣言で、また度肝どぎもをぬかされてしまいました。


 声→『昨夜のことは、ママさんと藤田さんとがぐるになってやらせたのよ。詐欺よ。売春よ。ウチをたぶらかしたのよ。警察に訴えてやるわ』


 ‥僕は何事かと思って耳をすましてみると。


 君(達)は、昨夜とんでもないことをしたそうですね!


『藤田さんの寝ている内に夫婦のちぎりをしたのよ』


 …などと、とんでもないことだ!


 それで僕は自分とぐるになってたぶらかしたということに腹が立って。


「訴えるなら訴えてみろ。俺には何一つ不利なことはないぞ!」‥と。


 グルになってしたということに関しては、土曜日からママさんとは一度も会っていないということが判然としているので、その(げん)は通らないし。


 もしそのようなことで訴えでもしたら、今まで君への愛のために見て見ぬふりをしてきた覗き見の件で。

 プライベートの侵害という名目で、君を起訴することも出来るし。

 そのような愛をもとにして起こって来た、これまでのことを裏付けしていけば、


 昨夜の事にしても君がいつまでも意思表示をしないので、いわば仲人的立場としてママさんが助っ人をしたということになり、何一つこちらに不利になることはない。


 君はその時その時に頭にきたことだけ言って、チッとも前後の見境いがなく行動するのがたまにキズみたいだね。


 正直言ったら、昨夜のことを自分が何も知らなかったということを残念に思った。

 やはり本心、今まで君のことを好きであったので。


 その彼女が‥‥ナァ‥‥


 あんなことをしてくれたら、それこそ飛び跳ねて喜びたいほどの出来事だし


 しかし朝起きた時には、もうその事の少しの感触も残っていなかった。


 後で聞くところによると。


 声→『モタイさんの女の液体がついているから分かるはずよねぇ』


 ‥とゆうことを言われていたね!


 しかし僕には本当に何の感触も残っていなかったのである‥‥

 とても残念だ!‥‥よねぇ。


 君はいったいどういう体位をとってしたのだろうか。騎上位だろうか?‥

 それとも、正上位だろうか?‥

 などと、気をもんだりもした。


 しかしこの事は本当に本当なのかねぇと、半信半疑で今も思っている。

 だから君(達)が何も言わなければ、何でもなかったということで済むわけだ!


 しかしそれを会社の人達に言いふらしたことが悪かったね。

 もうその言は打ち消すことが出来ないだろうと思う。


 しかしどうしてそのようなことを平気でいえるんだろう?‥

 僕にはとても言えやしない。


 とにもかくにもアレがあったことなど、とても俺には言えっこない。

 それで返って君の精神状態を疑ぐりたくもなった。


 しかし後でよく考えてみると。

 君はどうやら自己顕示欲が強いみたいだね。

 自分の‥‥、自分達のやっていることをあえて人に言いふらして注意を引いたり。

 また自分の夫となる人だったら他の男よりも少しでも目立つ良い男でも‥‥、持ちたいということか?


 ‥‥とゆうこと‥‥

 言い過ぎですかね!?


 しかしそれでも、どうしてあんなにウワサの広がるようなことばかりするのだろうと思います。

 この事は今ハッキリ言えません。

 とにかく不必要にウワサをたて好ぎます‥‥。悪い人ですねぇ。

 君とゆう(ひと)は‥‥


しかし反面楽しくもありますが‥‥


 その後、僕はそのことで本気になって怒っていました。

 もうまったく‥‥、ふて腐れ気味な態度をとっていました。

 君が本当のことを知ってから「藤田さんに悪かったわ」などと言っても。

 もう僕は呆れ果ててしまった。


「お前なんかを嫁にもらったら一生辛い思いをするだけだ」


 ‥‥などと呟いていた。


 声→『もう藤田の機嫌は良くならないよ。自分の嫁とするには不適当だと思ったんだろうナァ~』


 ‥そうさ!

 あんな奴なんか、こっちから願いさげだと思って意地をはって、そのふりを続けていた。


 しかしまた事態はコロッと一転してしまったね。


『藤田はすねてるんだよ。ただの夫婦ゲンカだよ。犬も食わない夫婦ゲンカだよ』


『あの二人は、ああしていつもケンカばかりしているんだ。

「あの人の顔を見ていると無性にいじめたくなるのよ」

 だって‥‥。ああしながら、いつも藤田の方がおりるんだ。

あの二人は、あれでいいんだよ。一番仲の良い夫婦になるよ! きっと』


 ‥そう言われてみれば、そのような気がしてきた。

 先日そのような意味の言葉を吐いていたから。皆もそのことで、そのように解釈したんだろう。


 マァ‥、そういうことになったんなら、それでもいいや~と思って少し機嫌を直した。


 その後は彼女がそう言ってくれているんだから、本当に一所になってくれるものとばかり思っていたのに。

 また事は変な方向に発展してしまったね。


 その前に、二・三。

別例の言葉を受けたことを書いておきます。


 声→『藤田さん。女に関して知り尽くしているんだって』


『そうだよ。それでもああいう態度をとっているんだから、今後あいつの考えは変わりはしないよ』


『あんなとぼけた顔して、返って藤田さんの方が性については知り尽くしているのよ』


 ‥そうさ!ざまぁ見やがれ!‥‥などと。 少し有頂天になった。


 しかしそれでも、ただ頭の中で知っているだけのことであって。

 現実に知らないのが寂しい!




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