ある日の日記・31
三十一回
声→『何だか今までのこと【夢の中】で起こっていたような気持ちね。 狐につままれたみたい』
『藤田さんって、魔法使いみたいな人ねぇ。 今まで夢を見させてきたのよ』
『藤田さん、この先どうするのかしら?』
『田舎へ帰るのかしら?』
『藤田、またふてくされたよ。 それで俺の気持ちなんかチッとも分かってくれないなんて態度をとっているんだよ。 このことは伝えておいた方が良いよ』
『もし本当に藤田さんに、その気があるんだったら、ウチ達、付き合ってもいいわ』
『藤田は卑怯な奴だ! もうあいつを調子に乗せるな。 何も言うな!』
『女の娘は皆、藤田さんの味方なんだよ』
『今日、行くことが許されたそうだ』
・ ・ ・ ・ ・ ・
午前中‥‥
『藤田さんって、不思議な人ねぇ。 酔っぱらったらニコニコ顔になるわ』
『もう藤田さん、怖くなくなったは。 好きになった』
『あいつはそのように思わせるために、わざとあのような態度をとっていたんだ。本当にきたない奴だなぁ~』
・ ・ ・ ・ ・ ・
『注意をうながしに行ったことは行ったが、酒の力を借りていったんだって』
『ここが一番のミソだったのに、またあいつから、はぐらかされたなぁ~。 まったく芝居がうまい奴だよ』
『古川って奴に、あんなに言ったんだから、藤田は本当に知らないんだよ。こりゃ~、言ってやった方が良いみたいだなぁ~』
『あれじゃ、藤田さんの神経がまいってしまうよ』
3時頃から、ふて腐れ気味な態度になったのは、やはりその様なことを思っていたためでもあるし、
また疲れが出て、身体がダルく、そのような態度になったものと思う。
本当に正直言って、そのような言葉を聞くまでは、まったく先のことを計算して、そのような態度を取っていたのではない。
その事で、国尾の親父は誤解したんだろう。
声→『自分の口から何も言えないから、そのような態度を示して人に言わせようとしているんだ。 まったく卑怯な奴だよ。 絶対に彼女とは付き合わせない』
『藤田さんが可哀想よねぇ~』
・ ・ ・ ・ ・ ・
妄想……
今日も君達は来ているのだろうか?
もうしばらくしたら、季節工の人達が入ってきて、もう居られなくなるだろうね。
そうなったら、もうこの様なことをしていられなくなるし、寂しくなるね!
いつまでもこの様な生活をしていたいと思うのだけど
しかし、やはりもう、もちそうにもない。
自分では自覚できないにしても、随分、精神的にも、肉体的にも、疲れが出てきているみたいだから。
正直言ったら、やはり疲れる!
この先どうなっていくのだろう?
本当に解決される日が来るのだろうか?
疲れはするけれども、まだ……
また、成り行きで解決されるようになるまで、無理してこのような生活を壊したくないような気もするし
さりとて、このまま続けていくのもなぁ~。
ホンニ疲れモウス
・ ・ ・ ・ ・ ・
夜、寝付きが悪いのは、昼休み、眠るからじゃないだろうかと思って、ここ二日間バレーをしに行った。
それで疲れるだけに、またそれによって寝付きも良くなるだろうと思います。
だからこれから昼休みは、出来るだけバレーをしていこうと思っています。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
保険証はどうしたんだろう!?
この前のエックス線写真の時に使ったまま取っていないんだろうか?‥
それともやはり会社の人が持っているんだろうか?‥
もしそうだったら、僕の手もとに置いておいて下さい!
もしこの妄想が本当だったとしたら、これから先も、気が向いた時に 色んな事を書いていきたいと思っています。
少なくとも最終的な結論が出るまでは……!
今は複雑な気持ちである。
色々書いて、早く何かに踏ん切りをつけたい心境である。
君達はどこまで俺をいじめたら気がすむとゆうのか!?
無断で俺の部屋にはいって、色んなことをするのはかまわないが。
しかし、とにかく来ているのであるから、
たまには掃除でもしていっても良いと思うがなぁ~。
……とまぁ、冗談はさておいて。
とにかく今日の出来事を、ひとまず書いていくとしよう。
とても吹き出しそうな出来事を聞く時までのことを……順を追って。
しかしあまりにも複雑な内容だったので、
とてもそのままのことを、一部始終かく能力を持ち合わせていませんので、
自分なりに簡単に書いていきたいと思います。
【山口さんの事 !】
声→『山口さんが泣いてるんだって』
『今まで一度も山口さんの名前が出てこなかったので、山口さん寂しがってたのよ』
『最後の土壇場になって、やっと山口さんの名を出したわ』
『藤田さんも憎い人ねぇ』
『あの子らしいわ』
『今まで、まったく山口さんとの事、知らないと思っていたのにねぇ』
『藤田さんがウチの事を知っていたのかと思うと嬉しくて、つい涙が出てきたのよ』
『・・・・・・・』
『たったあれだけの言葉だったけど、ウチにとっては、これ以上に嬉しい言葉はないわ』
『山口さんの誠意がやっと藤田さんに通じたのね』
『そりゃそうよ。 藤田さんの為に、山口さんがどれだけ骨を折っていたか?』
『あれだけ鋭いカンがあるんだから、知らないはずないわよねぇ』
『本当は山口さんが一番の主役だったのよ』
『そうよ。 あんたが居なかったら、これまでのことは何一つ起こらなかったと思うわ』
『知っていて、まったく知らんぷりしていたなんて、藤田さんも芝居がうまいわねぇ』
『これで今までの芝居が、全て幕を閉じたわ』
これまでの事を題材にしたら、きっと良い小説が書けるだろう……。
といっても俺は決して芝居をしてきた訳でわないのに……。
しかし終わってみれば最終的には本当に芝居じみた筋書きだったような気がする。
本当にまったく、現実の出来事とは思えないほど、自分は我を忘れて盲目的に突き進んできただけだった。
それでもやはり、自分の空想の風が、自分の心も周囲の者をも吹き荒らして来たのだと思う。
ただの空想が(ただの空想と言うこともないが)……。
こんなにも現実を揺さぶるほどに働いたのは、これが初めてである。
もう今後このようなことはないだろうと思う……。
いや……やはり、自分の天分は、ただ空想に生きることしか取り柄がないから、
また……、一生になるか?
それとも途中で気が狂うまで、それは続いていくことだろう。
しかし俺にとっては、それを取り除きたくても、とても取り除けるものではないし、仕方のないことである。
もう俺は、ずっと前から覚悟はしていた。
このような天分、業があり、それから決して逃れられないものであるなら、ただ突き進んでいくしかない。
自分の天分を追い求めて……、
果てしのない、この宇宙の彼方え向かって
この小っぽけな低い地上から、天空高く舞い上がっていくしかない。
そして俺の炎の情熱が燃え尽きるまで、舞い上がっていくしかない。
その炎が弱いものであったら、いつか、宇宙の果てに、たどり着く前に
我知らず、煙りと化して消滅していることだろう。




