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一滴の波紋【原文】・1巻の1  作者: 藤田幸人(ペンネーム)
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ある日の日記・11

 11


【8月29日】つづき



道は二つに一つだった!


田舎へ帰って、その意図をとげるか?


またはそれを捨て、今までのまま


勝手を通して、好きにもなれないこの会社にとどまり、恋しい彼女と所帯を持って新たな人生を切り開いていくかだった。


今までは、彼女のことをどうしても諦めきれず、無理を承知で後者の方にしがみつこうとしてきた。


前者の事など眼中に入らないほど、盲目的になって彼女を追い回していた。


今はそれも一段落して、その二つを見比べるだけの心の余裕ができている。


この二つに一つを選んで進むことは、まったく両極端に違いすぎる。

それだけに事は大問題なのだ!


今も、今までも、自分でそれの決断を下すことができず、それで彼女に全てをゆだねてきた。


彼女のでかたいかんで、その決定を下そうとしてきた。


とにかく現時点では、自分の人生を左右する決定権は彼女にあるのだ!


今日、予告しておいて、彼女を呼び出しに行ったが


彼女はどうやら俺と会うのを避けたみたいだ。


「モタイさん居る!?」と、他の娘に聞いたら、愛想ない返事が返ってきた。


そのあげく「馬鹿みたいね!」とゆう後からの声を聞いたような気がした。


まったくもって、本当に自分でも馬鹿になったんじゃないかという気がする。


それでも、どうしようもなく今の自分には、こういう振る舞いしか出来ないのだ。


他の娘からは呆れ果てられて、てんで(まったく)相手にされなくなったみたいだ。



それでも良いと思っている。


できることなら彼女さえ自分の方に振り向いてくれるのなら……


ない勇気をふりしぼって、やっとのことで事を決行したとゆうのに、その望みがはかなくも叶えられなくて、その後は気が抜けたみたいになった。


もうダメだ! もう全てが終わったんだと思って、田舎へ帰ることだけを思いめぐらしていった。


声→『身も心もズタズタにされて、なんだか痛々しいくらいね!』


『 恋のために、あんなに馬鹿になれる人も珍しいわね。 馬鹿みたい!』


『たった一回のアタックで諦めるなんて、意気地がないわね。 それだったら今までのことが皆ウソになるじゃないの』


……などと、どこからともなく、そのような声が聞こえてくる。


もうここまで来た以上、事の白黒をハッキリさせなくてわならない。


彼女の心もフラフラしすぎるが、俺の心もそれにともなってフラフラしてしまう。


彼女は本気になって、あんなに心がコロッコロッと変わっているのだろうか?


それとも俺の心をためすためにそうしているのだろうか!?



やっぱり俺は気が小さいんだ! いや!特に女には弱すぎるんだ!


その上、やはり滅多に起こらない強い恋心をいだいている女性には弱過ぎるんだ!


本当はこんなに、まったくしゃべれない自分じゃないというのに……


思い詰めている時には、どうしようもなく口が開かなくて仕方がない。


これを乗り越えて付き合うようになったら、もっとくだけておもしろく冗談の1つも言える自分だというのに……。



本当にやっかいなことだ!


最初からスムーズに自分の胸の中に飛び込んでくれさえしたら、こんなわずらわしい思いをすることもないのに……


本当は、本当に彼女を好きなのか…どうかも分からなくなる時がある。



ただ、意識なき夢遊病者のごとく、自分の心もハッキリ分からずにいろんなことをしてきたような気がする。



ただ言えることは


もし彼女といっしょになっても、生活をしていくことが出来るのかと不安がる心が一杯だけど、現時点では彼女しか見えないし、彼女と思い切ってこのぶ厚い壁をぶち砕かなければ、これから先の人生を切り開いていけないという気がする。



もう早く片付けて、力をつけていけるようなことをやっていきたい!。


・・・・・・・・・


彼と色んなことがあって、もし…これは当たっていないかも知れないが、最後までいったことがあったとしても、そのようなことチッとも問題にすることわない。



要は、今現在の二人が愛し合っているかどうかが重要なことで、肉体の結び付きなんてあってなきがごときものだ。



要は、心の結び付きが一番大切なんだ。



心さえ結ばれていれば、もし彼女がそれを拒むんだったら…、それを欲する必要がないし


それは二人の合意が成立された時に初めて行うことが理想のたてまえだから。



一度や二度そのようなことがあったとしても、この先の長い人生を歩んでいく苦しみに比べたらそのようなことは微々たるものだ。


ものの数に入らない!。



僕はというと、恥ずかしながら、この年まで一度もそのような経験はない。



一度雑誌の絵で問題があったような気がするが、それは何もそれの経験があるために書けたことじゃない!。



男の世界においては、それを知ろうと思えばそれを通さなくてもいくらでも知る方法はある。


自分も小さい頃から随分と性の問題に関して苦しめられてきた。


その為に何とかしてその苦しみを解決しようと出来るだけのことをしてきた。


他の男達がいやらしい気持ちでおこなっていることなどを、俺も同じようにしてきた。


しかし俺にとってはチッとも楽しい気持ちで出来ることじゃなかった。


返って苦しい気持ちで一杯だった。


猥画、猥文、 雑誌、 写真、映画等、性に関するものを手にしてきた。


それによって、もうあの頃の単純な悩み事など解消できる程の知識は身につけられたような気がする。


これから一緒になっても、それをおこなっていける知識だけは持っているつもりでいる。


あの絵が書けたのは、じかにせっする以前の最終的な段階として、ストリップを見た為である。


しかしそれも自分にとっては苦しい思いで行ったことで、決して楽しんで見れるものではなかった!


このようなことは会って話すようなことだが、今はその機会がないのでここに記しておこう。


今は行動をして楽しむことが出来ない。


何かのキッカケがあったら…キッカケでもあったら、変われるような気がするが。


今は頭の中で思いめぐらすだけで楽しんでいる。


…のに、とどまっている。


出来ることなら変わらなければならないし、

『あんなに何にもしゃべらない人、イヤ!』‥というように。


それではいけないということも知っている。


何かのキッカケさえあれば、俺もおおっぴらにできるはづなんだ!

そのきっかけが欲しい、今は………


・・・・・・・・・


明日、二度目のアタックをしてみよう。


彼女の心さえ変わっていなければ、自分の方から何度でもアタックしていかなければならないことなんだ!


それで本当に愛があるということを実証することにもなるから……


だらしのない自分


不摂生な自分


何も好きこのんでやっていることじゃない。


チャンとした目標でも出来たら、ピタッと真面目になることもできるんだ。


それが本当に好きな娘とだったらなおさらのこと……




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