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一滴の波紋【原文】・1巻の1  作者: 藤田幸人(ペンネーム)
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ある日の日記・10

    10


【8月24日】


もうこれ以上の経験をすることわないだろう。


もうやり尽くした!


一つの生命を燃やし尽くした。


後はノンビリとサチ子と同棲して、しばらく居るなり

※えっ!?サチ子って誰‥(これも妄想、幻覚の世界のことです)


ほかの娘を選んで新しい恋の旅に出るなり、田舎へ帰って静かに暮らすなりしよう。


しばらく考えを整理しよう!




あれをやって見せたことは、いき過ぎだったかもしれない。

※オ●ニーのこと(これも妄想、幻覚の世界のことです。夜、ボクの部屋を覗いているという妄想、あるいは幻覚に陥っています)


これでこの会社にも居られなくなるかもしれない。


しかし自分は決して間違ったことはしていないし、ありのままを示しただけである。


これが現実のありのままの姿なんだ、何の隠しだてもしたくない。


彼女が俺の心を理解できなくて誤解することになろうとも、何も恥じることはない。


理解できない者の心が貧しいんだ!


しかし一番寂しいことは、チョッとしたことでもよかった

少しの誠意でも示してほしかった!


彼女が何も示さない以上、彼女の心も性格もハッキリとは結論を出せない。


このまま何となく事を終わらせるのは気持ちがシックリいかないが


彼女が何も示さない以上どうにもならない。



色んなことがあったような気がする

このような経験はめったに味わえないことだろう。


その点だけ見れば実に良い経験をしたと思っている。


懐かしい思い出になることだろう。




結局、どうにか全てが解決されたように思う。


人の反感をかい、恥をかき、自分でも何が何だか分からなくなりながらも信念を貫いてきたおかげだろう。




これで彼女の心が少しでも良くなってくれたら、それで良いことだ!


最初に求めていたものとは違った結果が出てしまったが


それでも良い結果が出たんだから、それで良いことじゃないか!


これでもう思い残すことなく退くことができる!




結局、今まで自分がとってきた行動は、いったい何の目的だったのか?


半ばまでは本当に彼女を欲しいと思ってやってきた。


しかし事態はうまく進展せず、途中 自分の人間性を疑われるようなはめに陥った。


それからはもう彼女を欲しいとゆう段でわなくなった。


自分の人間性を回復するために四苦八苦になってしまった。


しかし それもどうにか円く(まるく)おさまったことだし

それだけで良いんだ!


後は、また一からやり直しだ!



【8月25日】


何かを示してくれたら……


どう転ぼうとも、どうなってもいい。


実際はどうなのか?


本当はどうなのか?


ハッキリしなくて、自分勝手に色んなことを思いめぐらし妄想にふけっている。


踏ん切りがつかなくて、他の事に手がつけられなくなって辛い!


もう片付けたい。


片付けて、もう先へ進みたい。


前進したい。


もう、いつまでもここにとどまっているのは耐えられない!



【八月二十八日】


誰も言わないので本当の事が確信できず


昨日はママさんに事の真相を聞きに行ったが、言うことができず


うやむやのまま、つい調子にのって飲み過ぎてしまった。


もうハッキリとしなければならない。


そして思い切ってぶつかって行かなければならない!


・・・・・・・・・


また一つ恥をかいてしまった。


そんなことが起こっているということは分かっていても、まさか違うところだったとは…


もうどうしようもないんだ!


片付けるしかないんだ。


明日会社に行って話をしよう

もうそれしかない。


もう気が変わっているだろうか?


やはり感じだから、あてがはずれることもあるさ!


しかし彼女への愛は本物であるから、ぶつかってみるしかない!


彼女の行動によって自分が受けてきた苦しみ、恥、馬鹿さに耐えてきたのも


彼女をずっと望んでいたがために忍んできたことは確かだし


これからもそれによってどんな恥を受けることになろうともさしていとわない。


本当は高田さんのことを気にして遠慮していた。※(高田さんとは?モタイさんの彼氏…だと思う)


それで自分の方から図々しい行動ができず、ただ彼女の方から何かしてくるのを待っていた。


しかし彼女が俺の方から来るのを望んでいる以上、こちらから出向かざるを得ない!


彼女はコロッコロッと気が変わる性分だから、もう気が変わっているのだろうか?


そうだとしたら悲しいことであるが……


しかし相手を選ぶのは、彼女の意志の自由であるし、どうしても、もうイヤといったら諦めざるを得ないだろう。


しかしとにかく自分の考えをハッキリ示さないってことは卑怯だと思う。



【8月29日】


もういつまでも、このような生活を繰り返してはいられない。


早く振り捨てて前進したい。


何にもしないで、何にも手につけずして過ごす生活には耐えられない。


早く何としてでも他のやりたいこと、やるべきことをやれる心境にさせるために、今までの考えを一掃して片付けなければならない。


今までの起こってきたこと、やってきたことが、どういう意味を示しているのか‥?


今は、サッパリ分からなくなっている。


生きているってことが‥


生きていくってことが‥


こうも分からなくなる()があるのだろうか‥!?


何で俺はこんなことをしているのか?


こんなことをしてきたのか?


さっぱり分からない。


・・・・・・・・

もういつでも田舎へ帰ることも出来る。


それだけの力は、もうつけたつもりである。


田舎へ帰ったら、まだこれから一人でここにいるよりも、ずっとずっとためになることが一杯ある。


もう一まわりも二まわりも自己を拡大させることのできる道が開けている。


兄貴のやっている重機(ブルドーザー・クレーン・ダンプ仕事)の技術を身に付けることは、ますます力をつける事になるし、また給料もここよりもはるかに良い。


すぐ目の前に、海、山、川、森など、素晴らしい大自然が横たわっている。


その中で浸っていたら、こんなにセカセカした煩わしい心も消え失せることだろう。


また、これからますます皆から厄介者にされつつあるお袋もいる。


もうここら辺で、我が儘勝手(わがままかって)なふるまいを振り捨てて、お袋といっしょに生活しなければならない義務感も起こってきている。




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