やっと始まるかも
ここの「君」
は
「貴方」
とは別人です
…君、デートするらしいよ。
え、まじ。
…君。…君。
聞き取れなかった。
でも、君のことのような気がした。
胸がえぐられる感触を感じた。
別に君なんて好きじゃない。
好きになりそうだった自分を押さえつけて
好きじゃないって言い聞かせていたのに。
好きになるわけない。
なのに胸がひどく痛む。
そのまま話は進む。
でもさ、あの人前はA組のあの子が好きだったんでしょ。
まじで笑笑
恋多き男やね
一応、相槌うってみる。
ポーカーフェイスには自信がないけど、作り笑いには自信がある。
いつも通り、ニヤニヤしてみる。
前Twitterで言ってたじゃん、あの人。あの子が好きって。
あー言ってた!言ってた。
コツン、と何かがひっかかった。
その話は別の人で聞いたことがあったから。
君の名前に似たある人のこと。
その人もあの子のこと好きだったな。
確かTwitterで広まって…
そこまで考えてハッとした。
仮説があってるか確認してみる。
待って、誰って言った?
えー〇〇君だよ。聞いてた?
ごめんごめん
聞き間違い。
すごくホッとした。
胸がえぐられる感触が少しずつなくなっていく。
それと同時に気づいた。
私、、、悲しかった。
君に好きな人がいるって聞いて。
恋をしてないと感じない苦しさを感じるのも自制できなかった。
もう感情は隠せない。
コントロールもできない。
新しい恋が始まりそうだ。




