大人童話 宝くじ太郎
童話?
こういったジャンルは初挑戦です。
お目汚し、大変申し訳ございません。
宝くじ太郎
宝くじ太郎は、皆の人気者。
前後賞合わせてウン億円の夢と希望を、宝くじを買ってくれた人達に配っています。
連番で十枚買うと、必ず一割バックを約束してます。
ところが最近、行く村によっては歓迎されなくなってきました。
ある村では、テラ銭稼ぎ過ぎじゃね? と言われます。
ある村では、結局株取引の方が儲かるよね? と言われます。
ある村では、ウン億円は要らないから、ウン千万円を当たりやすくして欲しいと言われます。
宝くじ太郎は言いたい事をグッと我慢します。
売上の利益のウン%は公共事業に寄付されます。
株取引の必要経費と比べると安くで夢が見れます。
ウン千万円を当たりやすくと言うのなら、親戚筋のミニロト君とかナンバーズ君がいます。
でも、宝くじ太郎には、他にはない特典があります。
それは税金免除です。
株取引などで得た収益金は一時所得として申告しないと脱税とみなされ、国税局から人がやって来て追徴金を課せられますが、宝くじ太郎にはそれがありません。
前後賞合わせてウン億円であっても、所得税が発生しないのです。
しかも、年齢制限も事実上ありません。
大人でも子供でも同じように夢を見る事が出来ます。
実際に子供が当たったとしたら、お父さんかお母さんが換金に行ってしまうのですが、そこは仕方が無いんです。
宝くじ太郎は、一年に数回、大体夏と年の瀬に大々的にやってきます。
皆に夢と希望を与える旅を続けています。
上手くすると平均的なサラリーマンの生涯賃金の数倍が転がり込んでくる、一攫千金の宝くじ太郎。
皆さんも宝くじ太郎で夢を見ませんか?
こんな事言うとなんですが、私は宝くじを買った事がありません。
作中のある村寄りの考え方の人です。
決して宝くじのCMではありません。