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トリックオアトリート

作者: 清澄

はいごめんなさい気まぐれです。ハロウィンだったからさ。間に合わなかったうえにクソです。というかもはや小説としてすら成り立ってないレベルです。だって起承転結ないもん。

ということで暇つぶしみたいなものなんで気軽に読んでね☆

「トリックオアトリート」

 10月31日の午前2時。キッチンで学校で配るクッキーを型に入れていた私の耳にかすかにその言葉が聞こえた。最初は寝ている弟が起きてきたのかと思ったが後ろを振り向いてもそこには誰もいない。きっと気のせいだろう。私はクッキー作りを続ける。

 そう、今日はハロウィンである。バレンタインでもなしにお菓子を配る義理があるわけではない。でも学校ではもはやハロウィンもバレンタインと同じようにお菓子を交換する日となっている。持っていかないともらったときに渡すものがなくてなんとも言えない気持ちになるのだ。別にハロウィン自体に思い入れはないのだが人間関係を円滑に進めるためにはこういう手間は惜しめない。クッキーをオーブンに入れタイマーをセットする。

「トリックオアトリート」

 その言葉がまたも耳に飛びこむ。さっきよりも少し音が近いしはっきりしている。子供の声。少年の声だった気がする。しかし間違いなく弟の声ではない。それは確かだ。

 というか多分人間じゃない気がする、なんて言ったら私が幽霊やら妖怪やら人間じゃないものに慣れているみたいだが実際そうなのである。

 私は2歳のときに神隠し、にあったらしい。らしいというのはあくまで祖父の話だからだ。母親はその話をしたがらない。きっと母親の不注意によるものだったからだろう。公園で私の姿は消え。三日後の夜に何事もなかったかのように寝室の布団に寝ていた。祖父はそれを神隠しだというのだ。そしてその影響かは分からないが、私は他の人が聞こえない声を聞いたり、見えないものを見たりすることがよくある。   

 だから今日もその類なのかと思った。大体の場合害はないが放っておくことは出来ない。ここは私の家だ。と意気込むのはいいが私には何も出来ないのが心苦しい。あくまで感じるだけで攻撃手段や防御手段は何もないのである。

そしてまた私の耳に飛び込む声。

「トリックオアトリート」

 人数が増えている。最低でも3人以上。キッチンと繋がるドアを後ろ手で開ける。そこでまた声が聞こえる。方向はリビング。

「トリックオアトリート」

 4人を超えた。どんどんと増えていく声からは不吉さしか感じない。リビングのドアを開ける。しかしそこには誰もいない。そのときキッチンからざわめき声がした。人数は明らかにさっきより増えている。足音を忍ばせて廊下に出る。そしてキッチンを覗き込む。しかし除きこむ瞬間ざわめきは消えてしまった。そしてテーブルのうえにあったのはオーブンに入れておいたはずのお盆だった。焼いていたはずのクッキーは跡形もない。そして本来クッキーがあるはずのお盆の上には一枚のメモ。


「トリックオアトリート」

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