『キャップだけのプレスマン』
ある村の男が、河原で、馬に食べさせるための草を刈って、かごにいれて背負って帰ってくると、胴だけのプレスマンが入っていた。次の日、同じところへ行ってみると、キャップだけのプレスマンが落ちていた。どうやら鎌で切ってしまったのかと思い、申しわけなく思っていると、キャップが恨みがましく見詰めてくる気がする。男は、心底わびて、もうこのあたりで草は刈らないし、ほこらを建ててプレスマンのキャップを祭るから、許してくれ、とわび、聞き届けられたものか、たたられることはなかった。
何年も後、このことを知らずにほこらの周りで草を刈った男がいて、三日ほどして死んでしまったという。
教訓:恨みがましく見詰めてくるプレスマン、ある意味かわいい。




