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エピローグ 後

「用意は済んだか?」

「……はい…」


彼がいなくなって残った衣類などを整理し、抱えて女の子の後をついていく。


「主はこれからあの世界で暮らすのじゃろ?」

「……?……何か問題が?…」

「いやそんな大袈裟な問題でははない。ただ主が世界に入った後しばらく身体がだるくなったり、頭痛が発生するのじゃ」

「……どう言う事?…」

「単純な話じゃよ、世界と魂のズレを修正していく過程の副作用と言った物じゃからな」


そうして色々と教えてもらいながら階段を登っていき外の光景が見えた。


「……これが……っ!?」


今までと違って変わっている外の光景を見て驚いたとき頭が痛み始めさらに身体の力が抜けていく。


「(……痛みで……意識が……え…)」

「まだ話す事があるのでな、一旦止めたのじゃ」

「…話す事?……」

「うむ、じゃがまずは移動してからじゃ」


女の子は辺りを見渡すと右の方向へ飛んで行ったのを見て慌ててついていく。


「……気づかれてない?」

「さすがに人が飛んでいるのはおかしいからな……あそこに行くぞ」

「……神社?」

「あそこなら人はこんじゃろう」


そうして森の奥にあるボロボロの神社に着地する。


「……それで…話って?…」

「そんな真剣になるほどではない。ただの注意じゃからな」

「注意?……」

「うむ。まずは主が感じた痛みについてじゃが、あれは最低でも1週間は続くのじゃ。次に……」


これから生活していく上でいくつかの注意を教えてもらった。


「ではわしはいくとするか、ああそうじゃこの神社は話しているときに掃除してあるから安心して使ってよい」

「……いつの間に…あの………」


振り向くと苔や葉などが付いてボロボロだった神社が作られたばかりのような輝きを放っていた。


お礼を言おうと女の子の方へ振り向くとそこにはいなかった。


----------------


あれから一か月が過ぎた。僕はようやく街を歩けていた。


「(……知らない物ばかり…)」


おそらくあの世界は壊れた建物ばかりだったから見られなかったのだろう。  


「(………多分この辺りのはず……この家は……)」


地図を見比べながら拠点だった地下室を探していると立ち入り禁止になっている一つの家にたどり着いた。


「……ここだ…」


直感でこの家だと分かるとバリケードを飛び越えすぐに家の中に入る。


家の中はボロボロになっておりまるで爆発したような光景だった。そんな家の中を歩いていると不自然に集まった瓦礫があった。


「(……この階段を降りれば…)」


瓦礫の中心にある階段を降りて行き、扉の前で立ち止まると深呼吸してから扉を開ける。


「…あ!、お帰り」

「その声は……」


扉を開けると一つしか無い部屋に聞いた事のある声を出す少年がいた。


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