赤銀の弾
「……(居たっ…)」
僕は倒れている彼を見つけるとそこへ飛び込み周囲にいた生物達は着地の衝撃波で全部吹き飛ばす。彼の状態に驚きながらも着地する瞬間に見えた緑の拳銃を手に取り撃とうとしたが…。
「(撃てないっ?!……)…っっ!」
指に力を入れ引き金を押そうとするが押す事が出来ない事に困惑した瞬間、時間切れになったのか疲労感と全身の痛みが一気に襲ってきた。そのせいで身体に力が入らず立ち上がるのは難しい。
「(……ヒビがっ……どうすれば……)」
彼の全身に広がっているヒビが更に広がり僕は焦りながら考える。
「(……こんな事なら緑の弾の効果意外も教えてもらえば……これは…僕が作った……)」
考えているなか彼の手が光っていた事に気づきその光を視線だけ動かし注視すると赤と白銀の色が付いた弾に緑が微かに混じっているのが視えた。
「(まさか……緑の力を弾に?……どうして……わからないけど持っていると言う事は…)」
一つの希望を見つけた僕は腕を引きずり彼の手にある弾を取り出した緑の弾倉に入れ再び銃に挿入する。
「……(力が入らないっ……)」
後は撃つだけなのに身体に力を入れている感覚がしない事に慌てながらも少しずつ動かし続けやっと銃の先が彼の胸に向くとそのまま引き金を押すと僕は反動で後ろに飛ぶ。
「…っっっ!……あ…」
「ありがとう、助かった」
「………よかった…」
反動で飛ばされ地面に倒れた影響で全身が痛みに襲われ悶えていると彼が僕を抱えて言葉をかける。
「時間が無いからこのまま動くが大丈夫か?」
「ん……大丈夫…」
赤白の髪になり、目も赤白のオッドアイとなっている彼は悟っているような表情を変えずに僕の答えを聞くとすぐに動き始める。
来週の投稿は休ませてもらいます。




