戦闘 異世界の男 前編
「お前も大人しく殺されはしないだろ?」
「…俺はお前と会うのは初めてだが?」
「ん?まぁ気にするなただの愚痴みたいなもんだ」
お互いに視線を動かすことなく会話を続ける。
「こんな世界で生きているんだ、何かあるだろ?」
「どうせ今から確かめるくせに……」
「これに気づくか…まぁいい始めるか」
「っ!……ふぅっ」
男が短剣を逆手から持ち替えた瞬間真っ直ぐ突っ込んできたため横に回避しようとジャンプしたところで男も同時に方向を変えて来るのを認識した瞬間、反射的に腰に付けている刀を右手で逆手持ちして引き抜き、柄で短剣を弾いてそのまま刀身で攻撃するが普通に短剣を持っていない腕で弾かれた。
俺は刀が弾かれるとほぼ同時に男を足場にして距離をとる。
「こんなもんじゃないだろ?ちゃんとやんないと…死ぬぞ」
「!……かはっ?!」
言葉を聴き終えた瞬間俺は壁を背に座って血を吐いていた。
油断していない、瞬きすらしていない、認識した時にはそうなっていた、高速で動いた?いや前ならともかく今の俺が反応出来ないわけない、なら遠隔?いやそんな流れはなかった……となると。
「ほう?もう予想ついたのか」
「そらそうだろ認識した時にはダメージが入っているんだ。そんな現象の説明は少ないがあるからな」
「…立ち上がるって事は対策でもあるのか?」
「さぁ?どうだろうな?」
刀を仕舞い、銃を両手に持って男を睨みつける。




