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気持ち

「あと二回飛んだら止まってくれ」

「……………ん…」


リオナに背負ってもらいビルの上を飛び移っている最中に止まってもらうと、辺りを見渡し右のビルの中に目的の物を見つけるとそれに近づき調べる。


「よし、問題はないな」

「……これは………ばいく?…」

「そうだが、ん?そっちにはないのか?」

「…うん」


魔法とか普通に使える世界だからだろうか?と考えながらバイクにエネルギーを与えてエンジンをかける。


「じゃあ、ここから二手に別れるぞ」

「…………もう?…」


リオナは落ち込むような声を出しこちらを見つめてくる。この作戦が早期決着だと言う事を理解ている上での発言だろう。……俺が寝る前までの印象と俺が寝たあとのあいつから聞いた話などを合わせるとリオナが抱いている気持ちは理解している。


だから俺は気づいていないふりをしてその感情を無視し続けた。この作戦が多少の予想外が発生してでも無事終わらせたとして、その後の俺は長く生きられないからだ。


だが彼女の声と顔でその考えにブレが生じる。それは…『本当に無視していいのだろうか?』と、『しっかり伝えれば悲しみを抑えられるのでは?』と、純粋な人間だったころの…異性どころか本当に生きた人間が生きておらず1人で過ごしているうちに忘れた相手の気持ちを考えると言う事を思い出してくる。


そうして五秒ほど考えて俺は-----


「………分かった。だが、数秒程度だぞ?」


俺は肯定した。


「ん……目前になったらちゃんとする…」

「…じゃあ後ろに乗るか?」

「!」


バイクに乗ってから荷物を置くように作っていた台を指差して聞くと、リオナは満面の笑みで俺の肩に手を掛けて飛び乗り両腕を首に回してくる。


「足は少し外側に開いといた方がいい、じゃあ行くぞ」


ハンドルを回しアクセルを入れビルを出る。

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