出発前
「とりあえず回復は最低限より出来たから一回だけなら二発同時が出来るけどそれ以降は撃ち込めないから気をつけてね」
「緑を使ったら?」
「……出来ない事もないけど緑が切れた瞬間本当に死ぬことになるからやめておいた方がいい」
「そうか…まぁ今までなら分からなかったが今はリオナがいるから大丈夫だろう」
「…………」
「そんな顔しなくても大丈夫だ、俺は帰ってくる」
「うん…」
俺が頭を撫でると年相応の泣き顔をしながら頷いた。
「じゃあ、いってくる」
俺は意識を落としこの空間から消える。そして再び目を開けると天井が見えた。
「よし、頑張るかぁ……ん?これは……なるほど」
机にあった紙を手に取り文字が書かれているのが分かるとそれを読み俺は頷く。そして紙を置くとそのまま部屋を出てロビーに歩いていく。
「おはよう、準備出来てるか?」
「ん……ばっちり…」
ドヤ顔でグッドポーズをして返事が返ってきた。ここまで感情を顔に出す子だったか?と思いながら装備のある所まで歩き。
「突然一ヶ月も起きないって言ってすまん」
装備をつけながら突然の事について謝る。
「問題ない…ちゃんと教えてくれたから…それにその時間があったから僕はこの世界の地形を覚えた」
「そう言ってくれて助かる。よし……黄色を入れておこう」
拳銃に黄色の弾倉を入れると懐にしまう。
「……行く?…」
「ああ、行こう」
扉を開け外に出る。




