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日記。  作者: みどり
1/1

私は今、恋をしている。

相手はひとつ上のバイトの先輩。


先輩は優しくてみんなによく気を使っている。

先輩は少し体調を崩していたけど強がっていた私に大丈夫かと優しく声をかけてくれる。

火傷をして水で冷やしていた時にも声をかけてくれた。


お客さんが嘔吐したものを片付けていた私。

見ることは大丈夫だったが匂いで気分が少し悪くなっていた時にも先輩だけがそれに気づいてくれた。


こんな私に声をかけてくれる。

こんな私に優しくしてくれる。

こんな私に気を使ってくれる。

きっと、先輩からすれば特別でもなんでもないんだろう。

それでも私は嬉しかった。

先輩と話すと元気が出た。


勇気をだしてLINEを追加して少し話した。

けれど私はこれ以上自分から話しかける勇気が持てなくて話していない。


ただのバイトの先輩と後輩。

こんな状態がずっと続いた。

それが変わったのは春の訪れる4月だった。

バイトには中学からの友達がいる。

友達が言った。

「先輩優しいしかっこいいよね。最近気になってるんだよね〜。」

そう言った次の日、友達は先輩とインスタを交換してDMし始めたと言った。

私は悟った。

あぁ、私の恋は叶わない。

友達は可愛くて愛想が良くてバイトのみんなと仲がよかった。

友達は気を使うことが出来て良くモテた。

バイトのみんなに先輩が好きだと友達が言った時、みんなが彼女を応援した。


私はもう、先輩に近ずけない。

私はもう、先輩にLINEできない。

私はもう、先輩と話せない。

私はもう、先輩を好きでいてはいけない。


私はいつも友達と帰路を共にする。

どちらかが早い時は揃うまで待っていた。

帰路で友達は先輩と

どんな話をすればいいかなぁ。

どんな人がタイプかなぁ。

彼女いるのかなぁ。

好きな人いるのかなぁ。

とよく話した。

どーだろ。わかんない笑

私は上手く会話ができない。

どうすればいいのか。

何を言えばいいのか。


そんなこと、私だって知りたいよ。


ある日、友達と先輩が早上がりしていつものように話していた。

友達が急に私の方に向かって来て、

今日先に帰るね。帰り気をつけて。おつかれ。

と言った。

先輩と一緒に帰るようだった。

私は少し、少しだけ泣きそうになった。

涙を堪えて自分の仕事に戻る。

今は先輩を見たくなくて、話したくなくて、わざと入口から遠い場所の片付けなどをした。

今日はもう、見たくなかった、会いたくなかった。


なのに、わざわざ友達と一緒に

上がるね、おつかれさま。

と言いにきた。


あぁ、ダメだ。

私は先輩の目を見ることが出来なかった。

おつかれです!

精一杯の返事だった。

バレないように少しだけ涙を流した。

誰にも言われなかったし見られないようにしていたからきっと誰にもバレていない。

少しだけ泣くことを許して欲しかった。



夜、布団の上でたくさん泣いた。

家族にバレないよう、声を殺して、たくさん泣いた。

もう、我慢できなかった。

恋をしてからずっと、先輩のことを考えている時間がとてつもなく苦しくて辛くても、とても幸せで楽しかった。

あぁ、友達とたくさん話をしているんだろうな。

友達と帰路を共にしてどんな話をしているのだろう。

友達は告白したのかな。

したのなら先輩はなんて返事をするだろう、きっと返事は決まってる。

あんなに可愛くて

あんなに周りに気を使えて

あんなに笑顔でいて

あんなに元気な子を、誰が振るのだろう。


私の方が先に好きだった。

私の方が先輩を好きでいる自信がある。

私の方が先輩のいい所をたくさん知っている。


だけど私は弱かった。

怖かった。

何かをして断られるのも、避けられるのも怖くて何かをする勇気が出なかった。

結局全部自分の行動力がなかったのがこの後悔を生み出した。

あぁ、あぁ、何度後悔してももう遅い。



先輩、好きです

大好きです

大好きでした


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