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妹萌えへのアンチテーゼ4  作者: メカマニ
3/4

親子

 直人が士郎に声をかけた。

「士郎、優希に求婚したんだってね。あの娘から聞いた」

 優希に士郎がプロポーズしてから一週間が過ぎていた。平日の夕飯時にまた父と息子二人きりになったのだ。

「あの子と結婚する気になったんだね。よかったよ」

「まあ、追い詰められた結果の結論だよ父さん。逃げたら優希が悲しむからさ」

「逃げたら、か。本当にそれだけかな」

「優希を『女』として見たくない見たくないと思うからだめだったんだよ。今でも妹のイメージ取れないけどゆっくり少しずつ自分でそのイメージ剥がして行くからさ、ちゃんとした夫婦になるよ」

「うん、それがいいよ」

「でも結婚は優希が十八歳になってからだな」

 直人は黙って微笑んでくれた。


「聞いたわよ。優希にプロポーズしたんだってね?」

 真砂子も同じような事を聞いてきた。

 直人と食事した日の次の朝、休日だった。士郎と真砂子二人きりになった時がきた。

「あの子喜んでたわよ。士郎さんとラブラブするんだ-って」

「そんなに喜ぶ事かな? ただこっちが決意しただけなのに」

「あの子を不幸にしたら許さないからね? お母さんそこに関しては厳しいから」

「……まあ、優希が好きになってくれたんだからその想いに応えるだけだよ、母さん。あと厳しくはしないでほしいけどな」

「そう。それならお母さんは何も言わない事にしようかな」

 真砂子も微笑んでくれた。

 士郎は改めて決心した。『お兄ちゃん』は卒業だな、と。

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