プロローグ
人類は増えすぎた。
医療技術が発達して出産時の死亡率が0に近い数字になっていた。
それと同時に世界の平均寿命が医療技術の発達により110歳を上回った。
ここだけ聞けば医療技術の発達はありがたいことだらけだ。
だがしかし地球全体を見た場合はどうだろうか?
人類が増えたのだ。出産時の死亡率が下がり怪我や病気で死ぬことが減ったのだ。
人類が増えすぎると「牛肉や豚肉を食べたい」とスーパーに出かけても、目がくらむような値段がかかれている。それもそのはずだ、人が増え過ぎたことにより今までどうりの食糧の供給をすることが難しくなったのだ。故に手間のかかる肉は高級品となっている。そして今の主食が遺伝子組み換えされている農作物、昆虫、遺伝子組み換えされている魚、等など昔とはかなり違う主食になっている。
だが日本だけは違った。日本は移民を受け入れず子供も増えなかった。昔の少子化により日本の人口は4000万人ほどで落ち着いていた。日本は人口減少の恩恵を受けて同時に食糧自給率が上がったのだ。上がった食料自給率は100%を越えており、国内だけなら牛肉や豚肉や遺伝子組み換えでない農作物が賄えるようになっていた。
だがある日、日本に戦争を仕掛けてきた国があるのだ。それはEUだった。EUは自国民たちの受け入れを求めて戦争を仕掛けてきた。日本はアメリカに頼ろうとしたが、アメリカも自国の人口が増えすぎたせいでアメリカもEU側に着いたのだ。日本は100年以上前に武力の殆どを放棄してしまっていたため、抵抗もせずに敗北を認めた。そうして日本は移民の受け入れを開始した。最初は、移民は日本人を蔑んだ目で見ていた。「今まで悠々過ごして来やがった奴ら」というレッテルが張られていた。だが日本は敗戦国だから強く言い返すことは出来なかった。次第に蔑みの目が暴力や暴言等に変わり、日本人の日本国に置ける優越権等は剥奪され、もはや日本国内における日本人の有利な点は何もなくなり、不利になっていった。日本国内でも移民は拳銃の携帯が許可されているが日本人は許可されない、生死に関係するようなことでも日本人だけはダメというものが数多くあった。そんなことがあってから数十年後の出来事