戦う覚悟と生きる覚悟
あたしが仮の名として沖田総司と
名乗ることを決めてから三日後・・・。
あたしは城内の長い廊下をペースを
乱すことなく一定の速さで余裕で
雑巾がけしていた。
・・・・・・・・・のだが。
ドンッ!!
『わっ!』
余裕ぶっこき過ぎて部屋から出てきた
男の人に勢い良くぶつかってしまった。
「・・・おい、大丈夫か?」
男の人はぶつかったことに
怒らずに怪我は無いかと心配して
手を差し伸べてくれた。
『・・・す、すいません。』
あたしは男の人の親切に甘えて
あたしよりも大きなその手を
借りて起き上がった。
「お前、名前は?」
手を差し伸べてくれた人は
あたしよりも身長が高く顔が
整っていてまさに美男子だった。
・・・・・ここの人って綺麗な人が多いくて
自分顔見るたびに悲しくなってくるYO。
『・・・お、沖田総司です。』
うおあー。←変な叫び
間違えて米沢って言いそうデシタ。
マジすんません。
「・・・ああ、信長様の新しい小姓か。」
『はい、そうです。』
常に敬語を使うようになって
少しずつだけど段々慣れてきた。
もちろん男口調にも。
「沖田、お前、武器は扱えんのか?」
・・・・・ブヒ・・・・・σ´Å`o)?
・・・・・・・・武器・・・・・・・・Σ(´▽`ノ)ノ!?
『さ、さすがに体力と怪力が取り柄の
ヒロインでも武器は扱えませんヨ・・・。』
思わずボソッと呟いた。
ちなみにヒロインって言葉は昔の人には
伝わらないハズだから大丈夫デス!
(↑カメラ目線 ←どこにカメラが?)
って誰に言ってるんだ?あたし。
「なら、俺が練習相手になってやろうか?
いくら小姓だつっても武術は必要だろう?」
・・・た、確かに小姓の仕事に信長さんの
護衛もあるらしいし、武器が使えないと
さすがに鬼やべぇかな?
なによりこんなイケメンに練習相手に
なって貰えるなんて滅多にないし???
『・・・・はい、お願いしますっ!』
そうしてあたしはさっさと仕事を
済ませて稽古場へと向かった。