表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/42

第23話 帰宅途中で狩ったモノと乙女のじゃれあい

 リライブ伯爵邸の裏山に潜む魔物を狩って一週間後、私達は帝都へ戻る為にリライブ伯爵領を発った。

 その際にアスカは父親であるリライブ伯爵とともにまた帝城を訪ねる事になっている。

 恐らくアスカ達がまた帝都を訪れるのに凡そ2週間はかかるはずだ。

 それまでに私はお父様とお母様に自分の秘密を説明しないといけない。

 私は道中、ブラスト騎士団長にも自分の秘密を明かした。

 「前世の記憶ですか・・・」

 「ええ、とは言っても私の場合はほとんど証明する手立てが無いのよね。アスカの場合は()()()()特有の知識があるようだけど、私の場合は商売や政治なんかの駆け引きとかに対する理解とか、料理とかそういったモノの開発のアイディアとか、後は武術や魔法の習得時に必要なイメージ力とか、そういったモノしか無いのよね。」

 「・・・それだけでも信じていただけると思いますが・・・」

 「そうかしら?」

 「はい、エルゼ様の特殊性が何処から来ているかを説明すれば後は自ずと納得されるかと・・・」

 「エルゼ様、いつも無自覚に凄いから気づいてないんですよね~」

 「サン、それだと私は大変なトラブルメーカーじゃない、そんなことは無いはずよ?多分・・・」

 ちょっと頬っぺたを膨らませてそっぽを向くと、サンが膨らませている頬っぺたを指先でプニプニしてきた。

 「ふふっ、エルゼ様可愛い!」

 「む~・・・」

 「サン、エルゼ様も、ブラスト様は既婚者とはいえ、殿方の前で乙女のじゃれあいなどあまりお見せするものではありませんよ?」

 そう言われると急に恥ずかしくなったので、話題を戻す。

 「・・・コホン、とりあえず、後はお父様とお母様、そしてサーシャおば様にこの事をお伝えして目下、一番早く来る災厄に備えたいと思います。」

 それを聞いたブラスト騎士団長は頷き、

 「わかりました、可能な限りあなたの力になりましょう。」

 「ありがとうございます。」

 出発1日目の時に私はブラスト騎士団長とこの話をして、残りの日程はマリアやサンと魔法の訓練をしながら帰った。

 その為・・・

 「ごめんなさい、何か色々と出てきたから()()()()()()♡」

 私は帝都入口の門の前で衛兵達に手を合わせて一言謝りながら、

 「野盗も捕らえたから冒険者か騎士に連絡を上げて討伐隊の編成をお願い、それと魔物と動物については解体を冒険者ギルドの方にお願いしてもらえないかしら?」

 私がブラスト騎士団長とともに帝都入口を預かっていた衛兵隊長にそう頼むと、

 「かしこまりました!お任せください!」

 非常に気合いの入ったご様子で承ってくれた。

 「ブラスト騎士団長、狩りで得た金銭をこの方達に少し振る舞う事は出来ますか?」

 私がブラスト騎士団長にそうお願いすると、

 「わかりました、その事については私が手配をしておきましょう。狩った獲物の金銭は残りは騎士達へ?」

 「はい、お肉を厨房の方へ回していただければ、マリアが美味しく調理してくれると思うので・・・」

 「はい、お任せください!フルコースでお作り致します。」

 「マリア~、私は~?」

 「・・・サン、あなたは私と同じ専属侍女でしょう?」

 「一緒とは言わないから私も食べたいな~・・・」

 「・・・そんな目で見ても、最初はエルゼ様からです!・・・その後、余分に作っておくので少しは食べれるはずです。」

 「フフっ、マリア大好き~!」

 「ちょっ!?まだ仕事中なんですから!?エルゼ様の前でそういう事は・・・」

 「あらあら?二人だけでズルいわね?私もま~ぜて~♪」

 「ひゃあぁぁ!?」

 マリアがサンに抱きつかれていたので、人前という事を忘れて、私もマリアに抱きついたらふにっと柔らかいものに手が触れた。

 「え、エルゼ様!ど、どこを触っているんですか!?」

 「おぉ~、マリアの柔らかい!?しかも、実際に触ってみると見た目よりも大きいね!?」

 私は少し興奮しながらマリアの胸にイタズラしていると、

 「エルゼ様、そろそろ切り上げないと帝王陛下がこちらに来てしまいますよ?」

 サンがしれっとその事を指摘して私をマリア切り離す。

 その際にマリアから少し涙目で睨まれていた。

 「そっか、確かにそろそろお父様の所に行きましょうか?」

 「残りの物は私がやりますので帝王陛下には後程改めて報告を上げておきます。」

 「わかりました、では後の事をよろしくお願いします。」

 そう言って私達は再び馬車に乗り込み、帝城へと向かった。

気に入ってくれた方は高評価とブックマークをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ