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第12話 これからの決意

第1章これで完です。次は2章です。

 あれから一週間、7日の時間がたった。

 私は去年と同じように3日程眠り、目を覚ました。

 とにかく必死だったので、細かい所は所々抜けているが、私はまだ誰も再現する事が出来ていない初代帝王ルルージェ様の魔法、浄化の魔法を使ったようだ。

 だが、本当に同じ魔法かどうかは今後行う魔法の講習や訓練で確かめていくらしい。

 お父様とお母様は、私が倒れたすぐ後に目を覚ましたようだ。

 自分達が毒を盛られ、そして、その毒を私が初代様の魔法で治したと言われ大変慌てたらしい。

 そのせいで今、私はお母様から何故か説教を受けている。

 「いいですか?エルゼ、貴方は他の人よりも魔力が強く、またその量も多いですがそれでも身体は・・・」

 「エトワール様、もうそこまでで・・・」

 マリアが流石に不憫だと感じたのか、母を止めようとするが・・・

 「ダメです!私達を助けようとしてくれたのは嬉しいですし、初代様の魔法を使えた事は誇りにも思います。ですが、あなたはやはり子供なのです、今そのような無茶をして、己の身を省みず私とあの人を助けたなどとという事になったら、私は・・・」

 するとお母様の目から涙が零れ出して、

 「お、お母様!?やはりまだお身体が・・・」

 「やれやれ、サンが呼びに来たから様子を見に来たけど、心配なのはわかるけどそれは少し過保護だよ?エト。」

 するとタイミングよくお父様が来てくれた。

 お母様の傍に座ったお父様はそのままお母様を抱っこして自分の膝の上に乗せてしまった。

 「ちょっと、アウス!」

 「ちゃんと俺だって同じ事を考えているから、一緒にエルゼと話そう。」

 「・・・はい」

 そう母と話をして父は私を見る。

 「エルゼ、改めて助けてくれてありがとう。俺もエトもこうしてまた君と家族に会える事を感謝している。」

 「私はただ、お父様とお母様を助けたかっただけです。」

 「そうかも知れない、だからこそ初代様がエルゼに力を貸したのだと言う人がいるぐらいだしね。」

 「けど、私達はあなたが心配なんです。あなたの魔力は本当に初代帝王ルルージェ様の再来と言って良いほど強く大きいものです。」

 「お母様・・・」

 「ですから、あなたを戦争の道具なんかに、いいえ、如何なる者にも利用されないようにしたいからあのような事を言ってしまいました。・・・ごめんなさい。」

 母は父の膝の上から私に謝った、こんな母を可愛いと思ってしまう私はイケない子でしょうか?

 「無理を承知で魔法を発動させましたから、お母様に怒られるのもわかっています。ですが、あのままだとそれもなくなってしまいますから・・・」

 だから、どんなことをしてでも助けたかった。

 そう言おうとしたら、

 「次は私が助けます!!これは絶対です!あなたの母親としてあなたを守ってみせます!」

 「お母様!?・・・少し苦しいですぅ~・・・」

 「ハハハッ!やれやれ・・・」

 母の力一杯の抱擁を受けてお父様に、

 「お、お父様、これは、さすがに・・・苦しいですぅ~」

 「母の愛だけではなく、父の愛も受け止めて欲しいなエルゼ。」

 助けを求めたのに、お父様もお母様ごと私を抱き締める。

 「・・・キュー、く、苦しい」

 「おや?エトは寝てしまったのかな?エルゼ、このまま一緒に寝かせておいてくれ。俺はまた政務に戻るよ。」

 そう言って父は母を私の隣に寝かせると、父はそのまま行ってしまった。

 流石に少し気恥ずかしいが、母の寝顔を改めて堪能しながら、こんな可愛い母といい人な父に喜んでもらえるようにもっと頑張ろうと私は決意した。

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