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地の底の死闘VSカースドラゴン

こんばんは相井らんです。

続きを書きました。

地の底で一人になったノアに第一の試練が降りかかります。

読んでください!

俺が目を覚ますと手にはナイフが握られており、それ以外にはシャツとズボンを着ているだけだった。幸いここはボス部屋のようで魔物は現れないようだった。そう安心すると奴らのことが頭に思い浮かんできた。


「うう、、、あいつら、、、仲間だと思っていたのに、そう思っていたのは俺だけだったのか、、、」


俺はあいつらとの出会いを思い出す。確かレアな職業持ちが表れたっていう噂を聞いてカーライル達がスカウトに来たんだよな。俺の職業【魔物使い】はレアだ。何が原因でなれるのかは今だ不明だ。


他の職業、例えばカーライルの【勇者】は戦士系の職業をずっと続けているとなれるという。クレアの【弓聖】、アイラの【賢者】、フレッドの【聖騎士】もそれぞれ条件が判明している。彼らはその資格を得て、神殿の神託の儀を経て、そのジョブについた。


だが俺の場合はそうではない。冒険者に初めて神託を受けた15歳の時に俺は【魔物使い】になったんだ。


「クソ、、、!俺は奴らの期待に応えられなかったのか、いやそうじゃない。奴らが勝手に期待して勝手に失望しただけだ。」


俺の中で絶望が怒りに代わってきた。


「あいつらは戦闘能力はあったが、偵察能力はなくて俺がテイムした鳥型の魔物と《探知》スキルに頼っていたじゃないか、、、、!」


「それに野営ポイント、罠を張るのも俺の《サバイバル》スキル頼りだったよな。確かに俺の火力は心もとなかったかもしれないし、テイムした魔物は弱いのばかりだったけど使い捨ての盾として優秀だったはずだ。」


一人になったからか、俺は独り言をぶつぶつといっている。本当はわかっているのだ次に何をするべきか。こんな愚痴を言うのではない。


「、、、ダンジョンを出るか。」


そう言って俺は前を向いた。


◆◆◆◆◆


「やばいやばいやばいやばいやばい!」


ボス部屋を出て洞窟のようなダンジョンの上を目指すこと数十分。《探知》スキルで魔物を避けながら進んできた俺の目の前には巨大な黒いドラゴン、【カースドラゴン】が眠っている。


【カースドラゴン】は上級竜の一種で地下深くに住み、そのうろこは強力な鎧の材料となるほど頑強なのだ。こいつのブレスを浴びると体の表面が燃えるような痛みと心臓を締め付けられるような痛みが続く。【カースドラゴン】は特級モンスターの一体で俺を見捨てた仲間がいて全力で戦ったとしても勝率は3割ぐらいだろう。



そんなことを考えていると眠っていた【カースドラゴン】の目が開き、俺の方を見てきた!


「グルルルル!!!」


俺は一目散に手近な横穴にもぐりこんだ。そこに【カースドラゴン】はブレスを吐いてきた!!やばい黒いブレスが目の前まで来た!!


「擬態!」


俺は擬態スキルを使って右手をスライムに変えた。俺の手はスライムとして横穴の入口を埋めた。


「はぁはぁ、、、これで何とか時間を稼げるな。奴のブレスは強力だが特殊能力寄りでよかった。これが火のブレスだったらスライムの壁なんて一発だった。」


そして俺は右手を見る。スライムに変えてしまった右手はもうない。そう俺の《擬態》スキルは魔物の特徴を真似できるのだが、スライムのような液体状の物質の擬態するとそこから先がなくなってしまうのだ。しかも自分が倒したことのある自分より弱い魔物にしか擬態できないのだ。


俺は≪擬態≫スキルで左手をモグラの魔物【ドリュー】の手に変えた。、、、逃げるために。はっきり言って【カースドラゴン】には勝てない。俺は必死に土を掘り上っていった。しかし光のとおらぬ土の中俺は方向感覚をなくしてしまった。


数十分たち完全に方向感覚を失ってしまった俺は洞窟に戻ってしまった。寄りにもよってドラゴンの前に。


【カースドラゴン】が唸る


「グルルルル」


俺は残った左手を上げて身を守ろうとした。ドラゴンののどの部分が膨らむ。


「やばい!またブレスが来る!」


そう叫んだ瞬間!


ドドドドドドドドドドーン!!!!!!


岩盤が落っこちてきた。


「グギャァァァァァァァァ!!」


俺の目の前で【カースドラゴン】がつぶされている。幸運だった。

俺が何度も掘り、弱まっていた岩盤は強大な魔物をつぶしてしまったのだ。



だが、まだ死んでいない。ドラゴンはすべて強大な生命力を持ち、他の生物とは一線を画す生命力を持つ。



チャンスだ!!今しかない!!!!!!!


俺は弱っているドラゴンの目の前まで来た。文字通り目の前だ。俺の持っているナイフではドラゴンの皮膚を貫けない。


「おおおおお!」


俺は雄たけびを上げながらナイフをドラゴンの左目に差した!!!



グチャア!!


ドラゴンの目がつぶれる音がする。そこで止まらず俺は全体重をかけてナイフを脳までたどり着かせた!!!


ドラゴンの目から体液が噴水のように飛び出す!!!


「うおぉぉぉぉぉぉ!」


俺は叫んだ。グニュリという嫌な音したと思うとドラゴンが痙攣し、そして、、、、死んだ。





「はぁはぁはぁ、、、はははは!何とか勝てた!!!」


俺は今まで一番死を実感した。

なんでこんなところで【カースドラゴン】なんかに出会うんだ。



「どうしてなんだ!!!!!!!」



俺の中の恐怖の対象を倒し、喜びを得て怒りがふつふつと湧いて来る。こんな目にあっている原因に!!


こんな所に置いていったあいつらに!!!


俺が何をしたっていうんだ!どんどん俺の中の怒りが憎しみに変わっていくのを感じる。どす黒い感情が俺の中に定着していっている。


「俺はあいつらを許さない、、、、!」



俺の今後の目標が定まった。いや「標的」が決まった。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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